概要
元々は銃の弾倉の取り出しや保持を安易にするゴム製パーツ「マグプル」(弾倉(マグ)を引っ張る(プル)に由来)を作るメーカーだったが、そのまま社名となり、ロゴもマグプルの模様に由来。
現在はマグプル以外にも様々なパーツを開発しており、パーツにとどまらず、「MASADA」というライフルまで作ってしまった。(後にACRと呼ばれるアサルトライフルである)
過去にAR-15用オリジナルレシーバーを設計したが、主要部品である事から訴訟問題対策を含め様々な問題が生じる為か自社テスト用とお得意様用に少数(100個以下との事)が製造されたのみで結局販売される事はなく、PTS用にエアソフトガン用レシーバーが他社で製造されるだけになっている。
委託を受けてレシーバーを製造することもあり、過去にはAR15.COMのレシーバーを製造したこともある。
なお、この「マグプル」、「マグプルオリジナル」という正式名称があるが、社名との混同を防ぐ為に「マガジンアシスト」と呼ばれている。
また、独自の訓練機関「マグプルダイナミクス(現Magpul Core)」というものが存在し、民間や法執行機関(警察など)、軍隊に対しトレーニングを実施している。
エアソフトガン及びパーツの認可を出す「マグプルPTS」というものが存在し、エアソフトガン用パーツのライセンスの管理を行っていた。
(現在マグプルPTSはPTS/プロフェッショナルトレーニング&シミュレーション社として独立、グリフィンアーマメントやレイニーアームズ等の実銃用パーツメーカー製品のエアソフトガン用パーツのライセンス管理を行っているが、現在はマグプル製品のライセンス管理は行っていない)
ダイナミクスでは訓練機材としてエアソフトガンを正式に採用しており、FPGやPDRといった銃のエアソフトガンをPTSブランドで販売し、エアソフトガントレーニング施設も保有していた(他社製エアソフトガン用レプリカの正規品にも同様にPTSブランドの使用をしていた)。
また、「アート・オブ・ダイナミクス」シリーズとしてアサルトカービン、ハンドガン、ショットガンなどの訓練内容を撮影し、DVDとして販売もしており、日本でも購入できる。(ちなみにカービン編は翻訳された日本語版が入手可能)
そのDVDの内容は今までのトレーニングDVDと違いとてもスタイリッシュで注目を集め、クリス・コスタやトラヴィス・ハーレイといったインストラクターの技術やユーモアのあるキャラクターがさらに人気を集めた。
このDVDにより、海外だけでなく日本国内のミリタリーファンやサバイバルゲーマーにもマグプルの名が知れ渡り、マグプル風に装備や銃を装飾するファンが急増した。
P-MAGに代表されるポリマー製マガジンは安価でありながら給弾不良といった問題が起きず、高い耐久性を持つMRAP(対爆装甲車)に踏まれても普通に使えたという報告もある)ため、軍民問わず多くで使われている。
アクセサリーマウントシステムの一種であるM-LOK(Modular Lock System)を開発。同社が開発したMOEスロットシステムの後継で、フリーライセンス・プラットフォームとなっている。
Key-Mod等の類似システムと異なり、角が丸い四角い穴と単純な構造のナットを用いており、複雑な形状のKey-Mod等と異なり切削等が容易でスロット穴部の厚さの対応範囲広いので金属製に限定されずにスロット穴を設置可能、といった利点を持つ。
アメリカ海軍海洋システム司令部(NAVSEA:Naval Sea Systems Command)によると同様のマウントシステムより耐久性等が優れていると評価されており、フリーライセンスもあって採用するメーカーは増えつつあるが、Key-Modと異なりスロット溝の寸法に関しては提供されているものの、ナット部の寸法図面が提供されていないのという問題がある。
パーツ、ライフル、技法と、ミリタリーの多方面で「マグプル」の影響を見ることができるため、
今後投稿されるミリタリーの絵の中にも、少なからずマグプル要素が多くなっていくと思われる。
主な製作銃
関連イラスト
マグプルパーツの使用例。グリップやマガジン、エンブレムパッチなどがそれである。