概要
天罡星三十六星の天勇星の生まれ変わりで、序列第五位の好漢。
『三国志』に登場する関羽の子孫を称し、容貌も関羽同様に見事な髯の持ち主。
関羽と同じく青龍偃月刀の使い手(※1)であだ名は「大刀」(※2)。梁山泊内でも特に武勇に優れている猛将で、多くの強敵を打ち破っている。
※1.関羽が青龍偃月刀を使っていたのは『三国志演義』での話の中だけであり、実際には使っていない。そもそも、青龍偃月刀自体、後漢の時代に存在してない。
※2.関羽のあだ名であった「美髯公」は、朱仝のあだ名となっている。
来歴
登場当初は蒲東県の巡検(捕り方の役人)という低い身分の役人だったが、朝廷で梁山泊に攻められた北京大名府への救援派遣をめぐる会議が行われた際、知人の官庁警備隊長の宣贊が自身を推挙し、後に義兄弟の郝思文と共に都へ召還され、北京大名府の救援軍の司令官となる。
関勝は敢えて北京には赴かず、敵の本拠地である梁山泊を急襲するという作戦を取り、それを知った梁山泊軍は慌て梁山泊に引き返し、関勝の軍と対峙する。関勝は林冲、秦明といった梁山泊の猛将達と互角に戦い、さらに敵水軍を二度も撃破して、張横、阮小七らを捕らえる戦功を挙げる。しかし、かつて官軍だった呼延灼の偽投降の策に引っ掛かり、宣贊、郝思文とともに捕らえられてしまう。そこで梁山泊の頭領・宋江の考えと態度に感じ入り、そのまま三人は梁山泊に入山。そして、続いて攻めてきた元部下の単廷珪を一騎討ちで捕らえ、同じく魏定国を説得して二人を梁山泊に引き込んだ。
入山後は、副官の宣贊・郝思文とともに多くの戦場で活躍し、のちに五虎将筆頭に選ばれる。