概要
全領域異常解決室へ出向を命じられた警察官で、劇中では興玉雅のバディとなる。警視庁音楽隊カラーガード(通称「MECメック」)出身で、踊ることが大好きな一面を持つ。
捜査経験は皆無だが、宇喜之曰く「ゼンケツのメンバーにふさわしい素質を持っている」とのことで、それが配属の理由らしい。
但し、本人は怪異を「オカルトの類い」と認識しており存在を信じていないのだが、事件に関わるにつれ「ヒルコ」が見えるようになるなどその素質を開花させていく。
一応、警察側の人間なので専従班のメンバーに情報を共有しているが、仕事の邪魔をされたくない雅からは「チクってる」と揶揄されて呆れられている。
ネタバレ
ゼンケツの全貌や職員の正体を知ると共に、小夢自身も自分が日本神話で名高い芸能の女神・天宇受賣命の転生体である事を振り返ることになるのだが、これによって神話の時代から「天宇受賣命と猿田毘古神は夫婦」とされている点では芹田との関係(前世が夫婦神)が奇妙な縁として続いている事に複雑な気持ちを抱いている。
その過去は興玉が代理を務める前の、嘗ての「ゼンケツ」室長である(元々ゼンケツ室長は天宇受賣命の転生者が務めることが暗黙のルールとなっている)。
MEC所属も表向きの役職で、神本来の役割を全うするためのもの。記憶を失う以前は興玉に対して終始タメ口で接しており、現世ではしばしば対立していた豊玉とも本来は前世からの友人として親しい仲だった。また、「天岩戸に閉じ籠もった天照大神の気を引き寄せる舞を舞った」という伝説由来の能力・神々を呼び出すための「呼び出しの鈴」を持っている。
劇中の「ヒルコ事件」捜査中に刀田から「芹田さんが狙われている」と連絡があったことで彼の元へ向かおうとしたものの、何らかの理由で瀕死の重傷を負う。
傷口自体は佃の能力のおかげで何とか修復されたものの、既に自身の手で「事戸渡し」をしていたため、記憶と能力は失われてしまい、ただの人間として生きていくしかなくなった。ただ、上述のように記憶が戻っていたことから何らかの兆しがある。
しかし劇中終盤、神として覚醒する前に二宮を乗っ取っていたヒルコから呪符を貼られ掌握されてしまう。
その後、真の黒幕であるヒルコ=直毘に人質にされた事で興玉をおびき出す餌として利用されるが、土壇場で呼び出しの鈴の力を復活させた事で興玉による直毘の制圧に貢献した。とはいえ、神としての力を全て取り戻すことは最後まで叶わなかった。
その後、「神々の存在を知る関係者だがあくまで今は普通の人間」として興玉の手で事戸を渡され、再び記憶を失った。
…が、ある日偶然にも興玉とすれ違った彼女は微かに微笑みながらその手に持っていた「呼び出しの鈴」を鳴らした所で、物語は一旦幕を閉じる。