本記事の記述内容
本記事は次の二点について記述する。
pixivでの他表記やpixivタグの実際などは後述。
一般的な表現としての「MGMG」
主に口に食べ物などを含み、咀嚼する様子を表す擬音表現の一つ。
読みは「もぐもぐ」であることが多いが、「 M / m 」は日本語で例えるならば「ま行」全般の、例えば「ま」( ma )や「む」( mu )の音にも対応するため、口に含んだ食べ物の質、咀嚼の仕方、あるいは今まさにその音を発し得るシチュエーション下の人物などの特徴に合わせて「まぐまぐ」とも「むぐむぐ」とも読むことができる。
口を開く「ま」の音による「まぐまぐ」なら例えば小さな子供が口を開けて一生懸命食べ物を口にする様子、口を閉じ唇を突きだすように発する音である「む」による「むぐむぐ」なら口を閉じて味わう様子などがごく一部ながらその表現の違いのケースである。
英字としての表記では一般に小文字による「mgmg」表記が多くみられ、pixivでのタグとしても「mgmg」によるものが多くみられている。
ただし何らかの略称である場合は、略称全般が大文字で表記されるルールとなることが多いこともあって「 MGMG 」(「 M.G.M.G. 」)表記となることが多い。読みも先述のような「もぐもぐ」ではなく「エムジーエムジー」などとなるだろう。
また食行動とは別に、例えとしての「食べてしまいたい」(「一体になりたい」などのニュアンス)といった心理表現の際にも使用されることがあり、いわゆる比喩としての「おいしい」キャラクターやシチュエーション等々に対する心情を表すものとして用いられることがある。例えば「食べてしまいたいほどかわいい」のニュアンスから、「mgmgしたいほどかわいい」といった用法である。
pixivでも一般的な用法としては先述の通り「mgmg」表記によるタグが主流である。
表記は同じながら食事の様の表現、例えとしての表現、さらに「mgmgしたい」などといった「mgmg~」や「mgmg」が付随した文章形式によるタグなど多様なニュアンスや形式をもって用いられている。
関連タグ(全般)
mgmg(一般的な表記様式によるタグ)
東方Projectに登場する「MGMG」
東方Project作中に登場する「MGMG」もまた先述の口に何かを含んで咀嚼する様子を示す擬音表現であるが、こちらは確実に大文字で表記されているのが大きな特徴である。
作中では『東方紺珠伝』において鈴瑚が主人公らと対峙した際、鈴瑚が口に白い団子を含んでいるシーンに登場する。鈴瑚は「団子を食べる程に強くなる程度の能力」をもち、弾幕戦前の会話に加え弾幕戦中でも口を動かしている。
先述のように「MGMG」は一般的に「もぐもぐ」と読むことが多いが、『紺珠伝』で「MGMG」が描かれる際の鈴瑚の立ち絵などではその口元が閉じているため、「むぐむぐ」と読むことも出来るだろう。
文字のカラーリングは鈴瑚のカラーリングと同じ黄色系統の表記。
一つ目の「G」の二画目と三画目がデザインの関係で矢印のようにもなっているのも特徴。
初登場時から「MGMG」と口に食べ物を含んでいた鈴瑚であるが、『紺珠伝』以後も地上で団子屋を開店したりと、団子を主に食にまつわるエピソードと共に語られることもある(『東方文果真報』)。
また鈴瑚は『紺珠伝』において地上に降りるまでは月の都に所在した兎(玉兎)であったが、この月の都の兎たちの食についてかつて同様に月の都に所在した兎である鈴仙・優曇華院・イナバが後にその貧相さを回想しており(『文果真報』)、『紺珠伝』での鈴瑚もまた対比的に食の豊富さをして地上ならではの良さを見出した様子を語っている。
「 私も地上に生まれたかったわぁ 」(鈴瑚、『紺珠伝』)
二次創作では
『紺珠伝』での本表記の登場以後、二次創作においても「MGMG」の表現は鈴瑚に関連したものを主に鈴瑚以外のキャラクターなどにおいても口に食べ物などを含んでいる際の擬音表現や食事風景の象徴的な表現として用いられるようになっている。
この鈴瑚の「MGMG」によって東方Projectの二次創作における食表現の可能性はさらに拡張しており、シンプルにして象徴的に食を象徴するものとして関連する場面で様々な形で登場している。
また食関連に限らず鈴瑚を象徴する言葉として、あるいは鈴瑚が展開する「ダンゴ」の名を持つ弾幕などの象徴としても捉えられることがあるなど、「MGMG」を投して表現されるシチュエーションやニュアンスは多彩なものとなっている。
関連イラスト
- 鈴瑚の「MGMG」と鈴瑚以外の「MGMG」
- 鈴瑚の弾幕と「MGMG」 / 少女食事中