概要
映画『デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』の登場人物万由里が繰る天使にして天宮市に突如として顕在化した謎の霊力球体の正体。これまで登場した天使の中では史上最大規模を誇る園神凜祢の天使<凶禍楽園>に次ぐ大きさを誇っている巨大な球体。基本的に武装の形をしている他の精霊の天使と異なる独立型の天使。
普段は霊力の球体として休眠状態にあるが、マスターである万由里の意思で本来の姿になり活動を開始する。なお、この休眠状態時は万由里の監視対象者である五河士道の様に複数の精霊たちの加護を受けている者、あるいは霊力を封印されていない万全の状態である精霊以外には機械を使わなければ視認する事はおろか認識すら出来ない。
今まで士道が封印してきた精霊たちの霊力で構成されており、士道が封印してきた6人の精霊たちとデートをして彼女たちの心の奥底で貯め込まれた欲求不満を解消していくことで力を失っていき最終的には消滅する異例の存在。
その他にも独立型の天使である為か独自の意思も保有しているらしく、万由里の精神状態と直結している為に彼女の気持ち次第で暴走する危険性を秘めている。
形態・能力
元々は世界のシステムの管理者である万由里が使役する天使であるだけに強大な戦闘能力を持ち、一度実体化すると、巨大な球体の周囲に左右非対称に色が違う2対の翼と歯車、そして骨で出来た尾を纏う複合的な構造物となる。更に、状況に応じて形態を目まぐるしく変化させる事も可能。
形態は下記の5つ。
【鷲】は実体化直後の前述の形態。翼から敵をホーミングする雷の発射。
【牛】は球体部分から角が生えて、角の間から集束させた強力な雷の発射。
【獅子】は球体部分に六角形の口が開き、雷の束を発射。
【人】は中央の黒い球体の全方位に無数の眼球が開いた不気味だが何処か神秘的な姿をとり、眼球部分から無数の小型の霊力の雷を乱射する。
そして、【最終攻撃形態】ではおおよそのパーツを残していた前述の4つの形態とは異なり、自らを全て再構成させてかなりの大型となる。ドリルに変形しての突撃、ドリル内部から【人】形態時の無数の眼球を出しての無数の小型の雷撃の乱射、「ラハットヘレヴ」(後述)先端に霊力エネルギーを収束して放つ攻撃を放つ事が可能。
その他にも、歯車は遠隔操作兵器となり本体の持つ無数の眼からプラズマ状のエネルギー弾を周囲に射出して攻撃する事が出来る他、翼からの霊力の射出や本来は所有者である万由里を鳥籠の様なパーツで隔離するなどの多くの機能を有している(ちなみに万由里を捕えた直後に霊力が増大した事から、本来は万由里が<雷霆聖堂>の力を増すために使う機能だと推測されるが詳細は不明)。
更に精霊6人分(厳密には5人分)の霊力で構成された存在である為、攻撃力や耐久力が尋常でない程に高く、<フラクシナス>の主砲『ミストルティン』の最大出力にすら耐えることが可能な上に高い自己修復機能まで兼ね備えている為に一度動き出すとその行動を止める事はほぼ不可能に近い。その為、この天使を止めるには一点集中攻撃により破壊と同時に霊力の供給を絶ち再生能力を奪う必要がある。
【廻焔の剣】(ラハットヘレヴ)
<雷霆聖堂>が自身をドリル状の攻撃形態へと再構築して射出する破壊力抜群の霊力砲。
その威力は一撃で天宮市周辺を焦土へと変える威力を持っている。
ただし、放つ際には霊力を一転に収束しなければならず、連続して発射出来ない上に次に放つまでに時間が掛かるという弱点があるが、<雷霆聖堂>が持つ高い再生能力の為に発射を止める事は容易ではない。
余談
この天使の状態は万由里が身に付けているイヤリングとリンクしているかの様な描写があった他、万由里が持つ鞄に天使のマーク・ライオンのぬいぐるみ・牛乳とひよこのストラップが付いていた。
映画劇中で夜刀神十香が万由里を介して全ての霊力を結集させた際にその場にいたどの精霊の天使とも異なる剣である〈滅殺公(シェキナー)〉を顕現させたが、本来の主である万由里が顕現させた場合、弓矢の形となると原作者は述べている。
また、〈滅殺公〉の名前は夜刀神十香の〈鏖殺公〉と鳶一折紙の〈絶滅天使〉を組み合わせた名前としてそのような名前になっている。