ハヤテ(変身忍者嵐)
はやて
主に1972年(昭和47年)4月7日より毎日放送・NET(現:テレビ朝日)系列で放送されたテレビドラマ『変身忍者嵐』の主人公として知られている。
他に石ノ森章太郎の『変身忍者嵐』(週刊少年マガジン連載)、『新・変身忍者嵐』(希望の友連載)、石川賢による作品『変身忍者嵐外伝』(冒険王連載)、にわのまことによるスピンオフ作品『変身忍者 嵐Χ(カイ)』(コミック乱連載)
その他、きだつよしによる『仮面ライダー響鬼』のノベライズ(講談社キャラクター文庫)にも共通して登場する。
そして変身忍者嵐として血車党と戦ったハヤテは、共に戦った伊賀忍者・名張のタツマキにより延魄(えんぱく)の術を施されて永い眠りに就き、伊賀の里によってその身を数百年以上保管されていたが、360年が経過した現代の世に復活を遂げ、再び現代に甦った血車党と戦う。
代々、千年の伝統を持つ忍者集団である血車党の首領に仕えてきた一族に生まれる。
だが、ハヤテの父である鬼十が独自に開発した化身忍法を使って、血車党首領の血車魔神斎は全国制覇を目的とするようになる。
魔神斎によって父の鬼十は抹殺されることになった。
(鬼十が実際にどうなったのかは各作品により解釈が異なる)
魔神斎の邪悪な野望を知ったハヤテは、父の鬼十に志願し、父の編み出した「化身忍法」により鷹の力を宿した変身忍者・嵐となり、血車党壊滅を目的に日本中を旅することになる。
愛馬はハヤブサオー。忍者の馬らしく忍馬である。
シノブという生き別れの母がおり、第39話以降の「大魔王サタン編」からは、ハヤテの母捜しのエピソードがメインに出てくるようになる。
また同じく生き別れの双子の兄フユテがおり、後にその兄と合体する。
愛馬ハヤブサオーは第20話を最後に姿を消す。
初期の頃は濃い水色の忍び装束を着ており、金属製の現代でいうところのバンダナのようなものを長髪に巻くスタイルだった。
変更があったのは第21話からで、通常は着物姿。戦闘では銀色の忍び装束を身に着け、バンダナのようなものは巻かなくなった。
代わりに丁髷を結うようになる。
また声も第39話でフユテと合体してからはフユテの声をつとめた市川治氏が担当するようになる。
これらはテレビ番組『変身忍者嵐』の視聴率低迷からの路線変更の結果と見られる。
性格も初期の直情径行的な正義の青年という路線から、特に後半は必要以上に苦悩したり、仲間を突き放したりするなどの陰の性格が目立つようになる。
なお最終回のナレーション
「変身忍者嵐は全能力を使い果たして大魔王サタンと共に消えた。そしてハヤテは、人間として蘇ったのである。これからのハヤテを待つものは、母と二人だけの平和な生活なのであろう」
ハヤテと母シノブの平和な生活とやらは、故郷であるはずの血車の里でなされるのだろうか?
