概要
劇場版『宇宙戦艦ヤマト完結編』に登場した地球艦隊の宇宙戦艦。その姿は、ヤマトやアリゾナの様に、水上船型を意識した様な艦型であるものの、こちらは平面や直線を多用したデザインとなっており箱型とも言える艦型である。白塗装を基本としており、艦首の波動砲射出口部分のみ青色となっている他、インテーク状パーツの中のみ赤色となっている。
武装は拡大波動砲1門に、三連装ショックカノン砲塔3基を主兵装としており、対空防御の要となる二連装対空パルスレーザー機銃も16機備えるなど、主力戦艦より全体的に能力は向上していると見える。
だが、本艦に活躍の機会は全く与えられる事は無く、登場してものの30数秒程度で壊滅というヤラレメカの鏡とも言える扱いであった。とはいえ、この時相手にしたのはディンギル帝国という、一度だけヤマトを戦闘不能に陥れた艦隊であることを考慮すると、仕方ないのかもしれない。とはいえ、指揮官にも問題があったのだろうが。
なお、完結編に関する設定資料集では『長門級戦艦(参考)』と仮称されている。しかし、他の書籍関連におけるメディア等は『戦艦』としてデータを公表したため、正式な艦級とは言い難い。
スペック
戦艦(長門級戦艦)
- 全長、不明(アンドロメダより大型であるとされる)
- 全幅、不明
- 全高、不明
- 基準排水量、70,000t級
- 主機、波動エンジン×1基
- 乗員、不明
- 武装
・艦首拡大波動砲×1門
・三連装ショックカノン砲塔×3基
・連装対空パルスレーザー砲×16機
・大型魚雷発射管×2門
・ミサイル発射管×6門
性能
攻撃性能において、新型と思われる拡大波動砲を1門装備。詳しい事のほどは不明なままだったが、推測するに『射界を広範囲に広げる事で、余すことなく殲滅する』という意図があるのではと考えられるが、あくまで推測であるのであしからず。主兵装の三連装ショックカノン砲塔3基を始めとして、大型魚雷を備えるなどして攻撃能力を向上させている。
防御性能において、劇中ではハイパー放射ミサイル1~2発で撃沈するのが殆どであった為に、それほどに優れているとは考えにくい。その一方で、発射されたのがヤマトを葬り去ったハイパー放射ミサイルであることを考慮すると、絶対的に軟弱な戦艦であるとの評価を付けるのは時期尚早であると考える。
航行性能において、戦艦である故に高い機動力はあまり無いと思われる。
経歴
ディンギル帝国の突如としての襲撃に対応すると移民船団護衛の為に急遽発進した。概ね全戦力を継ぎこんでいたようである。しかしディンギル帝国機動部隊の進撃速度の方が遥かに勝り、地球艦隊よりも先に移民船団に到達。そのまま逃がすことを許さずに攻撃し、殲滅してしまったのである。
遅れてやって来た地球艦隊は、無念を晴らさんとして波動砲による一撃を加えて勝利する戦法を選んだ。戦艦を中心としてマルチ隊形をとり、ディンギル機動部隊に向けて発射。命中しそうなところで、まさかのワープ回避を実行されてしまい全弾不発に終わってしまった。
その後はディンギル機動部隊の独壇場となり、恐怖のハイパー放射ミサイルが地球艦隊の両翼から襲い掛かった。地球艦隊は急ぎ散開回避するものの間に合わず尽くが命中、轟沈、爆沈の末路を辿っていった。戦艦でさえも一撃葬られてしまい、これが如何に驚異的な破壊力を有しているのかを物語っている。
波動砲について
戦艦の決戦兵器である波動砲は、設定資料上では『拡大波動砲』となっているものの、いざ使用する直前に地球艦隊司令官役の声優が発射命令を下したが、その時の滑舌などの問題のためか『爆雷波動砲』と聞こえてしまったことから、ファンの間でもどっちが正規の波動砲か、と疑問に持ち上がっている。