概要
2014年にロシアのソチで開催された第22回目の冬季オリンピックである。
プーチン大統領が開会宣言を行った。
現地は大会直前になっても設備や降雪が不十分な状態で、人工降雪機をフル稼働させて何とか開会に間に合わせた。しかし雪の状態が良くなかったりコースの難易度が高かったためスキーやスノーボード競技では有力選手の棄権・転倒・不調が相次ぐ等番狂わせが度々発生した。
またチェチェン共和国やダゲスタン共和国などに拠点を置くイスラム系テロ組織などの活動が懸念され、厳重な警備が行われた。
なお同性愛者に対し厳しい政策を取っているロシアに対しては、開催前からコカコーラやマクドナルドもスポンサーとして名乗りを上げるなど、世界中で抗議活動が行われていたが、開会式でもドイツがLGBTのシンボルカラーである虹色のウェアで入場するなど、同性愛差別に対する抗議が続き、欧米首脳陣(米国のオバマ大統領、英国のキャメロン首相、フランスのオランド大統領、ドイツのガウク大統領など)も開会式を欠席した。
Googleもロゴを開催に合わせてレインボーカラーを取り入れ反発を行っている。
ちなみにオリンピック憲章の第6の原則には「人種や性別などによる差別はオリンピック運動と相容れない」と記されているため「6」という数字が抗議のシンボルとなっている。
競技・種目
- アイスホッケー
- カーリング
- スピードスケート、ショートトラック
- バイアスロン :種目に「混合リレー」導入
- フィギュアスケート :種目に「団体」導入
- ボブスレー、スケルトン
- リュージュ :種目に「チームリレー」導入
スキー、スノボ
- アルペン(アルペンスキー)
- クロスカントリー
- ジャンプ(スキージャンプ) :種目に「ノーマルヒル・女子」導入(ジャンプ初の女子枠)
- スノーボード :種目に「スロープスタイル」「パラレル回転」導入
- ノルディック複合
- フリースタイル :種目に「スロープスタイル」「ハーフパイプ」導入
- モーグル
日本人のメダル獲得者
今大会では長らく「お家芸」と呼ばれていたスピードスケートが不振に終わった一方、スノーボード初のメダル、フィギュアスケート男子初の金メダル、5大会(20年)ぶりのノルディック複合のメダル、4大会(16年)ぶりのスキージャンプのメダルなど記録的なメダル受賞の多い大会となった。
金メダル
銀メダル
渡部暁斗 (ノルディック複合 個人ノーマルヒル)
銅メダル
平岡卓 (スノーボード 男子 ハーフパイプ)
清水礼留飛、竹内択、伊東大貴、葛西紀明 (スキージャンプ 男子団体)
余談
- 平野歩夢は15歳2ヶ月でのメダル獲得、葛西紀明は41歳8ヶ月でのメダル獲得となり、冬季五輪における日本人メダル獲得者の最年少記録と最年長記録をそれぞれ大きく更新した。
- 平野歩夢、平岡卓、羽生結弦、清水礼留飛の4名は五輪初出場でのメダル獲得となった。
- 冬季五輪で金・銀・銅のすべてのメダルを獲得したのは1998年の長野大会以来4大会(16年)ぶりである。
- スキージャンプ男子団体が銅メダルを獲得した2月17日は、奇しくも1998年の長野大会でスキージャンプ団体が金メダルを獲得した日でもある。
関連タグ
ソチ五輪 - 表記揺れ