概要
2002年から2003年にかけて、アジア(特に中国と香港)とカナダで流行していた感染症の一種。正式な病名は重症急性呼吸器症候群(じゅうしょうきゅうせいこきゅうきしょうこうぐん)。
SARSコロナウイルス「SARS-CoV」が感染することで肺炎を起こすウイルス性の呼吸器疾患。SARS患者の咳やくしゃみに含まれる唾液が口に入ることで感染する。
主な症状は発熱と激しい咳。胃腸症状(嘔吐・下痢)を伴う人もいる。ひどい場合は呼吸困難を起こして死亡する。致死率は高く(平均10%)、特に高齢者が危険。
外国からの流入を防ぐことによって日本では感染者は発生せず、また封じ込めの成功により現在は終息している。
日本の感染症法では危険度の高い二類感染症となっており、症状がある人は隔離入院させられる。また、無症状であっても病原体を持っている人はしばらく仕事に行くことができなくなる(就業制限)。