概要
化身忍者という動物の能力を移植した改造人間の製作方法を編み出したが、自身が所属する血車党がその秘術を強奪し、自身もその際に重傷を負ってしまう。しかし、秘術を奪われる前に息子のハヤテを変身忍者・嵐に生まれ変わらせていて、ハヤテに後事を託して絶命した。
各媒体では上記の設定は概ね共通しているが、それぞれ設定に多少の差異がある。
特撮版
演:高松英郎
血車党首領の片腕を務める一族の出身で、化身忍者も平和目的で編み出した改造人間だった。しかし、化身忍者毒うつぼが庄屋を実験台にした事で血車党に失望し、自身と共にその蛮行を目撃した息子のハヤテの懇願を受けて彼を嵐に改造する。その後、人間変身の秘伝書を燃やそうとするも、骸骨丸に没収され、彼の凶刃によって重傷を負ってしまう。息子とカスミ・ツムジに救出されるも、息子に後事を託して息を引き取った。
劇中では忍装束を纏わなかったが、忍法浮き舟という水面歩行を披露した(骸骨丸には追い付かれたが)。また鬼目の源十郎という親友がいた。
なお劇中では老人の姿だったが、演じた高松氏は当時40代だった。
週刊少年マガジン版
こちらでは「嵐鬼十」という名前で登場。自分が編み出した化身忍法を記した秘伝書を同僚のハンザキに奪われ、彼に斬られた挙句、自宅諸共火をつけられてしまう。しかし、密かにハヤテを嵐に改造しており、息子の手でハンザキは退治された。特撮版と違い、息子を改造したのは息子の志願でなく、半ば無断だった模様。
だが、実は意外な形で生存していた事が最終話で判明する...。
希望の友版
こちらでは週刊少年マガジン版と違い、死亡した事になっている。また自身を含めた血車党員は実は宇宙人だったという衝撃の事実が最終話で明かされた。故障した宇宙船を修理して母星に帰還する事が血車党の目的だったが、地球人を苦しめてまで目的を達成しようとする彼らのやり方に異を唱え、離反したばかりか妨害するようになったため暗殺された。
小説仮面ライダー響鬼
『変身忍者嵐』とクロスオーバーしたこちらでも(回想ながら)登場した。
血車党に参入する前は吉野にいたとされ、重鎮のキドウおよびキリュウとも親友だった。鬼への変身も可能だったようだが、実は身体が弱くて鬼の修業を苦痛に感じており、「強い心を持っていても力がない人でも力を得られる」という目的で鬼の鎧を製作した。しかし、この事が頭目の逆鱗に触れ、鬼の力を封じられ、吉野を去る羽目になった。そこで血車党に拾われ、化身忍者の製作方法を編み出した。だが、血車党の目的が幕府転覆だと知り、組織を逃げようとするも秘伝書を奪われた挙句、その命までも奪われた。
吉野にいた頃には妻子がいたが、吉野を下山後に再婚し、その後妻との間に生まれたのがハヤテである。ハヤテを嵐に改造した経緯も特撮版と同じである。さらに鬼の鎧、人間化身の術のみならず、魔化魍や式神を生み出す秘術も編み出しており、良い意味でも悪い意味でも色々と遺産を残していた。
ちなみにこの作品では鷹好きという一面が明かされた。
週刊少年マガジン版のネタバレになるが、「実は生き延びていて血車党を率いている(実際は彼の遺産が悪用されただけだったが)」「ハヤテには異母兄弟がいる」など、週刊少年マガジン版を彷彿とさせる設定も見られた。
関連項目
緑川弘:本作の姉妹作品に登場する人体改造の専門家で、設定に共通点がある。またある作品では彼も息子に改造手術を施した。
神啓太郎:同じく息子に改造手術を施した人物(ただし、こちらは死にかけた息子の救命が目的だった)。なお緑川博士とは旧友だったという裏設定がある。