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概要編集

アンブレラ社の創設に関わったヨーロッパの名門貴族・アシュフォード家の六代目当主。バイオハザード コードベロニカ(以下『CV』)とダークサイドクロニクルズ(以下『DC』)に登場する。


1960年代頃 先代当主エドワードとオズウェル・E・スペンサーはウィルス研究の過程において始祖ウィルスの存在を知り捜索を開始。この時アレクサンダーはウィルス研究の才がないことを自覚しており、専攻していた遺伝子工学を使い、父の研究を引き継げるほどの才能の持ち主である初代アシュフォード家当主ベロニカ再来計画「コード:ベロニカ」を始動する。


1968年 ついにエドワードとスペンサーは始祖ウィルスを発見。この後ウィルス研究を偽装するため製薬会社アンブレラ社を設立。だがエドワードは始祖ウィルスに感染してしまい死亡。急きょアレクサンダーが六代目当主となる。この事態はアレクサンダーにとって大誤算であり、まだ父の研究を引き継ぐほどの才能の持ち主は生まれていなかった。


1969年 父エドワードの存在が大きかったのかアンブレラ内におけるアシュフォード家の地位が低下し始める。これを危惧したアレクサンダーは「コード:ベロニカ」計画に全力を注ぐことになる。2月には南極基地建設計画がスタートし、11月に南極基地が完成。基地の所有権はアンブレラ社が持っていたが、「コード:ベロニカ」計画を進めるためアンブレラ社にも秘密の地下研究施設をアレクサンダーは作らせた。


1971年 アレクシアアルフレッドが誕生。表向きはアレクサンダーの子供であるが実際は遺伝子学専攻の彼が始祖ベロニカの遺伝子を用いて作ったベロニカのクローンである。しかも、オリジナル以上の知能を実現するため元となったベロニカの遺伝子には手が加えられていた。だがこの行為が後に大事件をもたらすことになる。


1981年 アレクシアは10歳で有名大学を卒業。のちにウィリアム・バーキンの最年少記録(ウィリアムは16歳でアークレイ研究所主任研究員に就任)を塗り替えてアンブレラ社主任研究員として迎えられる。この時、アンブレラにおけるアシュフォード家の地位はかなり低下していたがとびぬけた知能の持ち主であるアレクシアは父アレクサンダー以上の待遇をもって迎えられることになる。


1983年 2月 アルフレッドは南極基地の地下研究施設に侵入。自分たちの出生の秘密を知りアレクサンダーに憎悪をいだく。


1983年 3月 アレクサンダーは娘が開発したT-ウイルスを超えるT-Veronicaをアレクシアとアルフレッドにより強制的に投与される。この時、表向きにはアレクサンダーは「謎の失踪を遂げた」ということで処理される。


1983年 4月 T-Veronicaの影響で怪物と化したアレクサンダーは兄妹により南極基地の地下に監禁。南極基地職員から「ノスフェラトゥ」という名前で呼ばれ、15年経った本編に至るまで延々とフラッシュバックによる苦痛を繰り返し、ろくに食事もとることができず、うめき声を上げながら独房の中で生き延びていた。





CVの攻略本である『解体真書』より参照。


敵として編集

ノスフェラトゥ(バイオハザード)を参照。



生前の姿編集

CV版

人間の頃の顔はCVでは肖像画でしか見ることができない。


DC版

物語終盤、クレアとクリスの活躍により追い詰められたアレクシアは第二形態へと移行。けたたましい警告音とともに自爆装置が作動し、リニアランチャーへ電力がチャージされ始め、アレクサンダーの生前の映像が流れる。


この警告の発動はベロニカ計画が破壊的局面にあることを意味する。1983年現在、娘はベロニカ・ウィルスに取りつかれるあまり、自らの体を使った実験にまで手を出してしまった。その欲望は留まることなく世界を実験場所にするだろう。この兵器は父として娘のためにできる最後のことだ。あなたがアンブレラの敵であってもどうか娘を助けてほしい。


アレクシアの異常性には感づいていたことが窺え、また暴走した娘を止めるべく密かにリニアランチャーを開発していた。


とまあ、無能扱いされている彼だがベロニカ計画を立ち上げて双子のクローン人間を生み出したり、万が一の事態に備えてリニアランチャーを開発していたりと何だかんだで有能な人物である。


