- 演/堺雅人(映画版)、西島秀俊(KTVドラマ版)、山口祐一郎(NHKドラマ版)
- 登場作品
- ナイチンゲールの沈黙
- ジェネラル・ルージュの凱旋
- ブラックペアン1988
- スリジエセンター1991
- ひかりの剣
- ジェネラル・ルージュの伝説
- 極北ラプソディ
- カレイドスコープの箱庭
- 被災地の空へ(単行本「ガンコロリン」収録)
- 突然の来訪者(文庫版「ケルベロスの肖像」収録)
- 古巣への帰還(文庫版「ケルベロスの肖像」収録)
- 医学生時代は剣道部の主将として、「東城大の猛虎」と称されていた。
- 「城東デパート火災」が起こった際には、当時1年生医師だった速水が陣頭指揮を執り、重傷患者を処置・ベッドマネジメントをしたことから「ジェネラル・ルージュ(血まみれ将軍)」と呼ばれるようになる。 …二つ名が多い。
- 東城大学医学部付属病院に勤めていた時の肩書きは「独立行政法人旧国立大学連絡機構東城大学医学部付属病院救命救急センター部長」。のちに「極北救命救急センター」へ三年間出向する。
- 好物はチュッパチャプス。(KTVドラマ版では「フルーツクリームロリーポップ」)
- 原作では田口,島津と、KTVドラマ版では白鳥と大学の同期という設定。
映画版
原作と同様、医療代理店(本作の名称は「メディカルアーツ」)との収賄疑惑をかけられている東城大の救命救急センター長。
基本的にチュッパチャプスを口に加えながらセンター長室で複数のモニターをみている。
横暴且つ不遜な態度で飄々としており、花房や佐藤からは「子供」「我儘な3歳児」などと言われている。
「速水センター長はメディカルアーツに癒着している、花房師長も共犯だ」という手書きの告発文が田口の元に送られ、花房師長のことが書かれていないこと以外内容が全く同じのワープロ文書の告発文が白鳥の元に届いたことにより、真実を突き止める調査が救命救急センターで開始されることとなる。
その後、沼田により倫理委員会が開かれ、その際に告発文の内容が事実であることを認める。しかし、メディカルアーツからの利益供与は必要な医療品などのものだと判明し、その事実も花房が保管していたファイルから確認できた。また、沼田にワープロ文書の方の告発文を送ったのも速水本人で、「自分が弾劾されれば救命救急を白紙に戻せる」と考えた結果だった(しかし、沼田が厚労省の白鳥を関わらせて事を大きくしたいがために白鳥にその文書をそのまま転送した)。
倫理委員会の最中に桜ノ宮の高速道路のインターチェンジでガソリンを積んだトラックが横転し、そのままショッピングモールに引火したために多くの重傷者が病院に運ばれる事態が発生。病院内での全指揮官を高階から任され、かつてのデパート火災と同じように患者を全て受け入れ多くの命を救う。
収賄疑惑と前述の大火災の一件が終わったあとも倫理委員会で出した辞表を撤回する気はなかったが、メディカルアーツから個人的な利益供与(チュッパチャプス)を受けていたため、その辞表は受理されず医者の数が足りない極北病院に飛ばされることとなった。
10年前のデパート火災では医者の数が最も手薄になる時間帯に多くの患者が運ばれ、その状態の病院を当時若かった速水が指揮を執り、それを全部受け入れて出来る限りの治療をしたが結局器材が足りずに断らざるを得なかった(それが悔しくてそれ以降取り憑かれるようになったと花房は語っている)。また、その際に血まみれで患者の治療をしたことから「ジェネラル・ルージュ」と呼ばれるようになったと周囲は考えていたが、実際は青ざめた顔の速水に対し花房が口紅を渡し、それを塗ったのが本当の由来だった(本作では血まみれの方の由来は花房がはっきりと否定している)。
ドクターヘリを導入したいと考えているが、その理由も上記のデパート火災が要因であり「当時ドクターヘリがあればもっと多くの患者を救えた」と思った上でのことだった。それからしばらくしても経費削減のために導入は叶わなかったが、ショッピングモール火災の際に白鳥が他県からドクターヘリを要請し、初めて東城大のヘリポートにヘリが着陸することとなった。そして、速水が東城大を去る際に正式にドクターヘリが導入され、彼の念願の夢が叶うこととなった。
ドラマ版
本作では田口ではなく白鳥と同級生の設定でお互いの性格を良く知っている腐れ縁。
救命救急センターに運ばれてくる患者に対してはやや辛辣な態度を取るが、一流の医者であることは確かで患者の症状や細かな動き、傷から真の病気を他の医者よりもいち早く発見する。「結果が全て」といった考えを持ち、それまでの過程は一切気にしない。また、患者のことはその命を助けた時点で頭から忘れてしまうと語っているが実はどんな外傷や病を負っていたのかも含めて正確に覚えている。
医療代理店(本作での名称はメディカルアソート)から袋を渡さていた場面を見られたのを機に、田口らに「メディカルアソートと癒着しているのではないか」という疑惑を持たれ始め、遂に「速水がメディカルアソートと癒着している」という告発文が三船の元に届き、倫理委員会を開かれる。その際に自分がメディカルアソートと癒着していることを真実だと認め、同時にそれを多くの医薬品に使っていたことが判明。更に告発文を送ったのも速水本人だった(元々は和泉が上記の文に加え、「花房師長も共犯だ」と書いてあった文を花房のところだけを消して送った)。そして、メディカルアソート主催の病院開発計画に大きく関わり、自身もそこにいくつもりだったため辞表を出したことが白鳥から悟られた。
第9話の終盤で佐々木に呼ばれ、そこで寺内のオピオイドの数値を倍にした犯人が佐々木だったことと、病院開発の土地が汚染されていたことをきかされるが、悪性リンパ腫によって倒れ救急搬送される。その後は意識が曖昧だったが、徐々に思い出していき「佐々木を殺したのは自分」だと言い出す。しかし、それは全て思い出して現場にいた際に聞こえた声が花房だったことで、彼女が犯人だと思い込み、それを庇うための嘘だった(花房の方も速水の方を犯人だと思って庇っていたため、お互い無実なのにも関わらず庇いあっていた)。
佐々木や寺内を殺した犯人を探しているうちにも速水の容態は悪化し、腫瘍が脳、更には心臓にまで転移したことによって心不全を起こしたと考えられ自身の命が長くはないことを覚悟して命を諦めかけたが、脳にある腫瘍と考えられていたものは膿瘍だったと判明。化学療法によって回復する。
その後、個人的にメディカルアソートから利益供与を受けていた(キャンディ代)ことを田口に指摘され、人手が少ない北の系列病院に移ることが決定。しかし、その直後に爆発事故が起き、病院の指揮権を握って再びチームをまとめあげることとなる。
チーム・バチスタ4の螺鈿迷宮では、再び東城医大に戻っており、1話ではドクターヘリに乗って現場に駆けつけている。