アレクシアを守れるのはこの私だけなのだ
解説
『バイオハザード_CODE:Veronica』(以下『CV』)、及びダークサイドクロニクルス(以下『DC』)で登場したキャラクター。
プロフィール
年齢 | 27歳 |
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身長 | 176cm |
体重 | 61.8kg |
血液型 | 不明 |
経歴
アンブレラの創設メンバーの一人であるエドワード・アシュフォードを祖父に持つ、名門貴族であるアシュフォード家の現当主。父であるアレクサンダー・アシュフォードの代で衰退した同家に、かつて祖父が存命であった頃の隆盛を取り戻すべく、アシュフォード家の再興に奮闘している。
アンブレラの幹部でもあり、舞台となるロックフォート島の刑務所と軍事施設を指揮する司令官にして、第二の舞台である南極基地の所長を兼任している。
その正体は、アレクサンダーによりアシュフォード家の初代当主ベロニカ・アシュフォードの遺伝子内の知能因子に改良を加え誕生した彼女のクローンであり、同じくして生まれたアレクシアとは、双子の兄妹という真柄である。彼の出生に関する詳細はアレクシア・アシュフォードを参照。
人物像
男性ながら妹のアレクシアと然程変わらないスマートな体系で、顔立ちも絶世の美女である妹と双子であるために非常に整った美男。
趣味はミリタリーコレクションで、様々な銃器や戦争物の映像資料、本物の戦車や戦闘機を所有しており、後者は実際に操縦も出来る。アレクシアを守りたいという理由から“立派な軍人”に憧れており、彼の服装やそのコレクション以外にも、ロックフォート島の施設に施されている一部の仕掛けからもそれが窺える。
イギリスの大学を卒業後にアンブレラに所属し、すぐさまロックフォート島と南極基地の統括という役職を得ている。他にも、表向きは研究中の事故で死んだアレクシアの研究を引き継いだとされているが、そもそも彼自身は研究者でない(※1)。
そんな彼の実態は、異常なまでの嗜虐性を持ったサディストであり、ロックフォート島の刑務所に収容された囚人達に筆舌に尽くし難い残虐な拷問を行っている。ロックフォート島においては、囚人達にとってアルフレッドは“死と恐怖”の象徴であり、それは側近を含めた島の関係者達でさえ例外ではなく、彼を恐れている。
また、多重人格者で妹であるアレクシアの別人格を宿しており、女装により彼女を演じ鏡を通じて会話する(別人格は認知しているが、主人格であるアルフレッド本人はこの自覚が無い)一面もあり、シリーズに登場する悪役キャラクターの中でも屈指の破綻者(※2)。シリーズ中ででも異色と言えるサイコなキャラクター性の持ち主であり、それが今までのシリーズとは一風変わった、独特なホラー風味を加味している。
ちなみに、アレクシアに負けず劣らずの下品な笑い方の持ち主。
家名を失墜させた父を見下す一方で、精神面が不安定なせいか彼自身も優秀とは言い難く、幹部とは名ばかりで彼の役職は祖父の偉業と比較すればあまりに軽いものであり、その点をクレアからアンブレラの低級将校と罵倒されている。ロックフォート島では刑務所や軍事訓練施設の建造にも携わっているが、後に造られたほとんどは趣味のミリタリーコレクションによるもので、重要部門と呼ぶには実用性に欠けるものばかりであった。
ただし管理体制に関しては、ロックフォート島においてB.O.W.を用いた軍事訓練を導入している事もあってか、訓練用の量産型タイラントの輸送には本来は専門外であるが優秀な部隊である『U.S.S.』を使い、B.O.W.保存用のカプセルに使う特殊合金は製造会社と連携し安全性の向上を図り、ウェスカーらの襲撃を受けるまで島ではウイルスの流出事故等が起きなかったりと、割とセキュリティー面はしっかりしていたりする。
その一方で、同じく彼の管轄である南極基地においては、現場監督としても今ひとつの様で、勤務する作業員からその采配に対する不満の声が挙がっている。これらのせいで、後にカプコンから発売されたアーカイブスでも、アンブレラのお荷物のような存在と説明されているという有様。
また、『ガンサバイバー』シリーズなどの番外作品では、彼が直接登場しない作品でも入手可能な一部のファイルに彼の名が確認出来るのだが、そこでも問題とされる彼の評価・行動が明らかになっている(※3)。
このように周囲からは優秀ではないとされているが、強いて彼の功績を挙げるなら一見は実用性に欠ける軍事施設において、アンブレラの私設軍隊でも精鋭である『U.S.S.』を養成し、更にこの中でどんなに過酷な任務も完遂し、部隊が全滅するような戦場からもただ一人生還する優秀な兵士を育て世に送り出した事、金属探知機に感知されない特殊合金の導入・製造会社との契約を取るなど兵力面で貢献した事であろう。
