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超音速機

超音速で飛行できる飛行機動力を持たないスペースシャトルオービターのような機体でも降下によって音速を超えて飛行することがあるが、「超音速機」と言うと通常は水平飛行で音速を突破することができる機体を指す。


高速で飛行する物体が音速に近づく(遷音速)と、空気抵抗が急激に増加する。飛行機では翼上面の空気流が音速を超えると機体が異常な振動(バフェッティング)を起こし、場合によっては操縦不能となり空中分解することもある(音の壁)。このため昔は飛行機が音速を超えるのは不可能とさえ言われていた。もっとも、超音速機が音の壁を突破する遥か以前から銃弾や砲弾は音速を突破していた。


音速は気温や高度(大気密度)によって変化する。このため気温15℃、1013ヘクトパスカル(標準大気)での音速1225 km/hが標準音速(マッハ1)として便宜的に使われているが、実際に多くの航空機が飛行する高空の音速はこれより遅い。かつては超音速で飛行できる旅客機コンコルド)があったが、現在のジェット旅客機の巡航速度はいずれもマッハ0.85(標準大気では時速1041kmだが、実際に旅客機が巡航する高度1万メートルでは時速918km程度)未満の「亜音速機」であり、現在の超音速機は(実験用機体の類を除くと)軍用機のみである。


「超音速機」と言ってもジェット戦闘機の多くはアフターバーナーを使って一時的に音速を超えることができるだけであり、積極的には超音速飛行しないことが多い。アフターバーナーを焚くと燃費が極端に悪化し、滞空時間が極めて短くなってしまうからである。しかし、第5世代ジェット戦闘機の多くはアフターバーナーを使用せずに超音速飛行を可能とする能力(スーパークルーズ)を持っており、従来よりは積極的に超音速飛行を活用できるようになった。


爆撃機でも、迎撃機を振り切るためB-58Tu-160のような超音速機が配備されたが、燃料消費量をはじめとした高コストや兵装搭載量が少なくなってしまうため少数に終わっている。


マッハ3の前後から大気の断熱圧縮によって加速度的に機体表面温度が上昇する(熱の壁)ため、マッハ3を超えて飛行できる機体は極めて少ない。

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