概要
SCP-055とは、シェアード・ワールド「SCP_Foundation」に登場するオブジェクトの一つ。項目名は「正体不明」。オブジェクトクラスはKeterに指定されている。
まずコイツを一言で言うならば、「なんだかよくわからないもの」である。SCP-055は認識災害を発生させている何かであり、そのせいでSCP-055に関する記憶は長くて数分しかもたない。たとえ写真やスケッチを残していたとしてもそれらが何を記録したのかさえ忘れてしまうのだ。
そんな訳でSCP-055がどのような経緯で収容されたかなどは不明であり、膨大なデータがあるもののSCP-055に関する研究は進んでいないなどわからないことだらけとなっている。
だが財団も黙っておらず、SCP-055の正体に迫ろうと試みた。そんなときに財団職員のヒューズ博士は「逆にSCP-055は〇〇『ではない』かを記録すれば逆説的にSCP-055の正体を暴けるのではないか」と考えインタビューを行った。以下はその記録である。
ヒューズ博士: よし、では君にナンバー55についていくつか質問をさせてもらおう。
███████: ナンバー何ですって?
ヒューズ博士: SCPオブジェクト55。君がさっき観察したオブジェクトだ。
███████: ええと、私はあんたが話しているのかよくわかりません。私たちは55番を持ってないようですが。
ヒューズ博士: よし、それなら、███████、直前2時間何をしていたのか報告してくれたまえ。
███████: え?えーと… <対象は不安感を呈している>…覚えておりません。
ヒューズ博士: そうか、では、これは覚えているかね? 私たちはアレが球状のものではないとお互い確認したことを?
███████: そう、あれは… そう!そうでした!確かにアレは丸くなかった!オブジェクト55は丸くありませんでした!
ヒューズ博士: さあ、どんなものか思い出しただろう。
███████: いいえ、ダメです。私にはアレがどんなものかわかりません。でも間違いなくありました。アレは何かこう、覚えていられないもので、とりあえず球の形はしていませんでした。
ヒューズ博士: ちょっと待ってくれ。何が球の形をしていないって?
███████: オブジェクト55がです。
ヒューズ博士: オブジェクト何だって?
███████: 博士、先ほど我々はアレが球の形をしていないってお互い確認したことを覚えていますか?
ヒューズ博士: そうだった!
…結局ヒューズ博士も何を聞いているかを忘れてしまいわかったことと言えば「SCP-055は丸くない」ということくらいである。
といった様にSCP-055について未だ重要なことはわかっていない。よってオブジェクトクラスはKeterとなっている。