概要
ワーカー「敵は来る」
ボナーパ「敵が来るだと?この警備で攻める馬鹿はおらん!」
ゼクス「馬鹿は来る!」
『新機動戦記ガンダムW』の第3話「ガンダム5機確認」にて、ゼクス・マーキスが発した台詞。
厳重に警備された補給基地に襲撃しに来る馬鹿などいない=馬鹿は来ないと断言したボナーパに対するもの。
直後にトロワ・バートンが現れて、乗機のガンダムヘビーアームズの火力で警備を崩されることとなる。
発言までのいきさつ
スペシャルズの選考から漏れた地球圏統一連合軍のボナーパ指令はスペシャルズばかりが優遇される軍の現状に大きな不満を抱いていた。そこにMS工場のあるコルシカ基地にガンダムが向かってくるという情報を知り、スペシャルズを見返してやろうと独断で自軍を基地の警備に出撃させる。
だがゼクスは桁外れの性能を持つガンダムや、曰く「こちらの予測をはるかに上回り無茶とも言えることをやってのける」と脅威に感じさせるパイロットを知っていたことからどれだけ守りを固めようが構わず基地を攻めると確信していた。「馬鹿」とはある意味そんな強い覚悟を持ったガンダムのパイロット達への賛辞とも取れる表現である。
実は冒頭の台詞について、ワーカーはコルシカ基地に向う途中、ボナーパはコルシカ基地、ゼクスは地中海コルシカ基地にいた。つまり3人とも離れた場所におり回線を開いているわけでもなく、あたかも会話が成立してるかのように演出しているだけだったりする。
実際この直後トロワが駆るヘビーアームズが襲撃しており、しかもボナーパの戦術を「戦術的に見て少数を倒すには退路を断ち、集中放火を浴びせた方が確実な戦果を挙げられる。この場合、包囲・殲滅という作戦を取った敵の司令官の判断は正しい。だが…こちらの戦力を把握する前に行動を起こすべきではなかった」とセオリー通りの作戦を認めつつ、あっさり返り討ちしている。
ここで言う把握すべき戦力とはガンダムを構成するガンダニュウム合金が電磁波を吸収し、レーダーに映らないという特性を指し、数による殲滅も敵が見えなければ何の意味もない。
結局ボナーパは自軍の多くを失い、皮肉にも自らが憎んでいたスペシャルズのワーカー特士が指揮するエアリーズ隊に助けられるという盛大な墓穴を掘ってしまった。