概要
『ピクミン4』に登場する謎の存在。レスキュー隊のディンゴとバーナードが命名した。
頭にピクミンのような葉っぱが生え、毛むくじゃらになった姿をしている。
その正体は遭難者の成れの果てとされており、葉っぱ人になってしまった者は宇宙服(特にヘルメット)に頼らずPNF-404で生きていくことが出来るという。
また、生態反応さえも変質するのか、IDカードを読み取れなくなるという現象も起きており、元に戻すにはドクターたるパピヨンの力が必要となる。
頭のモジャモジャは、本来彼らが吸えない同惑星の大気で呼吸を可能とする働きがあるらしく、無理に剃ろうとすれば死んでしまうらしい。
その為、PNF-404とは空気の成分が異なっているシェパード号の船内への収容が不可能であるため、救助後は元に戻るまでレスキューキャンプの地面の上で眠っている。
台詞のテキストはカタカナが混じっており不気味な雰囲気を醸し出しているが、誰彼構わず襲うような凶暴性はなく、会話が出来る程度の知性・理性も残っている。一方で異様に「ダンドリ」という行為に対して意欲的かつ執着的になっている。
特にどこかで見たことある鼻の形をした謎の赤い個体(例の葉っぱ人とも称される)が代表的で、宇宙犬モスを連れ、他の遭難者を葉っぱ人にするべく連れ去ろうとしている。
曰く「ダンドリが悪いものはこの惑星では生き残れないが、葉っぱ人になれば大丈夫」だからという善意によるもの。
その為レスキュー隊は、彼と遭難者を賭けてピクミンを使ったダンドリ力を競い合う「ダンドリバトル」を繰り広げることになる。勝利した際は主人公に潔く遭難者を返し、返す際に「アトは任せタ」と意味深な台詞を残していく。
他の葉っぱ人も皆ダンドリに意欲的で、彼らの用意した洞窟で制限時間内にオタカラや原生生物を集める「ダンドリチャレンジ」に挑むことが可能。チャレンジに達成すれば主人公のダンドリの早さに目を回して気絶し、回収(救出)できるようになる。
また、一部の洞窟で救出できる遭難者が葉っぱ人の場合もある。
ちなみに、遭難者をある程度救助していくと、スタイリストのプデルが葉っぱ人の外観から新しい着想を得た事で、イメチェン(キャラメイク変更)でプレイヤー自身も葉っぱ人風になれる。
あくまで外観を葉っぱ人に似せているだけなので、流石にヘルメットは外せず、頭頂部の葉っぱも付けられないが。
治療法
葉っぱ人化の治療に際しては、ヒカリヅカから採取されるヒカリのミツを用いるのだが、これを事前に摂取していると葉っぱ人化を予防することができる。
関連タグ
これより先、ネタバレ注意
「ワタシの 完全な負け…
キミの ような、 ダンドリ力が あれバ…
ワタシも 故郷… へ… 帰れた カモしれない…
ワタシは、 キャプ… テン・オリ… マー…
妻と 子供タチ… に、 会いた… カッ… タ…」
赤い葉っぱ人の正体は兼ねてより予想されていた通り、オリマーが変貌した姿であった。
度重なるダンドリバトル全てに勝利するとようやく気を失い、彼を宇宙船まで連れ帰って元の姿へ治療する事ができるようになる。
オリマーが葉っぱ人になった経緯は、彼を救出後にとある理由から再びPNF-404へ戻る事になった二周目エピソード内で攻略できるサイドストーリー『オリマー遭難記』で明かされる。
なお、このシナリオはタイムリミットがあり、期限内にドルフィン号のパーツを全て回収できたか否かで終盤の展開が下記の2種類のいずれかに変化する(オリマーが惑星からの脱出に失敗する事は変わらない)。
- 全てのパーツを回収出来た場合
離陸に成功し、惑星から 離れようとしたとき
知らぬ間に、船内に潜り込んでいた モスが苦しんでいることに 気がついた
私は 急いで引き返して、着陸を試みたが——
そこで、生命維持装置が切れてしまった…
PNF-404に遭難したオリマーは、ピクミンやモスの力を借りてドルフィン号を修理する事に成功する。
そしてホコタテ星へ帰還しようとしたその時、いつの間にか船内に潜り込んでいたモスが苦しみ出した事に気付いたオリマーは、宇宙空間から急いでPNF-404へと逆戻りする。
- パーツの回収に失敗した場合
不完全なドルフィン号で、脱出を試みたが——
願い叶わず、再び墜落してしまった…
期限内に集めることができず生命維持装置が持たないと考えたオリマーは離陸を強行。しかし、不完全な機体で飛行できるわけもなく離陸後すぐに墜落。
そこで生命維持装置が切れてしまい、ついに命運尽きたかと思われたその時。ピクミン達がオリマーをオニヨンへと運び、オニヨンへと吸収されたオリマーは葉っぱ人として息を吹き返す事となった。