との疑問を感じないわけにはいかない。
テレビ版とは異なり、漫画版の『変身忍者嵐』は、基本的には敵は血車党だけである。
(一応は中断したままとなっているにわのまこと『変身忍者 嵐Χ(カイ)』のみは、今後どうなるか不明)
テレビ版第8話では毒蛾くノ一に対して「私にはどんな敵であっても女子供は倒せん!」などといっていたのとは異なり、ここでのハヤテは女性の化身忍者を、それこそ平然と情け容赦もなく斬りまくる。
第8話では
「きさまたち血車党の化身忍者どもを根絶やしにするためなら、どんな手だってつかうつもりでいるのだ!」
という発言もある。
(ただし、一方で捕らえた化身忍者の一人を助命し、逃がしてもいるのだが)
最終的にハヤテは『犬神の里』に辿り着く。そこには犬丸とその母、そして犬丸と同じく狼に変身する大勢の子供たちに守られる[[血車魔神斎]がいた。
そしてハヤテは狼たちと魔神斎を斬るが、魔神斎の正体は死んだはずのハヤテの父、鬼十だった。
鬼十は化身の秘法を記るした一巻を取り戻そうとして本物の魔神斎を斬った後、火傷と負傷で記憶を失い、以後は身も心も魔神斎として生きてきたのだった。
そして『犬神の里』にいた、犬丸を含む狼に変身する大勢の子供たちは、その魔神斎が里の女たちに生ませた子供たちであり、ハヤテにとっては異母兄弟でもあったのだ。
ハヤテが、自分が血を分けた父や兄弟たちをこの手で殺してしてしまった事に気づいてに慟哭するところで話が終わる。
当初は天下の支配を企む血車党が、その一員である。鬼十の編み出した「化身忍法」の秘伝書を血車党副首領の骸骨丸が奪い去り、少年ハヤテが父の死を看取るところから話が始まる。
第2話からはテレビ版と同様、タツマキ、カスミ、ツムジと共に血車党と戦う旅を続ける。
が、最終的に血車党の化身忍者の正体は宇宙人であり、化身忍法は「地球人の姿に留めておく」ためのもので、人間体の方が変身後の姿であるという事が判明する。
血車党の構成員たちは宇宙船の事故により地球に不時着し、自らが故郷に変えるための宇宙船を作り直すための軍資金集めのために血車党として活動していたのだという。
その説明をした骸骨丸は、ハヤテにも共に故郷の星に帰ることをすすめるが、ハヤテは
「おれはこの星が好きだ‥‥この星の人間が好きだ!!」
と言い切って、それを断る。
骸骨丸たち血車党の構成員たちはハヤテを置いて自らの星へ帰還していった。
ハヤテは血車党により残された血車魔神斎と戦い、これを倒すが、その正体は機械人形であった。
(なお本作品におけるタツマキ、ツムジの登場は第7話まで、カスミのみ第8話にも登場)
血車党の一員である風一族の一人だったが、父・鬼十の手によって変身忍者に改造され、親子で血車党から脱走するも、途中で父の鬼十は行方不明になり、現在まで消息不明である。
迦楼羅印を結んで「吹けよ嵐、嵐、嵐」と唱え、風一族に伝わる愛刀「迅雷」の鍔を鳴らすことで嵐に「変身」する。
(テレビ版でのハヤテの愛刀は速風)
変身忍者になるための改造手術の影響で記憶喪失のままさまよい続けていたていたが、関ヶ原に向かう途中だった徳川秀忠を襲った化身忍者半裂(ハンザキ)との戦闘中に記憶を回復する。
その戦いでの負傷で傷を負うが、徳川家に仕える忍者タツマキの娘カスミの手当てで回復する。
それ以後、秀忠から傷の手当てのために渡された紫の布を返却しようとし、また、血車党の化身忍者を殲滅し、父の鬼十を見つけ出すことを目的として行動する。
西洋魔人出身の若月亜煉(暁闇)というライバルが登場するが、2021年8月現在、作品は中断したままである。
小説仮面ライダー響鬼の設定
吉野に住む鬼であった谷鬼十の息子。
鬼の力を広く弱い者にも与えようとしたことから鬼の掟を破ったものとして、鬼の力を封印された上で吉野から追放された鬼十と息子のハヤテは、弱き民を守るために戦っていると信じた血車党に入る。
そして鬼十は血車党の軍資金を元に人の肉体を強化する『化身忍術』を開発するが、血車党の真の目的を知り、絶望した鬼十は、その秘伝書を持って逃げ出したために血車党に殺された。
ハヤテは父の仇を取るために伊賀忍者のタツマキ、カスミ、ツムジと協力して血車党と戦い、これを打倒し、その後はひっそりと暮らしていた。
が、新血車党の存在と企みを知り、響鬼をはじめとする鬼たち、そしてタツマキ、カスミ、ツムジと共に、再び戦う。
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