「不公平なことを初めて経験した時は悔しくて狂いそうになるが、それがずっと繰り返されるといつの間にか慣れて反抗する意欲も、怒りも、ぜんぶ消え失せちまう」
プロフィール
※英語のスペルは正確なものとは限りません。
概要
テハとジョンギの住む村にいる両班との取引で初登場した謎の医術師。名前は“暗い”の암/暗に、“住む”の주/住で「暗住」。
人物
その正体はある旦那様にお仕えする医術師かつ壮士。アムジュの父も加担した5王子の乱の後、壮士の多くが粛清されたがその壮士の家の生き残り。
名門の生まれである一方、庶子ゆえに待遇は良くなく、周りに怯えつつ控えめに生きていたが、5王子の乱きっかけに義母や父親にまで裏切られ捕卒に殺されそうになったところ、今まで抑えてきたタガが外れ、現在の姿へ変貌した。性格は残忍で、平然と人を殺す。
能力
医術師としての不死に近い医術と生まれ持った壮士としての超人的な身体を持ち合わせた、まさにチート。壮士なので普通の人間なら死んだり致命傷を負う攻撃も、急所を除けば傷一つつかない。またアムジュ自身が医術師のため、体の傷を瞬時に修復できる。32話で秋菊がハンソルの体とともに破壊された地面を見ながら「まだこれほどの血統の壮士が生きてるのか?」と独白していることから、壮士の中でも上位の実力と推察される。過去の任務中には背後から刻印済みの剣で喉を貫通されたが、瞬時に回復した。切断された手足もすぐに再生させるなど、アムジュもガプヨンも今の国ではアムジュほどの医術師を見つけることができないと言う。ゆえに、医術師としての実力はソブに次ぐ第2位。
SICAF街談巷説展の説明では作中に登場する純人間の中では最強の戦闘力を有すると明言された。
弱点をあえて挙げるなら、自分より上位の者から受けた攻撃による傷は直せない。そのため、ボクアが冬竹によって穿の刻印を刻まれた竹の矢でアムジュの首を貫くと、数日経っても血が止まらず、医術が完全に無効化された。そんなアムジュを治すため、ガプヨンは宮廷に閉じこめられた天才医術師ソブに近づく。もう一つの弱点として結界がある。結界は物理的に壊すことは不可能なため結界師を呼び解いてもらうしかない。刻印を刻んだ武器や秘笈なら結界を壊すのも可能だが、それは四君子に可能な技であり、ユ•ホソンが8つ刻んだ刻印の刀でも秋菊を傷つけることができなかったので、武闘派のアムジュが純粋な力だけで結界を壊すことは不可能。実際、秋菊との戦いで拳を振るったが、何の打撃も与えられなかった。
また壮士でも急所の首元を攻撃されるのは危うい。アムジュ本人も知っているのか、ジョンギらとの戦いで序盤は余裕を見せながら戦うも首を攻撃されたら必ず防御しようとした。体化を身につけた後もジョンギが喉を刺して顔をしかめたのを見ると、唯一の急所と言っても過言ではない。もちろん正面きっての勝負では壮士の首を斬るのは至難の業なので意味はないかもしれない。
そして不意を突かれることもあり、ジョンギが天動紙を持ってごまかすと、冷静沈着としていた顔が乱れ、当惑した様子をありありと見せた。後でこの点は、逆に状況把握能力や知力の優れたミョンヨンと向き合う時の短所として浮き彫りになる。ミョンヨンがガプヨンの屋敷の位置を地図で正確に描いていたため、危険かもしれないと思い、地図を移動させるという凡ミスも犯すなど色々とカプヨンに叱られてしまう場面も多い。例えるならアムジュ:体力6知能4、ミョンヨン:体力4知能6
ただこれらはアムジュがたまたまミスで…のパターンが多いうえに、相手がミョンヨンなど才ある者であることが大きい。一般的に医術師、あるいは刻印を刻めるだけでもズバ抜けて頭が良いとされる。また、トップレベルの医術師の知能が低いということはありえない。しかし、ミョンヨンの作戦に振り回されることはもはやお決まり。もっと言うなら四君子相手でも戦闘の際に騙しを使うのがミョンヨンである。
そして体化の境地に達してからは首を治すことに成功する。
回復した後に見せる戦闘力は、四君子である冬竹を容易く圧倒するほど。青い弓矢で四肢が吹き飛ばされても、あざ笑いながら瞬時に再生した。以前はジョンギとボクア、ハンソルでなんとか彼と戦っていたが、今は体が勝手に1秒で再生してしまうレベル。しかも首の傷が治ったのは体化の範囲が首から上半身まであるのが確実な証拠なので、以前のように首を切ったり刺して攻略する方法もなくなった。
その他
- 登場からかなり遅れて名前が明らかになったため初期はボラドリなどと、ファンから呼ばれていた。
- 皮肉めいた口調は庶子だった頃の圧迫が自由を得た後に表出されると考えられる。
- SICAF街談巷説展にて、武官の家門で父親の名前はアン・ホギュと判明した。
- ガプヨンが最も大切にしている部下で、闇の中で一番目が利く人物の代表格だが、その属性をガプヨンが望んでいることを知っており、また自分もそこから抜け出すつもりはない。庶子出身がコンプレックスであるため、嫡子に対する憧れと妬み、そして賤出に対する見下しと軽蔑の感情を同時に持っている。
- 作者のブログ質疑応答によれば趣味は解剖と食事で好きな食べ物はご飯とお肉のおかず。辛いものもよく食べるうえに酒豪。作者のブログでは、アムジュの誕生日を記念して掲載された「いっぱいご飯を食べるSDアムジュのイラスト」を見ることができる。
- アムジュの初恋はあるかという質問に対する作家の答えは、「そんなものはない。実は、この作品の副題は『独身者クラブ』だった。」(…)
- 見かけより相当純真な面が多い。ジョンギが仕掛けたトリックに引っかかったり、ミョンヨンの虚像結界にだまされたり、何より誰が見ても怪しいガプヨンに優しい言葉を掛けられついて行ったのを見ると…。
- 登場人物のうち最も家柄が良い。作中でも、自分の部下になれと誘うガプヨンに、「庶子ではあるが、名門出身だった」と断ろうとする場面がある。登場人物の関係図によると、前王が神龍を殺害しようとする席にアムジュの父親がいた。
