YAWARA!に登場する人物で、鶴亀トラベル編から作品の展開で重要な役割を果たしていく名脇役である。団地暮らしで、妻と受験を控えた息子(勝男)の3人暮らし。
CV:西川幾雄
なお、原作では大取引を成功させた手柄によって課長代理に昇進しているのだが、アニメではそのシーンはなかったため、作品のファンからは羽衣係長と呼ばれ続けている。
人物
猪熊柔が入社した鶴亀トラベル神保町支店に勤務していた中年男性社員で、猫背、眼鏡に寝癖、虚ろ目が特徴。主に外回り営業を行う旅行ニ課の係長で、入社した柔のOJT(教育係)として登場した(なお、彼はスポーツ新聞を読む以外取り柄のない、絵に描いたような窓際族であり、会社も当初、柔を柔道だけ専念させるため彼女を窓際に置くつもりだった)。しかし、柔がそんなまるで仕事をやる気のない姿を見かねて近くの加藤忠商事(元ネタは最大手商社の伊藤忠商事)に飛び込んだことで、柔と一緒に、北海道での商談ゴルフコンペの添乗に同行することに。しかし、柔道なんかどうでもいいという店長の発言がきっかけで柔を全日本選手権に出るように命令した。だが、そんな勝手な行動が社長にバレて、しかも北海道の商談は険悪なムードに。それでも猪熊柔や伊東富士子の活躍をテレビで見届けると、商談相手のトヨ産自動車(トヨタ+日産)の専務に柔道好き(彼女は猪熊柔ファンであると見せかけ、ガチ勢の柔道ファンだった)がいたために彼と意気投合、商談もうまくいって加藤忠+トヨ産の顧客を業界最大手の本阿弥トラベル(社長は風祭進之介)から引き抜き、年商400億の大取引を成功させる。
その後は課長代理に昇進し、更に鶴亀トラベル柔道部設立にも関与し、その後は顧問にも任命され、猪熊柔観戦ツアーの添乗も任されるようになり会社の基軸として動き回っているなど、元は昼行燈社員なんかではなく、ガッツに溢れたエネルギッシュな性格だったことが窺える。
日刊エヴリースポーツ、特に松田耕作記者の記事の大ファンであり、それを猪熊柔に伝えたことで、意地を張り素直に認めていなかった柔の松田への想いを再認識させており、彼と柔を接近させたキューピッドの一人でもある。しかし、原作では邦子のお泊まり疑惑以降、自分が二股をかけられていると思い松田に幻滅しかけ、加えて邦子に対する嫉妬の気持ちが芽生えていったことで自分の本心に蓋をするようになる。それで風祭から届いた手紙も複雑な気持ちを浮かべたまま、職場のデスクに置いたままにしていたのだが、ひょんなことから彼が中身を目撃してしまったことで、
猪熊柔と風祭進之介が交際しており、松田耕作はそのスキャンダルを暴こうとした
という、どうしてこうなった図式を描いてしまい、それで猪熊柔包囲網を張るようになり、松田に対しても彼女を遠ざける存在になってしまっている。しかし、結果的にそれが風祭の魔の手から猪熊柔を守り、松田と結ばれるきっかけにはなった。
また、柔道ファンであり花園薫が出場していた正直杯大学柔道選手権(元ネタは正力杯)にも息子を連れて顔を出している。