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概要編集

cv:神谷明


高身長、高学歴、高収入の3Kが揃った二枚目の青年で、大手酒蔵・風祭酒造の御曹司。また、イギリス留学経験があり英語がペラペラで、愛車としてBMW325iを乗り回している。また柔道の実力もトップクラス。ボンボンの割に世間にやたら明るく、世渡り上手な男。


…とまあ一見、文武両道、完全無欠なイケメンに見えるが、その本性は何人もの大人の女性を手を変え品を変え虚言でその気にさせては騙し、何人もの女性と同棲などもしていた色魔であり、加賀邦子と並ぶ劇中随一の嫌われキャラでもある(原作では紛う事なき遊び人を思わせる憎たらしい描写があった一方、アニメ版ではモテるが本当の愛ではないと、どこか虚しさを感じていた吟遊詩人のような一面もあり、少しだけ性質をフォローしている)。


性格・性質編集

本性を早々に見抜いていた松田耕作から猪熊柔に近づく事を警戒されていたが、風祭本人は彼を「勝手に付きまとっている三流ゴシップ記者に言われる筋合いはない」と見下しており、基本は相容れない犬猿の仲である。ただし、内心では松田の洞察力を『鋭い』と評していたなど、実際は恋敵として、彼を警戒していた部分もある。松田も彼のことは嫌ってはいるものの、本当に願っていたのは柔の幸せであり、アニメ版では自分を押し殺してでも、何度か彼に協力を頼んだりもしている(結局、風祭が紳士協定を反故にしたので、再び松田の軽蔑すべき対象になってしまったが)。


紳士的、デリカシーの塊と自称しているものの、化けの皮を剥がせばただの見栄っぱりで、裏では陰口を叩いたり、二枚舌を使って人を丸め込んだり、口車に乗せて相手を陥れることだって平然とする、救いようのない人間の屑。どこまでも計算高い性格で、いかにも相手の事を思っているかのような提案をしておきながら、結局は自分の利益に帰結している保身の達人でもある(富士子のコーチを買って出たのも、さやかが行方を眩ませている間に、親友の柔に取り付くための理由付けに過ぎなかった。そのせいでアニメ版では滋悟郎に、怒り心頭の絞め技で撃退されている)。


ただ、強すぎる美意識ゆえに妙なところで美学を貫こうとする部分はあり、猪熊虎滋郎が本阿弥さやかのコーチとなっていたことを柔に隠し通すために松田と呉越同舟コンビを組んだり、ベオグラードで邦子が写真を盗み撮りした際に、勝手に撮られちゃ困るなあ(彼としたら、松田にアリバイを見せた方が確実に精神的ダメージは与えられるはずである)と邦子に訝しい顔を返したり、本阿弥トラベルの取締役となったときも、柔に会うことより仕事を優先して、すぐに海外に飛び立ち対策を講じたりするなどしており、どこまで計算ずくなのかわからない部分も見受けられる。


アニメ版では、演じた神谷明アドリブだったのかかなりコメディリリーフ的なリアクションをとることも多く、その影響を受けて原作も劇中後半には、だんだん変顔を見せたりする道化師のような役回りにもなっている。


経歴編集

猪熊滋悟郎に感銘を受け柔道家を志していたが、極端なあがり症が原因で全国レベルの実力を持っているにもかかわらず、公式大会で全く勝てずじまい。しかし、どういった経緯かその実力は柔道界にも知られていたようで、登場当初から本阿弥さやかの柔道コーチとして雇われていた。


しかし、高校生時代の猪熊柔はさやかのコーチだと知らずに彼に一目惚れし、片想いする。そして彼の方も決して満更ではなかったが、本阿弥さやかからも本気で惚れられ、猪熊柔とは三角関係に発展する。(とは言え、彼の守備範囲は18歳以上とルールを決めており、当時は柔もさやかも女子高生であったために二人の思いを知った上で、他の複数人の、大人の女と遊びの関係を持っていた


その後、原因は浮気性(さやかは、柔以外は遊びの関係と見抜いていた)の、風祭の自業自得でもあるのだが、さやかの画策で双方の両親公認の婚約者にされてしまい、以後は彼女に自由を束縛されてしまうようになる。


