概要
ローの祈りのイラストは女性が祈る様子が大きく描かれたもののため、カード名の通り彼女の名前が「ロー」なのだろうという推測は古くからあった。
実際に独立したカードとして登場しそのことが確定するまで実に23年もかかっている。
しかし、ローガーディアンはもともと原作者高橋和希のデザインによるカードであり、原作者不在の現在に新しく追加された設定なのか、当初からあった設定なのかは不明である。
カードテキスト
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 50/守2050
このカード名の(1)(3)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「粛声」永続魔法・永続罠カード1枚を自分の魔法&罠ゾーンに表側表示で置く。
(2):戦士族・ドラゴン族で光属性の儀式モンスター1体を儀式召喚する場合、
このカード1枚で儀式召喚に必要な分のリリースとして使用できる。
(3):このカードが墓地に存在する状態で、
自分フィールドに戦士族・ドラゴン族で光属性の儀式モンスターが特殊召喚された場合に発動できる。
このカードを特殊召喚する。
解説
光属性の儀式モンスターのサポートに関する効果を持つ。
「粛声」サーチは直接の設置なので灰流うららに妨害されないメリットがあるが、リリース軽減効果もまとめて使用できなくなるエフェクト・ヴェーラーには弱い。
このカード1枚から万能無効効果1回と耐性がついた粛声なる守護者ローガーディアンを特殊召喚2回で出す事が出来る粛声デッキの重要カードの1枚。
レベル1天使族なので、元々儀式デッキと相性が良い宣告者の神巫をリリースした時の効果でも呼び出したり、リチューアル・チャーチで魔法1枚のみで釣り上げる事もできる。
余談
イラスト
遊戯王第一期のレトロカードにスポットが当たったリメイクであるが、この「ロー」のイラストは当時とはかなり画風や顔つきが変化して今風の普通の美少女カードになっている。
もっともこれは他の無数のリメイクカードにも当てはまる例なのでさほど珍しくはない。
画風以外の点では簡素だった衣装に装飾が施されているのも変化箇所だが、本人のデザインはほぼそのまま。
ステータス
星1の下級モンスターとしてはかなり高めの守備力は、彼女の祈りにより呼び出される守護者の素の攻撃力と同じ数値である。
一方で攻撃力はたったの50しかない。これは全モンスター中でもこれまで他に2体しか持つ者が居なかった、非常に珍しい数値である。
ゲーム中ではこれより一段高い攻撃力は100、これより低い攻撃力は0しかないが、これらの攻撃力を持つカードはどちらも数百枚はあり、ありふれている。
つまり彼女が素の状態で攻撃表示同士の戦闘を行う場合、事実上は攻撃力0のモンスターにしか殴り勝つことはできない。
なお攻撃力0のモンスター同士の戦闘では戦闘破壊は発生しないため、これは固定値での戦闘破壊が発生し得る最低攻撃力の戦闘である。
このカードを攻撃表示で出すことはほぼないだろうが、攻守0のトークン程度なら蹴散らせるのでたった50ではあるが0とは明確な差があることは確かだろう。
そのため小動物系モンスターにも敗北したり、唯一勝てる攻撃力0のモンスター相手にいきがったり、「巨大化」で倍加してもほとんど変化がなかったりなど、設定的にも能力的にも攻撃型ではないのに彼女の攻撃力をネタにしたイラストがやたらとよく見られる。
しかも攻撃力0のモンスターの場合は単純に弱いというより、他の用途を当てこんでおり素の攻撃力での戦闘を行う気がないという傾向のものが近年は多い。
効果を主体としたモンスターは代償として潔く攻撃力は0で直接的な攻撃は諦めていることはよくあり、原作漫画でも警戒されていたように非力さよりも得体の知れない不気味さを放っていることすらある。
彼女の場合攻撃力がまったくのゼロではないため、そういった方向には割り切れずに殴り合う気自体はありそうなこと、そしてそのくせに100にも届かない低く中途半端な攻撃力であることが、攻撃力0よりもかえって非力な印象を助長しているといえる。
まあ、だからこそ守護者も守ってあげたいのかもしれないが……。
公式大会のYCSJではダイレクトアタックに成功している。