概要
タデ科イヌタデ属(タデ属)に分類されている草本植物の総称。
またはその一種であるヤナギタデの別名。
本来のタデはヤナギタデのみを差す。
種としてのタデ
和名 | ヤナギタデ、タデ、ホンタデ、マタデ、カワタデなど |
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英名 | marshpepper knotweed、Pepper leaf |
学名 | Persicaria hydropiper |
分類 | 真正双子葉植物(または真正双子葉類) ナデシコ目 タデ科クレード タデ科 ミチヤナギ亜科 Persicarieae連 Persicariinae亜連 イヌタデ属 ヤナギタデ種 |
草丈 | 約30~60cm |
開花期 | 7~10月 |
分布域 | 日本全土・北半球の温帯~熱帯 |
花言葉 | 「節操」「健康」「懐の深い」「情熱」「切ない恋」「忍耐」「我慢」 「潔白」「無垢」など |
タデ科イヌタデ属の一年草で、本種を食用に品種改良したものが一般的には蓼と呼ばれる。
ことわざ、「蓼食う虫も好きずき」は本種に由来する。
名前の「ヤナギ」は、葉が柳に似た形である事に由来する。
河原、水路、湖沼、休耕田などの水際や湿った場所に生育する。湧水河川では沈水状態で育つ事もあり、生態も多年草に変化する。
葉は長さ3~10cmの披針形で、短い柄を持ち互生する。
茎は無毛でよく分枝し、節が太く膨れて、節につく鞘の上部には短毛がある。
花序はやや垂れ下がり、淡緑色や淡紅色を帯びた白色の5弁花。
ボントクタデやヤナギヌカボなどの似た種が多く、紛らわしいが、葉や茎を噛んで辛味があれば、間違いなく本種である。
原種は主に湿地に生えるが、栽培品種は普通に畑で栽培される。
栽培品種は原種よりも植物体の辛味が強くなる様に改良されており、若葉は和え物に、品種の一つムラサキタデの発芽してすぐの葉は「芽タデ」と呼ばれ、刺身のつまに使われるほか、葉をすり潰して食酢に混ぜる事で「タデ酢」を作り、鮎の塩焼きなどの魚料理に使われる。(ムラサキタデにはアオタデ・アカタデと呼ばれる2系統がある。)
9月25日の誕生花。
総称としてのタデ
以前はタデ属の総称とされていたが、タデ属が約8属に分けられた為、現在はヤナギタデやサナエタデが属すイヌタデ属がタデ科の総称とされている。その中のサナエタデ節のみをタデ類とする場合もある。
以前のタデ属にはソバやイタドリ、イブキトラノオなども含まれていた。
基本は小〜中型の草本で、日陰や湿った場所を好む種が多い。
水生植物も多数存在し、一部の陸生種も水中で成育可能。
一年草が多いが、水生種には多年草も存在する。
食用や園芸用、アクアリウムの水草レイアウト、染料などに利用されている。
主な種類
サナエタデ節
- ヤナギタデ
- サナエタデ
- ウラジロサナエタデ
- ボントクタデ
- ヤナギヌカボ
- サイコクヌカボ
- イヌタデ
- シロバナイヌタデ
- ハルタデ
- オオケタデ
- ニオイタデ
- ネバリタデ
- タデアイ/アイ
- オオイヌタデ
- ハナタデ
- サクラタデ
- シロバナサクラタデ
- ダイトウサクラタデ
- シマヒメタデ
- ヌカボタデ
- ヒメタデ
- ホソバイヌタデ
- サトヤマタデ
- ケタデ
- アメリカサナエタデ
- エゾノミズタデ
Truelloides節
ウナギツカミ節
- イシミカワ
- アキノウナギツカミ/ウナギツカミ
- ナツノウナギツカミ
- ナガバウナギツカミ
- ヤノネグサ
- ナガバノヤノネグサ
- ママコノシリヌグイ
- シロバナトゲソバ
- ミゾソバ
- ヒカゲミゾソバ
- コミゾソバ
- ヤマミゾソバ
- ミヤマタニソバ
- サデクサ