ギリシャの首都・アテネで採火し、聖火リレーを経てオリンピック開催地にて灯される炎。
聖火リレー中は消えてもただの炎でなく、聖火として採火された炎を再び灯す。
最初に聖火リレーが行われたのはヒトラー政権下のドイツで開催された1936年のベルリンオリンピック。国威発揚ためのプロパガンダとして利用された。また、聖火リレーのルートは、1939年に勃発した第二次世界大戦においてドイツ軍参謀本部の兵要地誌調査に悪用される。ナチス・ドイツ軍は聖火リレー道を、逆方向で侵攻していった。
なお、現代のオリンピックの聖火の採火式も
- オリンピックの起源であるオリンピア祭はゼウスに捧げられた祭の筈なのに、ヘラ神殿で行なわれる、
- しかも、ヘラ神殿で行なわれるのにヘラにとっては『実子ではない義理の息子』であるアポロンへの祈りが捧げられる。
- 太陽光により採火するのでアポロンに祈りを捧げているらしいが、アポロンが太陽神と見做されるようになったのは古代ギリシャでも、かなり後の時代になってから。
- 巫女などの衣装が古代ギリシャのものを再現したのではなく、あくまで『古代ギリシャ風』。
など色々とチグハグな点もあり、あくまでも「ナチス時代のドイツ人がイメージする古代ギリシャっぽい儀式」と考えるべきであろう。