イタドリ
2
いたどり
タデ科ソバカズラ属の多年草。虎杖。スカンポなどの別名もある。
タデ科ソバカズラ属の多年生植物。日本では沖縄と東京都島嶼部を除く全国に分布し(伊豆諸島には固有種のハチジョウイタドリが分布)、草丈1.5m以上になり、人里近くから山野までいたるところに群生する。本州中部以北の変種はオオイタドリとも呼ばれ、時に3mを超える大きな株になる。
「イタドリ」(痛取、疼痛)の名は若葉を揉んで貼り付けると、打ち身などの痛みが取れるとされることにちなむ。漢字では「虎杖」と書く。根も虎杖根といって漢方薬の原料にする。
冬期は地上部が枯死して地下部のみが越冬する。春先にタケノコ状の新芽を出し、これはスカンポ(酸模)と呼ばれる山菜として食べられるが、シュウ酸を多く含むので多食はされない。若い葉は赤く、成長した株も茎や葉脈はしばしば赤みを帯びる。雌雄異株で、初秋に白い花をつける。花が赤みを帯びる変種もあり、これはベニイタドリと呼ばれる。
厄介な雑草としても悪名が高い。成長が早く、地下茎ではびこり、いったんイタドリが定着した空き地はあっと言う間に覆い尽くしてしまう。海外ではオオイタドリが野生化し、外来種として猛威をふるっている。とはいえ春の赤い新葉や、初秋の花が風にそよぐ様には独特の風情があり、斑入りの園芸品種も出回っている。庭に植える際は地下茎でどんどん広がり手に負えなくなる可能性もあるため注意が必要。
花言葉は「回復」「見かけによらない」。
コメント
コメントが未記入です