その割に、さやかの地位名誉と金に目が眩んでしまい関係を破棄しない、他の人物には親同士の策略と言って被害者面するなど、「恋愛と地位名誉を天秤に掛けた最低のクズ男」と男女双方の作品ファンから呼ばれる羽目になる(原作でもその内股膏薬っぷりから滋悟郎から風見鶏と罵られている)。


  • 特に、同じ掲載雑誌、同じ声優、そして同じ二枚目で主人公との三角関係に発展していながらも、実は男らしい人物だった『めぞん一刻』の三鷹瞬と引き合いに出され、そのクズっぷりを露呈してしまった。

大学卒業後は本阿弥さやかの差し金で本阿弥トラベルの社長に指名されてしまう。それで、さやかが公式戦で柔に勝ったら正式に結婚する、と強気な宣言をしたために柔に仕事を優先させ大会に出させないという周到な策略を企てるが、蓋を開ければ柔が勝利し結婚は先延ばしになったものの、加藤忠商事(元ネタは国内トップ商社『伊藤忠商事』)とトヨ産自動車という大企業顧客(双方合わせて年商400億)を奪われてしまうなど、惨憺たる姿が描かれている。


彼の恋路とその末路編集

猪熊柔もソウル大会合宿のデートダブルブッキング事件以後、徐々に松田耕作の方に心が傾き始め、一時は卑怯な手を使い松田を蹴落すなど松田をリードしたように見せかけたが、ユーゴ以降柔の心の中は松田だけであった。

  • 柔の心の内は、どれほどツンデレな素振りでも、親友であるジョディや伊東富士子は「彼女の心の中は松田」と見抜いていた(更に言えば、さやかも見抜いている)。

後はずるずるとリードされていき、柔自身から食事の誘いも断られたりしている(原作21巻より)。思い切ったクリスマスイブの誘いも本人から断りの電話を入れられ、さりとて他の遊び相手の女からも肝心なときには誘われなかった(クリスマスイブだから仕方ないとはいえ)、バルセロナでの必死のプロポーズも空振りする(柔はプロポーズを受けたことすら忘れてしまっていた)など、とことん無様な姿しか描かれなかった。


一方で、強がりで負けず嫌いな本阿弥さやかの本心を一番把握している相手でもあり、彼女に対してもたびたび心が揺り動かされている。特に体重別選手権での死闘の後、誰もいないパーティー会場で涙していた本阿弥さやかと(流れで)熱いキスを交わすが、それが原因で彼女を本気にさせてしまい、本阿弥家に婿入りする形で入籍することになるなど、彼女にとっては、彼の存在がないとまるで救われなかったので、これで良かったのかも知れない。


……しかし、さやかと結婚し本阿弥進之介になり、さやかの提案で『しんちゃん』『サーヤ』と呼び合うようになるが、この期に及んでも猪熊柔に未練タラタラであり、最後は二人の背中を押した邦子とは対照的に、最後まで醜いほど柔に執着し(自分のものに成らずとも松田には渡したくないという理由で)松田を再度陥れようとするなど、男らしさの欠片も感じられなかった。

(原作漫画とスペシャル版アニメでは描写が違っており、アニメではさやかに釣られる形で柔と松田の仲を認めるかのような描写であった。)


人気投票編集

ねとらぼでの人気投票は、10位と類人猿キャラ花園薫より低かったことが人気の無さを物語っている。それでも一部に熱心なファンがいたのか、あわや羽衣係長(11位)に追い抜かれそうになったところ、票数が増えて逃げ切った。


関連タグ編集

YAWARA! 本阿弥さやか 松田耕作 猪熊柔 猪熊滋悟郎

女たらし


鳳圭一郎:同じ作者による別作品『Happy!』の登場人物。風祭進之介と外見がそっくりでイケメンのボンボンで女性ファンも多いが、こちらはとても真面目な好青年で、最後までヒロインと親しい関係を保っていた(一方で、彼は全くの世間知らずであり、テニス以外取り柄がなく母親になびいた生き方しかできずにいたなど、どちらかというとヘタレキャラに近い)。

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