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藤原敏行

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ふじわらのとしゆき

平安時代前期の貴族、歌人、書家。国宝「高雄神護寺鐘銘」の書者として知られる能書家で、三十六歌仙のひとり。

藤原南家の藤原富士麻呂の長男で、母は紀名虎の娘。

官位は、従四位上・右兵衛督となる。

 書道は、空海と共に名を挙げられるほどの能書家であり、「多くの人に請われるままに写経をしたが、世俗の身であったせいで地獄に送られた」などという逸話が『今昔物語』や『宇治拾遺集』に残されてるほどである。

 和歌は『古今和歌集』、『後撰和歌集』などの勅撰集に選ばれている。

歌人としては宇多天皇の宮廷歌壇で活躍し、在原業平と関りがあったようである。

家集に『敏行集』がある。

代表歌

  • 住の江の 岸による浪 よるさへや 夢のかよひぢ 人目よくらむ(『古今和歌集』『小倉百人一首』18)
  • 秋来ぬと 目にはさやかに 見えねども 風の音にぞ おどろかれぬる(『古今和歌集』秋歌上169)

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