概要
筒井康隆の小説『時をかける少女』の主人公で、その後の派生作品にも主人公と関わりのある人物として登場する。『時かけ』は筒井にとって「仕事で書いた」作品以外の何物でもないが、彼女については、他の「娘」より「良く稼いでくれる」という評価をしている。
原作
中学3年生の女子中学生で、同級生の深町一夫や浅倉吾朗と仲が良い。理科の実験室でラベンダーに似た香りを嗅いだ後に意識を失い、それ以後タイムイリープの能力を手に入れた。はじめは偶発的に能力を発揮し、その後は自分の意志で発揮できるようになった。
これまでこの作品は何度も映像化され、島田淳子、原田知世、南野陽子、内田有紀、中本奈奈、安倍なつみなどが演じた。
アニメ映画
2006年に細田守によって制作されたアニメ映画「時をかける少女」にも登場。声は原沙知絵。
ヒロイン・紺野真琴(CV.仲里依紗)の叔母に当たり、博物館で絵画修復をする学芸員をしている。30代後半で独身で、不思議な雰囲気から真琴から「魔女おばさん」と呼ばれ、度々和子の元を訪れ、話し相手や相談をする。不思議な能力に気付いた真琴にタイムリープの存在を示唆したり、千昭たちとの付き合いに助言をしたりと、物語の裏のキーパーソンになっている。
作中で明言・明確化はされていないが、原作の「芳山和子」と同一人物とされ、作中にはそれと思しき、示唆するものが登場する。
細田が演出をしたテレビアニメ『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』第40話に登場する、魔法を捨てた魔女の佐倉未来が細田版「芳山和子」と共通点が多々あり、声優は実写映画版のキャストだった原田知世が起用されていることから、ファンの間からは『時をかける少女』のオマージュではないかという見方もある。