概要
うみねこのなく頃に咲Last note of the golden witchにて登場。 コンシューマ版での声優は東山奈央。
口調の至るところに「ピス」を付ける。長い髪で相手を絡めとり、その存在ごと消してしまう能力を持つ。ゲーム盤では更に消した相手に成り代わって見せた。
小さなつむじ風をまとい、右代宮戦人たちの前に現れた新しきゲームマスター。フェザリーヌ・アウグストゥス・アウローラによって差し向けられた駒で、自らを「刺客」であると豪語する。下品な笑い声と共に新たなゲームの開幕を告げる…。
フェザリーヌがこの世のあらゆる事象に後付けで干渉し書き直してしまう「ペン」の力を持つならば、フェザリーヌの分霊たる彼女はいわば「消しゴム」の擬人化。
元老院の魔女すら圧倒すると豪語するに恥じない「敵対存在の完全抹消」が特技である。
基本的には元気で明るい少女だが、情緒不安定…というか多重人格ぎみなところがある。
彼女の感情の高ぶりや事件が佳境に向かうたび、ファンキーな話しぶりから一転、その若い少女の外見に反した大人びた淑女らしい話し方やしぐさを見せる。
かつトレードマークである語尾の「ピス」も使わなくなるようになる。
これはふだん高慢尊大な魔女としての話し方をするベアトが、追い詰められた際などにしばしば雛ベアト(もとい彼女)としてのしおらしい態度になるのともよく似ている。
何にせよ戦人から見てもキャラ作りに無理しているのは明白なようで「疲れないか?」とツッコまれたが、ピスピス連呼で逆ギレしてやりすごすピースなのであった。
この変化は彼女の「中の人」に起因するもので、これについてベアトは「ピースの正体は(自分たちにガチンコ勝負を挑んできた刺客の身であるにもかかわらず)慈愛に満ちた目線で我々を見下ろせる(≠見下す)何者か」と形容している。
作中ではかつての変態探偵よろしく嵐の中で島に降臨。
その能力により夫の目の前で右代宮霧江を殺害すると、霧江の立場を奪い取り「右代宮ピース」を名乗って認識改変された留弗夫の妻として屋敷に侵入することになった。
やがてピースの正体に気づき抗戦を仕掛けてきたベアトリーチェを完封すると、彼女を含めた五名を殺害、そのまま右代宮ピースとしてハロウィンパーティに居座るのであった。
その後パーティーが終わり、いつもどおり島で悪魔の宴が開かれ親族皆殺しが発生したのか、あるいは一族がみな無事に日常に帰れたのか、そこまでは語られていない。
彼女の謎かけはこの一点、「私はだぁれ…?」
右代宮霧江に成り代わり、ベアトリーチェを封殺して見せたこの魔女はいったい何者なのか。
ベアト最後の出題を完全に模倣した謎であり、それはまたベアトの時と同じく「私」が誰なのか当てるだけでなく、その出題が何を意味しているのか、ゲーム盤上のシステム面でそれが果たす役割まで答えられなければならないようになっている。
逆に言えば犯人(フー)、トリック(ハウ)、動機(ホワイ)の三点ダニットが固く結びついている事件であり、どれかが分かればネズミ算的に他のダニットも特定できるようなゲームにもなっている。
以下ネタバレ注意
「ただあなたたちの楽しそうな顔が見られるなら、私はいつだって何時間だって、おしゃべりをすることが出来た……!!」
その正体は戦人の育ての親である右代宮明日夢。
なぞなぞが大好きで大得意。駒の魔女になって碑文の謎に挑戦するもあっさりと解いてしまうほど(赤で宣言)。生きていれば彼女の手助けになったのではという激しい自責の念を作中で吐露する。
一方でその正体に早い段階で予測していた読者も多かったそうな(ゲーム盤にて真っ先に霧江を狙うなど)
ピースの持参した持参したカケラ→Last_note_of_the_golden_witch
余談だが、夏海ケイ氏のコミカライズで描かれた明日夢の容姿はどこかベアトリーチェの雰囲気に似ているところがある。
ただし作中ではむしろこちらの魔女と雰囲気がよく似ていると言われていた。
そして彼女に似ているということはこちらにも似ているということであり、実際に当初は戦人たちから上述の探偵同様、新たな眷属なのではないかと疑われていた。
ピースがフェザリーヌ子飼いの部下ということで彼女たちの相性は一見悪そうに思われるが、お疲れ様会ではラムダも交えてまるで旧知の仲のようにわちゃわちゃしている両者の姿が見られる。