※実在の騎士団ならびに他の架空の騎士団にも「聖堂騎士団」の呼称で呼ばれるものはあるが、ここではゲームの『ドラゴンクエストⅧ』に登場する聖堂騎士団を取り扱う。
概要
『ドラゴンクエストⅧ』に登場する騎士団。物語の比較的序盤で訪れることになる「マイエラ修道院」で警備をつかさどっている。トレードマークは青い衣装である。騎士団長であるマルチェロは、ストーリーに大きく関わる人物でもある。
また、マルチェロの異母弟でありこの修道院にて主人公たちの仲間に加わるククールも、騎士団員の一人であった。
モブキャラの一つに過ぎないが、キャラクターの見た目のバリエーションはかなり豊富。
ストーリーにて
修道院近くの船着き場の建物の屋上に、毎日のように修道院を眺めている若い娘がいる。
彼女に話しかけると、「聖堂騎士団員はとても強くておまけにハンサム揃い」とそれは嬉しそうに話し出すのだが……実際に修道院を訪れると馬面やらハゲチャビンやらがひしめいていてお世辞にもハンサム揃いとは言い難い(その話をした娘がそういう顔立ちを好む趣味の子なのか、それとも数少ないがいることはいるイケメンのことを耳にして全員がイケメンだと勘違いしているのか、そこは置いておこう)。また、騎士団は家柄が良い者ばかりで、それゆえにプライドが高い者が多い。
なお修道院なので、当然修道士たちも騎士団員たちと共に暮らしている。
主人公たちが修道院の奥へ入ろうとすると、「修道院長のオディロの居室があるので通せない」と警備の騎士に乱暴に突き飛ばされそうになる。とりあえずこの段階では真面目に職務にいそしんでいるようだ。
団長のマルチェロとはこの段階で顔を合わせる。
この少し後に、ドルマゲスがオディロ院長の居室に侵入するが、聖堂騎士団員は誰一人として彼の放つ禍々しい気配に全く気付かなかった。唯一その気を感じ取ったのがククールであった。
オディロ亡き後、マルチェロが院長も兼任すると、騎士団の増強を画策し、家柄に関係なく腕の立つ者(治安の悪いパルミドのゴロツキさえも)を騎士に取り立てていた。
ストーリー中盤、マルチェロが法皇の護衛に抜擢されるが、このことはもちろん聖堂騎士団員たちの間でもおおいに喜ばれる。
やがて勢いづいた騎士団員たちは、修道院の修道士たちのことなどお構いなしにやりたい放題(食事が騎士達は厚いステーキに対し修道士達は薄味の野菜スープのみだったり、運営資金を名目にへそくりを取り上げる等)。
ストーリーの終盤になるとマルチェロが法皇に就任しようとするのだが(このくだりのきな臭い物語はマルチェロの項を参照されたい)、最高にめでたいというので酒と女を院内に運び込んでまさに酒池肉林の状態である。修道院の規律の崩壊は、もはや目の当てられないものになっていた(修道士達もその頃には地下牢に住まいを追いやられるなど悲観に暮れており、中には逃げ出す者もいた)。
ゲーム上ではこの状態のままで物語が終わる。その後のマイエラ修道院がどうなったかは語られないが、あまり明るい展望は望めそうにもない。
なお、本編クリア後のエピローグでは、騎士団はチャゴス王子とミーティア姫の結婚式が執り行われるサヴェッラ大聖堂の警備に就いていたが、主人公達の乱入とミーティア姫の逃亡で式が台無しにされた上にミーティア姫を追おうとした騎士団は立ちはだかったククール達に返り討ちに遭って醜態をさらし、チャゴスに激怒されていた。一方で真のエピローグでは、ミーティア姫の花婿が主人公となり、喚くチャゴスを騎士団の二人が取り押さえており、大分マシな扱いとなっている。