概要
通常、銃の弾は鉛(Pd)が主で作られるが、それを銀(Ag)で鋳造したもの。
古来より銀は魔除けとして信仰されており、それを弾丸に用いることで、吸血鬼や狼男といった悪しきものを一撃で打ち倒す特効武器になる、と信じられていた。
ファンタジー作品やゲームなどでも、度々不死の怪物や銃火器の通じない敵を唯一倒せるキーアイテムとして、または光属性の武器として登場している。
比喩表現として
上記から転じて、「あらゆる難問を一撃で解決できる秘策」の比喩表現として用いられることもある。一方、現実にはそういった都合のいい解決策など滅多にないわけで、「だが銀の弾などない」と否定的に使われることもある。
また、カードゲームでは「一般的な相手には効果は薄いが、特定の相手に対しては極めて効果的なカード(たとえば、特定の種族を全て破壊するようなカード)」や、そのようなカードを1枚だけデッキに入れ、必要に応じてサーチして使用する戦術を指す。
実際の弾丸としての性能
一般的に純銀は鉛より軽く、融点こそ鉛よりも高いものの柔らかく弾がちぎれたり銃身内で停弾を起こしたりといった事が起きやすいとソフトポイント弾の欠点がそのままである為、殺傷力という観点では通常の弾丸より弱体化している。割り金で固さを調整した銀合金にする事で多少なりとも実用性を高める事が出来るものの、適した金属と比べると気休めと言える程度で、軽い分だけ初速が増すため、命中精度が向上するといった利点はあるが、それにしても鉄鋼や真鍮といったより適した金属を用いた高初速を求めた弾が存在する。
なにより、銀は値段が高いため、コストパフォーマンスが著しく低い。
そのため、お守りであったり、他素材の弾に銀メッキを施したものをエングレーブを施した銃と共に飾る装飾品としての用途が多い。