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概要編集

まんが日本昔ばなし」で放送された昔話の1つで、秋田県に伝わる昔話


おはなし編集

昔、ある山奥に婆様が一人で住んでいた。


ある夜のこと、婆様が糸を紡いでいると、いつの間にやら16~7歳の娘が三人、目の前に座っていた。「婆様、一人で寂しかろう。オラたちと遊ぶべえ」と呼び掛けて娘達は歌い始めた。

「森の奥はまっぐらげ~、オラたちゃあばの家がええ~」不思議な娘たちの歌に聞き入っていた婆様はボーっとしてきて、いつの間にか朝になっていた。次の晩も娘達はやってきて、一晩中騒いでは何時の間にかいなくなっていた。


こんな夜が七日七晩続き、婆様は日増しに痩せてまるで生気を吸い取られたようにぐったりとしていた。婆様は、娘達の歌の中に出てくる「うすい峠の法覚坊(ほうかくぼう)」にこの事を相談してみることにした。すると法覚坊は、「化け物の仕業だから茄子を煮てごちそうすれば大丈夫だ」と、教えてくれた。


さっそく婆様は、夜になり訪れた三人娘に茄子汁をご馳走することにした。一口食べた娘達はぎょっとした表情になり、婆様もそのまま気を失って倒れてしまった。どのくらい経ったか、気がついてみるともう娘達の姿はなく、座っていた所にはお椀が三つふせて置いてあった。婆様がお椀を持ち上げてみると、お椀の下にはキノコがあった。


実は、三人娘の正体は山の茸だった。山の茸が娘に化けて、婆様を憑り殺そうとしていたのだった。それ以来、茸を食べる時はなるべく茄子も一緒に食べるようになったそうだ。



三人娘とその歌の不気味な演出がかなり印象深い回である。ちなみに法覚坊も食べている茄子汁は非常に美味そうに描かれている。

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