概要
岸本斉史による漫画作品『NARUTO』に登場する傀儡の術のひとつ。使用者はサソリ。
傀儡使いの技量は同時に操れる傀儡の数で量られ、チヨバアなどの達人であれば指の数(=10体)を操ることができる。しかし自身を人傀儡に改造したサソリは、右胸の穴から直接チャクラ糸を出すことで10体よりもはるかに多くの傀儡を操ることが可能になった。
術名では百機となっているが、作中の描写では100体以上の傀儡を操っていた。傀儡自体は三代目風影の人傀儡のような他の傀儡と違って複雑な仕込みを持っておらず、代わりに刀剣や鉄爪などの武器を持っている(ただしアニオリ回では爪を射出する機構を持った傀儡も登場している)。これは後述するこの術の別の役割が関係していると考えられる。
描くのが面倒だったからではない…はず。
一見、それぞれの傀儡が弱く多数で一気に攻める術に見えるが、実際は全ての武器にサソリ特製の猛毒が仕込んであり、かすっただけでもすぐに体が麻痺し三日で死に至る。
また傀儡が壊される度に残りの傀儡に掛ける集中力が増す。チヨバア&サクラと戦った際も、初めは圧倒的だったチヨの『白秘技・十機近松の衆』が最後には全て破壊されている。
サソリ一人で一つの部隊ほどの戦力を持ち、一撃でも喰らえば戦闘不能、壊すほどに強くなるという鬼畜仕様であり、死体など生身の人間を操る傀儡の術『人身冴功』も使えるため、サソリが『穢土転生』によって蘇った際にこの傀儡を持っていたならば、忍連合軍はもっと苦戦していたかもしれない。持っていたならば(実際は傀儡を一つも持っておらず、人を傀儡の代わりにしていた)。
医療忍者で綱手の弟子であるサクラと、サソリの全ての動きを知るチヨバア。この2人でなければ、サソリは倒せなかったであろう。
サソリは「かつてこの術で一国を落とした」と語っていたが、(当該の国か不明であるが)後にアニメオリジナルで小国を落とす話が放送された。
もう一つの役割
この術は単に敵を攻撃するだけでなく、サソリ自身を守る役割も持っている。
人傀儡となった結果、サソリの本体は左胸の円筒状の核のみであり、サソリの姿をした傀儡はただの人形に過ぎない。そのためもし自身に危険が及んだとしても、百機の中に紛れ込ませていた予備のサソリの傀儡に核を移し変えることで逃れることができる。仕込みが少ない傀儡を多数展開するのは、予備のサソリの傀儡を目立た無くさせるためと考えられる。
これによってサソリはチヨの封印から逃れ、逆に背後から不意をついてチヨをかばったサクラに致命傷を与えた。
ナルティメットストームレボリューションの暁創生編では
サソリがまだ暁に所属してない時である。
サソリと小南が戦う時の小南の言葉である。
『砂隠れに点在する忍び里が一夜にして潰されると何度か耳にした』
サソリは数多の忍の里を潰し、使える忍を人傀儡としてコレクションにしていると言っており、今まで潰されてきた里のなかでも特に優秀な忍達は傀儡化されてしまっているとも言える。
つまり赤秘技・百機の操演の傀儡達は皆、元忍であった可能性がある。
自来也豪傑物語編では
これはあくまで、綱手が無限月読の世界の中で読んだ自来也の小説の物語である為、ストーリーとしてはフィクション扱いである。
今作においては暁の黒幕として暗躍したのはサソリであり、また本編で死んだ筈のキャラクター達は生きている設定である。
サソリが本編にて大蛇丸が研究していた穢土転生の術の情報を得るためにカブトをスパイとして派遣していたが、結局穢土転生で何をするかまでは記されなかった。またアニメにおいてはデイダラは穢土転生ならサソリの旦那ならもっと上手い扱いをするだろうと述べていた。
そして今回のフィクション回において、サソリが穢土転生を用いて忍界大戦を目論む様子が描写された。
それは多くの傀儡師を穢土転生することで傀儡を操る数を増やすというものであった。この時用意されていた傀儡は数万に及んでいた。ただしこれらの傀儡は赤秘技・百機の操演の傀儡の格好であるが、人傀儡ということになっている(原作においてサソリは人傀儡について質を重視しており、暁創生編においても素材を選り好んでいたことから考えると、そこら辺のモブの死体を片っ端から人傀儡にすることは考えにくいのであるが、そこはフィクションということで…)。
更にあろう事か、土影、雷影、水影の3人までもサソリによって人傀儡にされており、赤秘技・百機の操演の強化に拍車を掛けていた(これには何人の視聴者を目を見張らせたか…)。
上記に記した以上に、省略版の忍連合軍の面子は苦戦すると思われた。
またナルト達の戦力には和解した長門や小南、生きていたサスケの兄うちはイタチ、ナルトの父親波風ミナトなどなど、物凄い豪華ゲストが、サソリ1人相手に結集し、攻め立てたのである。
「まだだ…まだ終わらん…」
カラクリ云々披露する事が出来ずに、最後は赤秘技・百機の操演で立ち向かうも、風遁・螺旋手裏剣とサスケの炎遁・加具土命の合わせ技で傀儡達諸共サソリは散る事になる。
ここまでの追い打ちをくらい、圧倒的な力で赤秘技・百機の操演はねじ伏せられてしまう。
そうサソリの旦那は犠牲になったのだ。
豪華キャストによる勢力による犠牲。サソリの旦那はその犠牲になったのだ
チヨバアがいたからこそ切り抜けられた筈の術だが、かなりの豪華なゲストとうちはサスケとうずまきナルトのツーマンに立ち向かわれては為す術がない事に気付いてほしい。
サソリが弱いのではない。
向こうの破茶滅茶な展開にサソリは敗北を余儀なくされたのである。