酒蟲
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しゅちゅう
酒虫の表記ゆれだが、本稿では中国の伝承に伝わる怪虫、あるいは酒の精霊について解説する。
清時代の中国の作家・蒲松齢(ホ ショウレイ)が中国に伝わる口伝に基づいて書いたとされる短編小説集『聊齋志異』や芥川龍之介がこれを翻訳した短編小説『酒虫』の記述によると、体長は三寸(清代の単位換算で約9.6cm)程の赤い肉の塊、若しくは目と鼻がある山椒魚のような姿をしており、これが人の体内に棲むと、その人物は決して酔うことのない大酒飲みに変わってしまうとされる。
また酒蟲を水に入れると、その水を良質酒に変えてしまう力持っているといわれている。
尚、福の神の様な性質を持っているのか、酒蟲が棲みついたために大酒飲みになってしまった裕福な人物からの依頼でこれを取り除いた結果、酒を一滴も飲まなくなったのはいいが、その代償なのか、その人物は次第に落ちぶれて行き、貧乏になっていったといわれている。
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