概要
狼ばしごとは「日本の民話62 茨城県の民話第一集(未来社)」という本に収録された「狼ばしご」、及びその類話を参考にして制作されたアニメ『まんが日本昔ばなし』で放映された「狼ばしご」のことを指す。
あらすじ
若い坊さん二人が旅の途中に山道で迷い、そのうち日が暮れてしまった。
すると谷底に明かりが見えたので助けを求めたところ、その家には頭巾をかぶった老婆と若い娘が住んでおり、寝床を用意してくれるなどして迎え入れてくれた。
しかし、夜も更けたころ
寝ている坊さんの布団の中に老婆が入り込み、血が出ていた傷口をぺろーりぺろりと舐めていたのだ!
それに気づいた坊さんたちは小便に行くふりをして逃げ出した!
二人が逃げ出したことに気付いた老婆と娘は本性をあらわし、遠吠えで狼の群れを呼び出し追いかけてきた。
坊さんたちは必死で崖際の松の木の上に逃げたが、狼の群れは肩車ではしごを作り老婆が登ってきた。
あと少しで二人に届くというところで老婆は飛びかかってきたが、
距離が足りずに谷底に落ちていった。
次に登ってきた娘が勢いつけて飛びかかってきたが、
飛び越えてしまい谷底に落ちていった。
朝になり助かった坊さんたちは、化け物の業の深さを恐れるとともに憐れみさえ感じたという。
余談
- 老婆の上半身がはだけた姿は今では放映できないと思われる。
- キャラクターが魅力的なだけにニコニコ静画とpixivでは、ハッピーエンドのどうしてこうならなかったイラストが投稿されている。
- ニコニコ動画では日ペ昔話として紹介され、日ペ三大美人タグがつけられている。三大美人なのに150話もヒットするがな!
- 民話では旅の二人は坊さんではなく歩き巫女というバリエーションもある。
- 全国に千疋狼という類話が伝わる。また江戸時代の怪談集『老媼茶話』にある「朱の盆と舌長姥」も類似する。