コード:ベロニカの目的編集

そもそもこの計画は「T-Veronicaの開発」が目的ではなく、「始祖ベロニカをアシュフォード家に再来させ、その英知によりアシュフォード家にかつて以上の栄光を取り戻す」ことが目的であり、T-Veronicaは栄光の高みに上る段階の一つに過ぎなかった。計画の大前提として

①始祖ウィルスを発見

②初代アシュフォード家当主ベロニカを再来させ、天才科学者を育てる

③ ②の人物に①の研究を行わせて新型ウィルスを開発、バイオテクノロジーの最先端を掌握する

の三本柱だった。


ベロニカ計画は父エドワードとスペンサー卿が始祖ウィルスの捜索を開始した時点で立てられていた。例え父がアシュフォード家に栄光をもたらしても、父とは専門分野が違う遺伝子工学では自分の代では長く続かないと悟っていたからだ。そこで、自分の専門分野である遺伝子工学の知識を駆使して一人の天才を世に送り出し、その人物にアシュフォード家の未来を託すべく「コード:ベロニカ計画」を立ち上げた。


アシュフォード家の者にとって理想的な人物であり、聡明で美貌の持ち主であった伝説的な創始者ベロニカにアレクサンダーは魅せられていき、アシュフォード家に安置されていたベロニカのミイラからDNAを採取。文字通りベロニカを「再来」させるべく独自の研究をもとに、ベロニカの遺伝子の知能因子を操作して人為的に知能を高め、オリジナル以上の存在を作り出そうとした。だがこの行為が生まれてくる子供の性格を捻じ曲げ、結果的に計画は狂っていくことになる。


コード:ベロニカの結末編集

やがてアレクシアとアルフレッドが誕生。アレクシアは、非常に知能が高く、容姿端麗の持ち主でありまさにアレクサンダーが求めていた初代ベロニカの再来であったといえる。だがその中身は冷酷で残虐非道で、唯我独尊的な思考であった。


アレクシアは自ら栄光をつかむことに情熱を注いでいたが、単に「アシュフォード家当主」としての枠にとどまるならば、この情熱は同家に繁栄と栄光をもたらしていただろう。だが彼女の望みは家の繁栄ではなく、彼女自身の繁栄であった。世界をも実験場だと考える彼女にとって父はもとより血を分けた兄でさえ「便利な働きアリ」でしかなかった。


その後アレクサンダーは自分の創造した子供たちによって新型ウィルス「T-Veronica」を強制的に投与され怪物となり、その子供たちもスティーブ、レッドフィールド兄妹の活躍によって倒され、コード:ベロニカ計画は完全に破綻してしまう。


余談編集

CVではT-Veronicaを強制的に投与されたのは1983年3月となっているが、DCではアレクシア第二形態戦直前に流れるアレクサンダーのムービーを見る限り、1983年12月25日以降(右下にRECORDED DEC.25.1983と書かれている)に投与されたと考えられ、かなり日付がずれている。


アルフレッドはアレクシアとは異なりアレクサンダーを人体実験の材料とすることに最初は乗り気ではなかった。永らく栄華を誇ってきたアシュフォード家を没落させた張本人であり、無能と軽蔑していたが、実の父を人体実験の材料にすることはいくらなんでもと躊躇していたからだ。だが南極基地で自分達の出生を知り、アレクサンダーへの憎悪の念を抱くようになり、結果的にアレクサンダーを用いた人体実験を妹と共謀して行った。またこの出来事がアルフレッドの歪んだ性格を作る要因にもなった。


関連タグ編集

バイオハザード アルフレッド・アシュフォード アレクシア  アンブレラ(バイオハザード)


ハヴィエ・ヒダルゴ:同じくT-Veronicaでクリーチャー化した父親キャラ。


ユーレン・ヒビキ:似たような行動に走った科学者。


銀狼怪奇ファイル:主人公(不破耕助=銀狼)の父親で科学者でもある不破俊助が、同じ遺伝子操作によって人工的に二人の天才児を生み出している。また、その片割れ(金狼)は知能や能力こそ完璧であるものの人間としての感情や倫理観が欠落しており、俊助はその危険性から自分の末路を察し予め主人公宛に映像記録を残しているなどかなり共通点がある。

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