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概要編集

フォードの欧州セクション(欧州フォード)が、当時グループB規定で行われていたWRCへの投入を目的に開発・製造したスポーツモデル。


駆動方式は、ライバルであるランチアデルタS4プジョー205ターボ16に倣い、ミッドシップエンジンの4WDを採用。

シャーシはアルミモノコック、エンジンはコスワース製をベースとした1.8Lターボを搭載。

ラリーカーで450馬力を発揮した。


特筆すべきは、他のグループBマシンが(少なくとも外見や名前だけは)既存の市販車をベースにしているのに対し、RS200はベースと呼べる市販車が無く、全てが専用設計な点である。

このようなマシンは他に無いため、RS200はWRCのために生まれた唯一の車種と言える。


WRCへの投入は1986年。

本当は前年にデビューするはずであったが、ホモロゲーションの要件(12か月間に市販車を200台を生産する規定)をクリアできず、ずれ込んだ経緯がある。

エボリューションモデルの認可が下りなかった為、ライバルに対しパワー・重量双方で不利な状態でのデビューとなってしまった。


更に第3戦のポルトガルラリーではRS200を駆るヨアキム・サントスが、コース上に飛び出した観客を避けようとして制御を失い、観客の群衆に突っ込んで3人が死亡する事故を起こしてしまう。

そして第5戦ツール・ド・コルスでのヘンリ・トイヴォネンの死亡事故を契機にグループB自体が同年で廃止された為、活躍の場もろくに無いままWRCでの役目を終えた。


ただし、後になって欧州ラリー選手権やパイクスピーク・ヒルクライムに転用されたマシンが成績を残している。


余談編集

  • 上記の規定に則り生産された市販車が存在する。日本でも保有しているコレクターがいる他、高知県にある自動車博物館に保存・展示されている。
  • 東本昌平の漫画『SS』にて、ラストバトルで登場し三菱スタリオンと勝負を演じた。

関連項目編集

WRC グループB フォード・モーター

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