※1……『ウェスカーズ・リポート』より。書き手であるウェスカーはアークレイ研究所(洋館)所属時代に、同僚のウィリアム・バーキンを“使い物にならなくなる程に”散々苛立たせたアレクシアに当時から注目していた。
しかし、後に彼女の研究を受け継いだとされるアルフレッドに対しては、リポートによると他の研究者と同じくまったく重要視しなかったようである。
※2……攻略本である『解体真書』に掲載されているテキストによると、アレクシアの破綻振りに感化され歪んだ人格形成と心の支えである彼女と会えない孤独感、アシュフォード家再興に励むものの成果を出せない焦燥感による過度の苛立ちが原因。
さらに囚人への虐待行為が間違いであると僅かながら自覚しているものの、同時に「やめたくてもやめられない」という依存性が生じている彼の複雑な心境、自分が二重人格であると知った後は次第に本来の人格と別人格との境が無くなっていき、混濁していく生々しい様子が描かれている。
※3……ロックフォート島の刑務所に勤務する看守長からは、無能振りを見抜かれているのか“憎たらしい低脳”呼ばわりされている。
別のアンブレラ関連施設の書類においても、南極基地からの物資発送の不手際などで度々足を引っ張っている様子が発覚しており、挙句その文書の締め括りには“アシュフォード家も堕ちたものだ”と揶揄されている。
作中において
『CV』
ウェスカーが率いる“H.C.F”により襲撃されたロックフォート島にて、同時期に島へと収監・直後に脱獄したクレアを「島への攻撃を手引きしたスパイ」と勘違いして執拗に付け狙う。その後、クレアを追い詰めるもスティーブの妨害に遭い、この時に今まで一緒に暮らしていたと思っていたアレクシアが、自身が生み出した偶像であると気付いてしまう。その恥ずべき姿を知ってしまった(『解体真書』のテキストより)クレア達を始末するべく、島に保管されていた量産型のタイラントを差し向けた。
程無く崩壊する島から戦闘機で脱出し、タイラントが完全に撃退された直後にクレア達の搭乗していた輸送機の自由を奪い、彼女らを第二の拠点である南極基地へと誘導。再度クレアの前に立ち塞がるが、またしてもスティーブによって阻止され崖から転落。致命傷を負った彼はアレクシアの眠る地下研究所の一室へと赴き、奇跡的に彼女の覚醒に立ち会う事が叶い、再会を喜びながらそのまま事切れた。
余談であるが、至近距離にてマシンガンで撃たれても直後に天井に上って奇襲を仕掛けるなど軽快に動き回ったり、二度目ではそれに加えて二階から一階、前述のように崖から転落して身体を強打しても即死には至っていないなど、彼の生命力は並外れている。
『DC』
基本的に『CV』準拠の展開であるが、刑務所と軍事訓練所等にそれまでに無かった新しい施設が増えた事で、彼の登場頻度も多くなった。声優も変更されており、以前に演じられた方に負けず劣らずの残虐性と幼児性、おまけにウザっぽさがより際立っている。
また、本作での彼はアレクシアから重要な役割が与えられており、彼女の覚醒のための起動装置を預けられている。
ところが、冒頭でのアレクシア(の別人格)との会話シーンにおいて、この別人格が生じた事で記憶が捻じ曲げられ、大事な日(本物の彼女に指定された覚醒日時)に関しては、僅かながらに覚えているものの半ば混乱した状態であった。
南極基地では『CV』同様に重傷を負うものの一命を取り留め、アレクシアとの約束を思い出した彼は、所長室にてスノーボールオルゴール型の起動装置を使い彼女を覚醒させる。
ところが再会も叶わぬまま、目覚めたアレクシアから「お仕事から解放してあげる」と事実上の用済みの烙印を押される事となり、最愛の妹の手でトドメを刺されるという、余りにも報われない最期を迎える事となった。
小説『バイオハザード6 CODE:Veronica』
細かな変更点も目立つものの、こちらもほぼゲーム準拠。最も異なる点は、アレクシアから相変わらず優秀ではないと問題視されていたものの、こちらでの彼女の兄への愛情は本物であり、アルフレッドが命を落とした時には本心から悲しんでいた。現状、唯一彼が報われた作品と言えよう。
関連イラスト
関連タグ
金髪 オールバック スーツ ベロニカ・アシュフォード アレクシア・アシュフォード ハンク
ロット・クライン…同じくアンブレラの関係者の息子であり、妹がいる等の共通点を持つ。こちらも性格に難があるものの、根はマトモである。
ラモン・サラザール、ルーカス・ベイカー、カール・ハイゼンベルク…同じく悪趣味極まりないトラップや発明品を使って主人公を追い詰めてくるシリーズの敵役達。