「感じたわ、あんたの絶対の意思……いいわ。ほんのちょぴり手助けしてあげる!」
「勝つこと、笑うこと、楽しむこと!私が宇宙最強で居られる秘訣なの!」
「絶対の意思が絶対の運命を紡ぐ。それを理解する私だけが辿り着ける境地なの!」
CV:緒乃冬華(旧名・大浦冬華)
概要
千年を生きた「絶対の魔女」。『一人を“絶対”に殺す力』を持つ。更に、あらゆる事象に対し“絶対”を保証する事が出来る。
一度力を発揮すると絶対の圧倒的パワーで全てをねじ伏せる。「努力をすれば報われる」事を具現化する魔女で、人々からも大変崇められている。
魔女達の階級で最上層である元老院に名を連ねる大魔女であり、「大ラムダデルタ卿」と称される。妙な友人を多く持っており、その実力はとびきりのバケモノばかりらしい。奇跡の魔女ベルンカステル卿と同格の存在。
カケラ(いわゆるパラレルワールド)の海に漂う複数の世界を行き来できる航海者でもあり、戦人やベアトリーチェが居るメタ世界よりも更に上位のメタ世界に位置している。
作中で披露した技は空中浮遊・瞬間移動に加え、全てを飲み込み押し潰す超重力の塊の生成(ブラックホール)・プレゼントボックスを核とした、お菓子の郡を纏う巨大な彗星攻撃・お菓子による小宇宙の誕生(EP8にて披露)といずれも宇宙規模の攻撃。更にはその宇宙ごと幾つも創造して破壊すると言う、絶対の魔女の名に相応しい神の如き力を披露した。
相性で言うと、勝負所で遊びや寄り道に走るベアトリーチェに対しては相性が良い。逆に単純で素直で正直な事からベルンカステルには動きを読まれやすく、かつて一度勝負に敗れており本人は負けた事をとても根にもっている様子。
性格
明朗快活でお調子者。自らを『宇宙最強の魔女』だと豪語する。やや初突猛進ぎみな所があり、ベルンカステルからは「あの子、たまに本当にバカだから」と言われる程パーな様子。(本人は別の意味で超パーだと自称しているが……)
明るい性格の反面残酷な部分も持ち合わせており、ベアトリーチェからは「残忍で恐ろしい」と言われる程。
自らの魔法に使う程お菓子が大好物。彼女からは常にキャンディの匂いが漂っている。
人間の運命を鑑賞し、時に干渉する。つまり時に貴方であり、貴方の唯一の友人でもある。
ベルンカステルとの関係
ベルンカステルとは友人関係であり、友情を超えてもはや愛情と言える感情をお互いに持っている相思相愛の関係。しかしその愛情は共にかなり歪んでおり、もはやヤンデレの域にまで達している。
過去
過去のゲーム盤にて、主は不明だが駒として弄ばれロジックエラーに閉じ込められた経験がある。ベルンカステルと同じ経験をしたが、唯一違ったのは脱出を失敗した数を数えなかった事であり、そのおかげで心を壊さずに済んだ。脱出を失敗した数を数え、その代償として心を壊してしまったベルンカステルをとても気にかけている。
「 私はね、ベルンがどんなに冷酷で残忍で最悪のゲロカスであっても、私だけは本当の姿を知っててあげたいの。そして私もね、私の本当の姿を理解してくれるのは、地獄の生還者であるあの子だけだと思ってるのよ。」漫画EP6の第5巻より
本編での活躍
EP2の第5巻「裏お茶会」にて初登場。ベアトリーチェのゲーム盤を観戦しに来ている。プレイヤーに助言を与えてゲームの邪魔をするベルンカステルに対抗する為、ベアトリーチェが呼んだ。
ベルンカステルに対して愛憎入りし混じった感情をもっており、ベルンカステルを永遠に閉じ込めて一緒にいる為ベアトリーチェのゲームに力を貸している。その為主人公の右代宮戦人と敵対するベアトリーチェの味方となり、当初は悪役的な立ち位置だった。
当のベルンカステルは退屈から逃れるためにゲームを鑑賞しなければならない身のため、ゲームを永遠の引き分けにする限り、彼女はゲームの観客席から逃れられない。
しかし、ベアトリーチェがゲームに勝っても負けてもどちらでも良いと思っている事に勘づき、このゲームを永遠に引き分けにする様に改めて言い、手厳しい態度で叱咤した。
