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小鉄

こてつ

『じゃりン子チエ』に登場する猫であり、『どらン猫小鉄』シリーズの主人公。同名のキャラや人物は【曖昧さ回避】を参照。
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曖昧さ回避編集


概要編集

CV:永井一郎(TV版)/西川きよし(映画版)


どらン猫小鉄センシティブな作品

『じゃりン子チエ』の主人公、竹本チエの飼い猫でありヒーロー、『どらン猫小鉄』シリーズの主人公。

額に三日月状の傷があり、かつては「月の輪の雷蔵」という異名で恐れられた最強の野良猫である。この三日月の傷は青森にて、寒さのためにあかぎれで起きたものという設定である。


この作品に登場する猫達は人間並みの知能を持ち、中には人間の戦闘力を上回る猫も少なくない。

その中で最強である小鉄は猫、人間を問わず最強の存在として認識されている。


好物は堅気屋のイカ玉アジだが、実際は猫にイカや魚の骨は禁物である。


なお、小鉄アントニオも当時の人気プロレスラーの名前をモチーフにしたもの(はるき悦巳は大のプロレスファン)。


必殺タマつぶし編集

暗黒剣

小鉄の代名詞とも言える必殺技。勢いよく飛び掛ってきた相手の股下に潜り込み、文字通り金玉(睾丸)を引き千切るという技で、作中でも下品な技と評されるが、実際は下品というレベルではなく、片金を抜かれた相手はその場で戦意喪失し、その後も重心のバランスが崩れ、真っ直ぐ歩くことも難しくなる。両方のタマを抜かれた場合は去勢されオカマになってしまう。

いずれにせよ相手を戦闘者として再起不能にしてしまう恐ろしい技である。


来歴編集

出生編集

オレが始めて眼をさました時――そこは大きな河の上だった

(中略)

それから何年かして「お母さん」という耳慣れぬ言葉を聞いた時

オレは自分の境遇を理解したのだ


小鉄の出生に関わる話はほとんど描かれず、両親等も不明。

『どらン猫小鉄』の冒頭に描かれた上記のエピソードのみが、小鉄の出生を物語っている。

ちなみに、小鉄の出生のくだりは夏目漱石吾輩は猫である』終章を意識したパロディでもあり、あちらの話では、主人公の猫が川に流され死を意識するのに対し、こっちは意地でも生き延びてやるというヤケクソの心が働いたと書かれている。


ガタロの梅若との決闘編集

小鉄が初めて必殺タマつぶしを使ったのが「ガタロの梅若」との決闘の時である。

決闘に至った理由は不明だが、既にそれなりの場数は踏んでいると思われる。


どおしてそうなったかって…

男という言葉に過大な幻想を抱く年頃にはよくあることさ


その後もひっきりなしに現れる挑戦者達をあしらい続けていた小鉄は、「ファイティングマシーン」「石のコブシ」「ドラ猫発電機」などと呼ばれるようになる。それなりにケンカを楽しんでいた小鉄だったが、生活の掛かった子連れ猫に戦いを挑まれたことをきっかけに、無用な戦いを避けるようになる。


三途の猫街での死闘編集

迷い込んだ猫は二度と生きては出れらないと噂される「三途の猫街」に迷い込んだ小鉄は、そこで行われているヤクザ猫達の抗争に、からかい半分に首を突っ込んで行く。最低でも50匹以上の猫が犠牲になったと思われる激闘を生き延びた小鉄は、「月の輪の雷蔵」という異名を全国的に広めることになる。

額の三日月状の傷はヤクザ猫達のリーダー格であるカズヒサとの決闘で付けられたもの。


雷蔵伝説との戦い編集

「月の輪の雷蔵」の伝説は誇張を含めて全国的に広まり、小鉄は戦うチャンピオンとして以前にも増して入れ替わり立ち代り現れる挑戦者達の処理に追われるハメになる。

その後も安住の地を求めて全国を練り歩き、その間にも自身の伝説と戦い続けた。

「ほんまにもお…ワシの人生の半分は雷蔵の噂を消すことやったんやから」

そんな自身の思惑とは裏腹に、小鉄は新たな武勇伝や因縁を築きあげていく。


チエちゃんの飼い猫に編集

小鉄が本編に初登場したのはこの時期である。

この時期の小鉄は性格がかなり荒れており、当初は番犬のような扱いであった。

「小鉄」という名前の由来も、言うことを聞かない所がテツと同じという理由である。(但し、テツは「鉄」ではなく「哲」と書く。チエはテツの名前を音でしか知らなかったのだろう。)

そもそも飼い猫をと呼ぶほど見下していた小鉄が、なぜ飼い猫になる道を選んだのか、その心境の変化については語られていない。


しかし、直前に自分を倒して勲功を上げたいと願う貧しい父子に出会い、無抵抗で敗れることを選択するとともに闘いの虚しさを知り、満身創痍で「もういやや」と嘆いているシーンがアニメにあるため、ここが一つの心の転機と思われる。


大晦日の決闘編集

大晦日の夜、小鉄は博打屋「遊興倶楽部」の社長の飼い猫「アントニオ」に戦いを挑まれる。

その結果、アントニオは先述の「タマつぶし」を受け片金を抜かれて敗北、その後いつもいじめていた犬に噛み殺されてしまう。

作中で初めて描かれた猫同士の決闘であり、ひいては『じゃりン子チエ』の世界観に多大な影響を与えることになる。


ジュニアとの決戦編集

アントニオの息子、アントニオJr.に復讐戦を挑まれる。

アントニオ惨殺の主要因が自分の「タマつぶし」にあることを自覚し、過ちを繰り返さないようにアントニオの飼い主に懇願された小鉄は、決闘の際、一切手を出さずジュニアの猛攻を受け続けた。

重症を負いながらも最後まで手を出さなかった小鉄に対して、ジュニアはその真意を理解し、負けを認めるのだった。

「人間と付き合うと苦労するよ」

涙を流しながら小鉄を抱きしめるチエの腕の中で、小鉄は満足そうにつぶやいた。

その後の小鉄とジュニア編集

小鉄と和解したジュニアは小鉄を慕うようになり、小鉄もジュニアの半保護者として接している。

以降は二匹で本編の話に絡んだり、二匹を中心とした野良猫絡みのエピソードが展開されるようになった。

小鉄とジュニア


関連タグ編集

じゃりン子チエ どらン猫小鉄

竹本チエ:飼い主。

アントニオJr.:前述の通り、恩讐を越えた友情を育む。

ラーメンマン:「自身を『父の仇』と憎む若者との死闘の末に和解」と言う経歴が共通。

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