こうして姿形は異なるものの、シリーズ第一作のバッドエンドに登場したオリマーピクミンに限りなく近い存在となってしまったオリマーは、レスキュー隊とのダンドリバトルに敗北するまで命が尽きそうになっていた遭難者を葉っぱ人に変えて回るようになった。
本人によるとこの時の記憶をオリマーははっきりと覚えておらず、やたらダンドリばかり考えてたとのこと。しかしそれでもほかの葉っぱ人とは異なり会話は可能で彼なりに遭難者の救命のために動いていたため、バーナードはオリマーを「タフガイ」と称している。
考察
ピクミンの世界にはヤドリピクミンと呼ばれる、他の生物や無機物に寄生するピクミンが存在する。
作中では遭難者がオニヨンに吸い込まれることで葉っぱ人化している事から、葉っぱ人はオリマー達にヤドリピクミンが寄生している状態だと思われる。
オリマーは葉っぱ人化を「ピクミンが恒久的なリーダーを得るために行う行動」ではないかと推測している。単純に聞けば恐ろしい習性のように思えるが、ピクミン達はその気になりさえすればオリマー達に襲い掛かって無理矢理に葉っぱ人化してしまうことは十分可能であるにも拘らず、普段はそのような手段に出る素振りは全く見せない。
オリマー達が葉っぱ人化させられたのはいずれも瀕死に追い込まれた時であり、また葉っぱ人化には強い治癒・蘇生効果があるため(オリマーの場合は息を吹き返したうえで肩こりや遭難中についた傷も治っていた)「リーダーを自分たちの下に捕らえる習性」というよりも「命の危険に瀕したリーダーを延命・救命する習性」としての性質が強いように思われる。ピクミンにとってリーダーを失うことは天敵への抵抗力や繁殖力の大幅な低下を意味するため、リーダーの存在を維持する習性が備わっていることは何ら不思議ではない。無理矢理の葉っぱ人化についても、失敗すればみすみすリーダーを手放してしまうリスクの高い行動であるため行わないのだろう。
葉っぱ人化は生存能力も向上するらしく、土の中で生き埋めになっていたり、ネバリカビの中に埋もれた状態で発見される葉っぱ人も存在する。
葉っぱ人化に関しては、延命ではなく死者蘇生であるという説もある。根拠はとしては以下のようなものがある。
- オリマーは生命維持装置が切れて、有毒の酸素に体を蝕まれてから葉っぱ人化している。
- オリマーは主人公に対して「お前は生きているので葉っぱは必要ない」という発言をする
- オリマーによって葉っぱ人化される前の遭難者は、他の遭難者と違って微動だにしておらず、呼吸している様子が無い。また、他の遭難者と異なり頭部のビーコンも反応していない。
- 葉っぱ人化していた遭難者は危機意識に欠ける者や、望んで危険に向かってしまうような性格の者が多い
- 葉っぱ人化していた遭難者は死んでいても不思議ではないような出来事に遭い、更にその後の記憶は無いという経緯を語る者が多い
- 葉っぱ人化すると身体の負傷が治るという会話から、生命までもが再生するという想像
- そもそも遭難者が大勢居るのに全員が生還できるのは普通はあり得ない事で、これは死んでいた遭難者は蘇生することで可能になった
- 葉っぱ人の出身地は全員舞台であるPNF-404になっている。作中では「IDを読み取れない」という扱いになっているが、死亡した後オニヨンを通じて蘇生したことにより、ビーグル号は正常に『PNF-404で命を受けた、PNF-404出身の生命である』と読み取っているとも解釈できる。
さらに、あまりに長期間葉っぱ人化していると人間の頃の記憶が薄れていき、代わりに新たな自我が芽生えるようだ。オリマー遭難記を語り終えた後に発見された「葉っぱ仙人」なる個体は、ややカタコト気味だったオリマーら遭難者と違い流暢に喋っており、さらに今の自分に生きがいを持ち主人公による救助を固辞している。
なお、仙人含め葉っぱ人になるとなぜダンドリに固執するようになるのかは不明である。
一応、『ピクミン達にとって自分達が効率良く増える為にはダンドリ力が必要だから』という説が考察されているが、現状は推測の域を出ない。
余談
今回の遭難は遭難記のプレイ中にオリマーが黄ピクミンの性質を把握していない台詞が存在すること、とある音が鳴るオタカラのオリマーの解説に「将来大変な目に遭う気がする」とある事、後々読めるとあるキャラの航海日誌に書かれた願望が未遂であるらしい事から、どうやら「1」のIFシナリオ(パラレルワールド)である模様。
ただし、公式としてはあくまでもこの辺りは明確にしない方向でいるようで、開発者インタビューでは「物語の時系列に関しては、ご想像にお任せします」と答えている。
関連タグ
???:おそらく葉っぱ人として生きた方が本人含めて全ての登場人物が幸せになれるであろう人物。詳細が分かれば自ら葉っぱ人になると思われるが、上記のミツを飲んでいる事で葉っぱ人化は実質予防されている為、それは恐らく叶わないだろう。