EP4にて、戦人の妹である右代宮縁寿が登場。戦人がベアトリーチェに苦戦していた事で、ベルンカステルがベアトリーチェに対抗する為に呼んだ切り札。
ラムダデルタはゲームを引き分けにする為戦人に自分の妹だと悟られ無いよう、「名前を名乗ってはいけない」と言うルールを枷にした。(後に縁寿はルールを破り一度ゲームから退場)
EP4の終盤にてベアトリーチェが戦人に敗北した事で、今度は自らが「ゲームマスター」となり、EP5以降はベルンカステルと共に残酷な殺人ゲームに興じる(ロノウェ曰く『愛がない』)。
が、ベルンカステルの分身から生み出された古戸エリカと戦人の激闘を観劇する内に、僅かではあるが戦人に感心し心を打たれていった。
EP7以降はフェザリーヌと手を組み六件島の真相を全て暴く為に、ベルンカステルがゲームマスターに就任。全ての真相を暴きかなり好き放題やった模様。
EP8以降は六件島の猫箱の蓋を巡って対立。
蓋を閉じたまま真実を守り抜こうとする戦人・ベアトリーチェ率いる魔女達や人間達と、猫箱の蓋をこじ開けようとするベルンカステル・エリカはやがて全面戦争にまで発展。
EP8では戦人もゲームマスターだった為、2人のゲームマスターはお互いの真実を懸けた最後のゲームを繰り広げる。
「 決まってんでしょ。あんた達が、最高のハッピーエンドを見せてくれるからでしょーがっ!見せなさいよ……「絶対」! 」
戦人と縁寿はラムダデルタに絶対のハッピーエンドを見せる事を約束し、ラムダデルタはそれと引き換えに戦人側に付く事を決心。
「 愛してるわ、ベルン。愛を囁くなら、二人きりの方が素敵でしょ? 」
戦人達を無事に黄金郷へ帰す為ベルンカステルと敵対し、魔法陣の封印が解けるまでの時間稼ぎを試みる。お互いに全力だと思われた戦いは、宇宙を幾つも創っては壊す程の大激闘となった。
……が、突如乱入したベルンカステルの主・大アウローラ卿(フェザリーヌ)によって物語改変で瞬殺される。
一度完全に死んだが、後に反魂の魔女として覚醒した縁寿が黄金郷の死んだ者を全員蘇らせ完全復活。
戦人と縁寿がベルンカステルを打ち破った事によって、フェザリーヌは全員を黄金郷に帰す事を約束。
戦人と縁寿がラムダデルタに誓った通り、ラムダデルタに絶対のハッピーエンドを見せ見事有言実行を果たしたのだった。
全てが終わった後は、エリカ・ベルンカステルと共にその後の皆の様子を手紙で知り、ベルンカステルにお菓子で出来た体を縫って貰いながらも楽しく談笑をしていた。
そして……
ラムダデルタ「今度はどこへ行く?」
ベルンカステル「あんたが北なら私は南へ」
ラムダデルタ「ベルンが東なら私は西へ行くわ。次の物語ではベルンが憎まれ役じゃないと良いわね」
ベルンカステル「あら、悪役も楽しかったわよ」
ラムダデルタ「次はどんな物語を見つけられるかしらね」
ベルンカステル「そしてどんな物語で再開出来るのかしら」
ラムダデルタ「愛し合う二人にカケラの海は狭いわ」
ベルンカステル「天井桟敷」
ラムダデルタ「カケラの海は広大だわ」
ベルンカステル「殻の中の幽霊」
ラムダデルタ「いつか会えるわよ。また何かのなく頃に」
ベルンカステル「良いじゃない。それにしましょ」
「いつか会えるわ。また何かのなく頃に」
正体について
名前の意味するところはギリシアで使われるイオニア式数記法だと思われる。すなわちラムダ(λ(Λ))=『30』、デルタ(δ(Δ))=4、で『34』を表すことができる。
つまり『ひぐらしのなく頃に』に登場した鷹野三四(田無美代子)が連想され、その容姿も田無美代子に酷似しているが、関連は不明。
北条沙都子との関連性
その一方、金髪に特徴的な高笑いや、負けず嫌いで強気な性格、ベルンカステルに指摘された「ケーキの問題」など、『ひぐらし』の登場人物である北条沙都子を彷彿とさせる一面も多々ある。
