概要
『本当にあったSAN値が下がるクトゥルフTRPG』などをとおして、視聴者のSAN値・・・ではなく、腹筋を容赦なく刺激したTRPGサークル「BGB」が手がけるクトゥルフ神話TRPGシナリオ。2019年5月にPL3名によりプレイされ、同年7月からニコニコ動画・Youtubeにリプレイ動画シリーズが投稿されており、2020年1月4日には"血が導く悲願 その6"の投稿によって無事、最終回を迎えた。
同年2月には解説編も投稿されている。
シナリオ
舞台は米ソの冷戦真っ只中の1970年代。
イギリスの考古学者・マッチャー教授が中米の古代遺跡の探索中に謎の失踪を遂げる。彼の関係者である探索者たちは、教授から奇妙な古美術品と不可解なメッセージを授かるとともに、謎の勢力から狙われることになる。教授の失踪と、それら古美術品の真意を確かめるべく、彼の足跡を辿って中米へ赴くことになるが…
PLはそれぞれ「考古学者」「ヒロイン」「軍人」というポジションが定められ、各々の目的のためマッチャー教授を捜索することになる。キャラクターイラストは、海外の絵本『タンタンの冒険』を彷彿とさせる愛らしいタッチで描かれている。
登場人物
ゆっくり霊夢(GM)
BGBの動画ではお馴染みのシナリオ製作者にしてゲームキーパー。
今回も例の如く、奇抜な行動を起こすPLたちに振り回される苦労人。
しかし今回はただ振り回されるだけでもないようで、時折、PLの奇妙な行動や経緯に共鳴したかのような凄まじい描写を見せることも。
ネヘブ(PL1/考古学者)
まるで古代エジプトの壁画からそのまま飛び出したような容貌の男性。24歳。エジプト出身。
「筋肉考古学者」を自称し、学者を名乗る割に体力全振りなパラメーターの持ち主。ある日天命を受けて古代エジプト文明を蘇らせることを志すようになり、体を鍛えて考古学者になった。その外見の通り自らを「古代エジプト人」だと称しているが、真偽は不明。
世界の地理についてユーラシア大陸とアフリカ大陸以外を知らないくらいに教養がないなど、いわゆる脳筋だが、稀に、ある重要品について物騒な輩から尋ねられた際に、嘘ではないが肝心な部分だけぼかした言い方をするなど、妙なところで知恵が回る。他の探索者との会話では、珍妙な持論で引っ掻き回すこともしばしば。脚力が非常に強く、普段は遺跡を脚で掘り起こしているという。カイロ大学に在籍しているが、使われていない旧校舎の一室を無断で研究室として使用している。
STR18、SIZ15の肉体から繰り出されるキックは、銃火器で武装した相手を一撃でダウンさせるほどの威力を誇る。
また、上記の壁画風の画風や珍妙な言動のために忘れられがちだが、APP13と割と端正な容姿であるため、稀にネタにされている。
イギリスのロンドンで開かれた学会にて知り合ったマッチャー教授から、ある日、自分宛てに一通の封筒が届く。封筒の中には象形文字のような文字が書き連ねられた奇妙なメモ帳と手鏡、そして教授からの「メモ帳と娘を守って欲しい」という文言が添えられた手紙であった。間もなく自身の下に現れたサーガレットと、また別の経緯で自身を訪ねてきたバーティと共に、突如現れた古代マヤ語を用いる謎の武装集団を撃退したネヘブは、その不可解な出来事の真相を辿るべくマッチャー教授の捜索に乗り出すことになる。
サーガレット・マッチャー(PL2/ヒロイン)
マッチャー教授の一人娘で、通称「サギー」。26歳。イギリス出身。
APP17という整った容姿の持ち主だが、父親から小遣いをせびったり、戦闘では12ゲージショットガンを使いこなすなど、色々とたくましい性格。
「アルティメットアンティーク大学院」を卒業後、古美術鑑定所「モンストロルム」で鑑定士見習いとしてアルバイトをしている。「製作:古美術」という技能からレプリカの製作をおこなっているようだが、本人曰く「全てのものはやがて古美術になる」「私のような(レプリカ)職人がいるから多くの人が古代の芸術に触れられる」…とのこと。
母は自身が生まれた時に死別し、父であるマッチャー教授に男手一つで育てられた。現在は教授が遺跡探索や研究発表のために世界各地へ赴いているため一人で暮らしている。
名前の由来はイギリス第71代首相のマーガレット・サッチャー。
ある時期から、イギリス各地の博物館や美術鑑定所にて盗難事件が頻発するようになるが、そんな中、なぜかサーガレットの家も空き巣被害を受ける。現場検証のために出頭した警察官から父の失踪を知らされるとともに、教授の知人であるワーレック助教授が呼んでいると警察署まで赴くことになるが、彼から「教授から何か預かってないか」と執拗に尋ねられる。心当たりもなく、ワーレックと別れて帰宅したサーガレットだったが、いつのまにかポストに父からの封筒が投函されており、中にはステンドグラス細工と、「このステンドグラスを“奴ら”の手に渡すな」「ネヘブという考古学者を頼れ」という父のメッセージが入っていた。訳も分からぬままサーガレットは、ステンドグラスを携えてエジプトのネヘブのもとへ向かう。
バーティ・ステム(PL3/軍人)
アメリカ合衆国マサチューセッツ州在住の情報士官。28歳。妻と病弱な娘との3人暮らし。
ネヘブと対照的に、INT17、EDU16と高い頭脳に反してSTRが7しかないというこれまた偏ったパラメーターの持ち主(そのため開始前にロール交換を持ちかけたが、これでうまく立ち回ってみようということでそのまま進められた)。普段はMIT(マサチューセッツ工科大学)で行われる研究の進捗を確かめる係をしているらしい。どんな仕事だ。
外見がお笑いコンビ「サンドイッチマン」の伊達みきおに似ている。また、ときどき何でも知っているランプの魔神のようになる。
ある日、上官であるストロンガー大佐に呼び出されたバーティは、某国の勢力が中米に眠るとされる超古代兵器を復活させようとしているという情報を伝えられるとともに、その勢力に拉致されたとおもわれる中米遺跡の研究家・マッチャー教授を保護する(という名目でアメリカが古代兵器を独占する)という極秘任務を与えられる。教授の足取りを辿り、消息を絶つ直前に彼が親交を寄せたネヘブに協力を要請するため、バーティは単身エジプトに入国した。
マッチャー教授(NPC)
イギリスの考古学者で、サーガレットの父。
冒頭ではロンドンで開かれた学会に出席しており、ここでネヘブとの交友を育んだ(?)が、その数日後、中米の遺跡を探索するために出かけた後に突然現地で消息を絶つ。
ワーレック助教授(NPC)
マッチャー教授の知人で、同じく考古学者。
サーガレットのオープニングに登場し、マッチャー教授が失踪した事実を伝えるために警察署で娘のサーガレットと対談した。サーガレットには、何かとしつこく教授が持っていた「手帳」について質問されるが、彼女がまったく心当たりが無いことを察すると足早に帰っていった。
オルガ(NPC)
中米でガイドを務める男性。
マッチャー教授とは懇意であったが、彼がジャングルの奥地にある遺跡の探索を願われると頑なに拒絶し、ガイドを下りた。その後はバーで安酒をあおって過ごしていたが、失踪した教授を探す探索者たちの願いを聞き入れ、共にジャングルの奥地を目指す。
関連動画
ニコニコ動画
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