アンナ・テレシコワとはYAWARA!に登場する人物。旧ソビエト連邦のウラル地方出身の女性。
CV:水谷優子
概要
ウラル地方の寒村出身、角刈りをした大柄の女性で猪熊柔に特別な感情を抱く女性柔道家の一人。しかし、登場当初は非常に冷徹なキャラであり、猪熊柔の良きライバルとなったジョディ・ロックウェルに圧倒的な実力差をつけて勝利しただけでなく、勝つためならば試合で彼女の膝を傷めつけるヒールキャラとして登場した。
更にソウルで父親の行方を尋ねていた、柔の持っていた父親の写真を薙ぎ払ってしまったことで、二人の間に溝が生じる。そして準決勝ではまた執拗にジョディの古傷の左足を痛めつけ大怪我させる行為に出て、完全に猪熊柔を怒らせてしまう。更に、その決勝で今まで隠していた裏投げで彼女を脳震盪に陥らせてしまった(しかし、その際松田の呼びかけが瞼の父親の声と重なるようになるなど、柔の深層に松田が刷り込まれたため、間接的には松田と柔を引き合わせた一人となっている)。その試合では復讐心に燃えた柔がなんとか一本勝ちを収めるが、その後も柔は彼女を呼び捨てする、松田が来なくて調子を落としたユーゴ大会でも、新聞記事や大善戦の末に富士子を破った際に睨みつけるなど、関係は決して修復しなかった。一方のテレシコワも猪熊柔に敗れてから、打倒に燃えるようになるとともに、感情が表に出るようになっていく。
転機が訪れるのは柔が鶴亀トラベルに入社して2年後で、ソビエトが崩壊しロシアとなった際にチームは瓦解し、国家的な支援がなくなったことで選手としての出場が困難になってしまう。
柔道コーチとして日本企業から雇用の申入があったが、五輪参加資格を失ってしまうため、それで柔に戦いを申し出ることになる。しかし、お互いに実戦での調整不足を露呈してしまい、滋悟郎の計らいによってお互い出直して五輪での再戦を約束、苦境をはねのけてEUN(ヨーロッパ共同体)代表として五輪に参加した。
そして無差別級準決勝で猪熊柔と激突。死闘の末猪熊柔が勝利を収めると、彼女からありがとうの感謝の言葉を受け、和解。その後3位決定戦で勝利して銅メダルを獲得すると、表彰台では金メダルを取った柔の腕をジョディと共に持ち上げ、その偉業をたたえた。オリンピック参加の時点で終了後は家族のために日本でコーチ業に専念することを決めており、そのまま選手としては引退したと思われる。
滋悟郎からは角刈り姉ちゃんとかテレなんとかなどと言われていたが、親しくなった後はテレちゃんと呼んでいる。
しかし、アニメでは後半は早足の展開となり、そしてこのテレシコワの下りは全部カットされており、アニメSP版でもテレシコワとの準決勝戦は全部カットされてしまったため、原作でないと真の魅力が語られていないキャラである。家族思いの一面があり、母親をママと呼んだり、貧しい家族で育ったため、家庭のために日本で柔道部コーチを決意したり、滋悟郎に誘われた甘味処で片言で感想を述べたりといろいろと個性的な部分もピックアップされている。
なお、アニメ版で声を演じた水谷優子も、生前は思い入れのあるキャラクターだったと答えていたことがある(彼女曰く怖いだけのキャラクターにしたくなかったとのこと)。
ねとらぼでの人気投票は8位。