「雪村こそ正統… この方印こそがその証!」
プロフィール
概要
漫画『結界師』の登場人物。ヒロイン・雪村時音の父方の祖母であり、雪村家の21代目当主。
時音同様、左胸に方印を持つ間流結界術の正統継承者である。
主人公・墨村良守からは「ばばあ」(アニメでは「時ばあ」)と呼ばれる。
時雄という息子(=時音の父親)がいるが、烏森での任務時に重傷を負い死亡している。
また、兄がいることが本人の口から語られている。
人物
容姿
小柄な老齢女性。額を出した短髪で、1本だけ渦を巻いた前髪が特徴。50年前は長い黒髪を二つ結びの三つ編みにしていた。
物の読み書きをする際には眼鏡をかける。
また胸が大きいらしく、無色沼の土地神・ウロ様には「ボイン」と覚えられていた。
性格
冷静沈着で、有事の際も動揺することなく対処する。他人への態度は厳しくなりがち。
間流結界術の後継者の座を争う墨村家のことは毛嫌いしているが、窮地の際は助言することもある。
唯一ゴキブリだけは大の苦手(孫娘・時音も同じ)で、駆除のためやむを得ず良守の手を借りることになった際には「何たる屈辱」と嘆いていた。
結界師として
作中トップレベルの術者の一人で、初対面の異能者からも「大した術者」と認められるほど。正守は夜行の部下に対し、「本当にどうしようもなくなった時は雪村の当主を頼れ」と指示している。
裏会からの評価も高く、時々裏会の仕事もこなしている。
結界師本来の能力である「空間を統べる力」を使いこなし、黒芒楼編では黒芒(くろすすき)への侵入経路をたった独りで作り上げた。黒芒から脱出しようとする正守たちを引っ張り上げて助け出す離れ業も披露している。
50年前にはウロ様の寝床の修復を担当し、無事生還している。
次期当主(予定)である孫娘・時音の力量を把握しており、技術型の彼女にはパワーを要する多重結界等は向いていないため、自分に合った技を習得するよう助言した。これをきっかけに時音は棒状結界を編み出している。
時音にはこうして術の使い方を教える他、アニメでは結界術と同時期に確立したとされる茶道の手解きもしている。
責任感の強さ故か一人で抱え込んで無茶をしがちであり、特に若い頃はその傾向が強かった。暴走すると空間に歪を作り、その中に自ら落ちて行方をくらますことがあったらしい。
烏森の影響を繁守より強く受けているようで、孫娘の時音よりも、敵対する墨村家の良守と似たタイプであると言える。
繁守との関係
雪村・墨村両家の21代目同士である繁守とは、良守と時音同様、共に烏森の警護をしていた旧知の間柄。時子が2歳年上であることや、時子がからかい繁守がムキになって言い返すという構図も良守たちに似ている。
庭先で始まる2人の小競り合いは日常茶飯事で、双方の家族も特に止めようとしない。
術者としての腕前は時子の方が上で、現在でも繁守は内心「やはり時子には叶わない」と感じている。
しかし前述の通り、一人で無茶をしがちなのは時子の方で、繁守はそのフォローに奔走していた。この辺りは「暴走しがちな良守を時音がフォローする」関係とは対照的である。
烏森が完全に封印され、両家のしがらみがなくなった最終話では、繁守を初めて雪村家に招き入れる場面が描かれた。
複雑な思いはあるようだが、付き合いの長さなども理由ではあるだろうが和解を選び「(いがみ合う理由もなくなったので)これからはお茶くらいなら出す」と語っている。