- 設定やストーリー進行上、様々な面でミョンヨンと絡む要素が多い。
【類似点】 |
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●自分の名前を漢字とともに紹介した人物で、名前の意味が正反対とされる点。 |
“明るい”の명/明に、“明らか”の영/瑩で「明瑩」 |
“暗い”の암/暗に、“住む”の주/住で「暗住」 |
●両班だが、生得的な限界のため、望むような人生を生きれない点。 |
明瑩:性別が女のため科挙の受験も宮仕えもできず学びの環境もない。 |
暗住:庶子のため冷遇され、文科試験も受けれず、なおかつ壮士ゆえに武科も受験不可。 |
【相違点】 |
明瑩:科挙を受けに漢陽に行きながら自分の限界を克服していこうとする。 |
暗住:傷痕を「存在の証明」として自分の限界を乗り越えようとはしない。 |
- また、ファンカフェの集まりで配布されたポスターで、アムジュがミョンヨンの方を見ているという点も、今後の二人の関係性を示すものかも知れないという根拠として議論された。前述のように接点が多いためか、2次創作でアムジュに関する男女CPの中ではミョンヨンとの組み合わせが一番人気。実際、作中でも虐殺を平気で行うアムジュだがミョンヨンと相対すると妙に弱くなる。
- その他ではガプヨン、ミョンヨンとの組み合わせが多い。時々、ガプヨンカンパニー(ファンが名付けたガプヨン配下の呼び方)の後輩であるチョウルとも関わる。
台詞
13 | 尊い嫡統の坊ちゃんたちは、自分に不利なことがあるのを我慢できない。全ての環境が本人にとって不便なく整っているのが、正常だと思っている方々ですから。今、どれほど口惜しいことでしょうか |
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18 | 人間は本当に不思議だよな。不公平なことを初めて経験した時は悔しくて狂いそうになるが、それがずっと繰り返されるといつの間にか慣れて反抗する意欲も、怒りも、ぜんぶ消え失せちまう。 |
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油断は実力がない時の話で、こういうのは余裕と言うんだ。 |
22 | いいね、正しいこと。人生で正しいことだけを選択できるのが特権だと思ったことは一度もないだろう?世の中には正しいことだけをしながら生きることが最初から不可能なよう構成された人もいるんだ。 |
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あなたがた坊ちゃんたちは闇の中に何が住んでいるかご存知ないだろうが…この国で出世するためには、学問を経て科挙に及第しなければならないが、文科試験は正妻の子である嫡子だけが受けられるんだ。庶子に生まれて科挙を受けるためには武芸を練磨して武科試験を受けるか、医術や技術を勉強して雑科試験を受けるしかなく、壮士として生まれた者も武科試験を受けれるといいが、そんなこと本当にできるだろうか。武科は庶子でも受けれる試験だというが、実際、庶子の中には壮士がいない。なぜなら、妾の生んだ息子が壮士だと明らかになると、正妻が密かに殺してしまうからだ。白飯に毒を盛ろうが、人に命じて水に入れようが、幼く肌が柔らかいうちに切り刻もうが… |
23 | そうか、いいぜ。その代わり、待ったはなしだ。ああ、やっと分かった。俺に足りないものが何だったのか。この傷は俺の身分の象徴!俺の存在証明!!俺はもはや全てを失って全てを得た。 |
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正しいこと?人は正しいことをするのではなく、自分の望みを成し遂げるためのことをしなければならない。自分のために他人を犠牲にすることを弱者がすれば悪行と言われるが、強者がすれば特権と呼ばれる。だから善悪なんて何の意味もない。ただ強いか弱いかだけが重要なんだ。 | |
その程度の命を乞うために切り捨てるんなら、最初から俺のものだったらよかったのに。それなら、俺もたかが医術師になろうと弟を解剖したりはしなかったろう。 | |
たしかに、明るい昼間にはロウソクの大切さが分からない。ロウソクの灯を誰よりも切実に想うのは、暗闇に住む人間だけだから。 |
35 | っぐ…!!このクソ野郎が。まあ、面白くはなってきた。使い道はなかったが、それでも久しぶりだな。壮士で生まれても、これだけ力を出すことはほとんどなかった…今までそんな相手もいなかったが、こんなに力を使ってしまうと、つい考えてしまうんだよなァ。俺はなぜこれほどの力を持って。こうして生まれたのか。 |
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61 | 俺は死にもせず修復力が異常なだけで、無痛ってワケじゃないんだよ。 |
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154 | おい。てめぇはもう終わりだ。 |
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210 | お前の人生にはお前の名分が、俺の人生には俺の名分がある。俺の名分が世間から非難と叱咤を受けるとしても、俺には俺の全てだ。 |
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211 | ただ命だけ維持しながら生きる人生が、どうして人間らしい人生と言えますか。 |
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旦那様が…今まで私にくださったもので…既に満ち溢れています。 |
口癖
- この野郎(似たようなものでク◯野郎、虫けらなど…)
※韓国語は日本語より悪口が多様