実際、『ひぐらしのなく頃に卒』での沙都子はアニメ版・漫画版共にラムダデルタ要素を思わせる台詞や描写(「殺人扇風機ドッジボール」という台詞等)が多数あり、エウアから梨花同様「繰り返す者」としての力を授かった以降は「絶対」というラムダデルタが司る意思にまでこだわるようになる。
その沙都子だが、『ひぐらし卒』の第10話にて、沙都子から『繰り返す者』としての別人格が生まれ、その人格は沙都子から分離して独自の存在となり、自らをカケラの海(『なく頃に』シリーズにおける上層世界)を自在に歩き渡る「魔女」と称する。
そして『ひぐらし卒』の終盤にて、独立を果たした沙都子の『繰り返す者』としての魔女人格と、梨花の『繰り返す者』としての魔女人格がそれぞれ敵対し、互いの抱く愛憎の感情をぶつけ合う関係へと発展する。
その最終回では、結果的に2人の魔女人格は本音をぶつけ合うことで和解に至り、『繰り返す者』としての精神を保つ為に互いに一旦離れる道を選択し、沙都子の魔女人格は役目を果たしたかのように、今まで乗っ取っていた沙都子の身体を沙都子本来の人格に還すことを決めて、何処かへと去っていった。
この沙都子と梨花の両魔女人格が互いの別れを告げる際、魔女梨花が「 あんたが北に行くなら、私は南へ 」、魔女沙都子が「 東へ行くなら、私は西へ 」へと悪態を突きつつ、最後は2人揃って「「 いつか会えるわ。また何かのなく頃に 」」と締めるシーンがあるが、これは『うみねこのなく頃に散』のepisode8最後のシーンでベルンカステルとラムダデルタが互いの別れを告げた時と同じ台詞なのである。
これらの描写から『うみねこ』のファンの間では、この沙都子の魔女としての別人格がいずれ絶対の魔女・ラムダデルタとなる存在なのでは?という考察が挙げられている。
なお『ひぐらし卒』の最終回が終えた後、原作者の竜騎士07氏がラムダデルタと沙都子の関連性について質問された際、現在の沙都子の魔女人格はラムダデルタには「まだ」至っていないとだけ明かしている(ニコニコ生放送の公式配信にて)。
ちなみに、ラムダデルタの容姿と声が沙都子よりも田無美代子に酷似している点については、漫画『うみねこのなく宴に』にてベルンカステルがラムダデルタの経緯について少し明かしている描写がある。
それによると現在のラムダデルタの容姿は「田無美代子」をベースにしているが、中身は別人であると明言されている。この「中身は別人」という部分については、ラムダデルタの身体は美代子だが、中身は沙都子の魔女人格であると考察することもできる。
これらの情報を合わせると、『ひぐらし卒』の最終回で沙都子の身体から出ていくことを決めた沙都子の魔女人格がその後、カケラの海を漂う内に美代子がいる過去の世界に飛び、自分の新しい身体として美代子を選び、彼女の中に憑依することで現在のラムダデルタが完成するのでは?と考察するファンもいる。
この説の場合、ラムダデルタの容姿と声は田無美代子寄りだが、性格は北条沙都子寄りという謎の部分にも説明がつく。
なおラムダデルタと対をなすベルンカステルの正体については、既に竜騎士07氏から「古手梨花の『繰り返す者』としての人格が分離し、それが魔女化した存在」であることが明かされているが、ラムダデルタの正体については明かされていない。
そのため、ラムダデルタの正体については『なく頃に』シリーズにおける最大の謎の1つと言える。
余談
超パーよ!
バカってこと?・・・・え?!ちがう?!
うみねこキャラなの?!東方キャラだと思ってた!!
「確かに私のパーはベルンのチョキに負けるけど、パーより遥かに凄い超パーだったらチョキにだって勝てるでしょ?
つまりこのラムダデルタ卿は、超パーってわけ!」
初登場時の上のセリフがあまりに強烈だった為、一時は『パー子』などと⑨(チルノ)的なキャラ付けをされた事もある。
そのネタを受けてか、アニメ版の次回予告では「パーフェクトフリーズ!!」などと言ってのけた。
学園祭のコスプレといい、この手のネタやっちゃっていいのか!?