概要
中国の上海を活動拠点とする、インドネシア・ジャカルタの「JKT48」、台湾・台北の「TPE48」に続き3つ目となるAKB48の海外版姉妹グループとして発足。
領土問題に端を発する日中関係緊張の影響を受け、メンバーのお披露目記者会見は中国メディア限定で行われ、関係者が「AKBとの関係よりも、中国のユニットであることを強調する」と今後の宣伝方針を明かした。今にして思えば不穏な空気は既にこの時点で漂っていたと言えなくもない。
2012年8月の組閣において、AKB48から宮澤佐江と鈴木まりやが移籍することが決定。しかし就労ビザの取得が難航し、2013年1月のお披露目公演では舞台に立てず観客席での見学となった。二人がようやく劇場デビューできたのは実に10月に入ってからの事である。
蜜月の終わり
2016年に入り、3月には友人と会食中のあるメンバーが事故で全身大火傷を負い、また5月には別のメンバーが度重なる規律違反により解雇、高額の賠償を請求される…等のトラブルに見舞われたSNH48であったが、6月にはまさにグループの存在そのものを揺るがす大事件が発生した。現地運営サイドに対し、AKSより「契約違反があり、運営の見直しを行う」旨が通告されたのだ。
この通告に先立つ4月、SNHの姉妹グループとして北京市を拠点とするBEJ48、広州市を拠点とするGNZ48の結成が発表されていたのだが、これが実はAKSの許可を受けていない完全なフライングだったのである。
AKSはBEJ及びGNZについて「完全に無関係」であると宣言すると共に、公式サイトにおけるSNH関連のバナーや広告を削除、またこの時点でAKB・チームE兼任となっていた鈴木まりやの兼任解除、つまりはSNHからの引き上げを発表。一方のSNHサイドは弁明をするでもなく、堂々と「AKB48グループからの独立」宣言まで行ったのである。
備考
商標権関係は現地側で押さえているのか、あるいは中国ではよくあることなのかは定かでないが、決別後も「○○○48」の名称は使い続けられているどころか、瀋陽市を拠点とする新たな姉妹グループ「SHY48」結成まで発表されている。
果たしてこの日中問題は解決に向かうのか、それとも芸能史における大汚点となるのか…?