概要
黄蓋は、三国志およびそれをモチーフにした各作品に登場する孫呉の武将。
ちなみにトップ画像は『横山三国志』での黄蓋。
史実における黄蓋
孫堅・孫策・孫権と孫一族に三代に渡って使えた宿将で、字は『公覆』。
幼少期に父を亡くし貧しい生活をしていたが常に大志を抱いて文武に励み、孫堅軍に参加。
董卓の討伐などに成果を上げ、孫堅の死後は孫策の江東制覇に従った。
さらに孫策の早世後は跡を継いだ孫権にも仕えて若い彼を大いに支えた。
赤壁の戦いにおいては曹操軍の軍船に焼き討ちを提案し、偽りの投降を用いて火攻めに成功。
しかしその際流れ矢に当たって負傷、身元もわからないまま厠に放置されてしまったところを同僚の韓当に救われたという。
病没したが、没年不明(215年時点では既に死去していることがわかる)。
三国志演義における黄蓋
鉄鞭を愛用する武将で、程普・韓当・祖茂とともに孫堅配下の猛将として初登場。
赤壁の戦いにおける火攻めの際の軍略描写がより細かくなっており、
偽りの投降の信用性を上げるため、敵の間者の前で周瑜との不和を演じ、彼による数十回の棒打の刑を受けている。
背中の皮が剥け、血が滴るほど叩かれたとも言われ、この捨て身の策が後の『苦肉の策』の語源となった。
その他の作品における黄蓋
真・三國無双シリーズにおける黄蓋
CV:稲田徹
孫堅の代から呉に仕える老将で、若者たちを差し置いて常に最前線で活躍する猛者。
豪胆で負けず嫌いな性格だが根は優しく、呉の仲間たちをその長い人生経験を元に導いていく。
外見
歳の割に筋骨隆々で、同じ老将である蜀の武将・黄忠と比べるとその差は一目瞭然である。
(ちなみに両者は『雀・三國無双』にて雀卓で対決したこともある。)
顔にもっさりと髭を蓄え、右頬には「✕」字型の傷がある。シリーズ登場初期は黒髪だったが、『5』からは白髪になった。また、作品によってはとても特徴的な髪型(モヒカン)をしており『MULTI RAID』における「真・無双覚醒」では赤いオーラを纏い上半身が露出する他、モヒカンが凄まじく伸びる。
『5』を除き、シリーズを通して露出度の高い服装をしており下半身にスパッツのようなものを穿いている。
武装
鉄鞭(シリーズ初登場時)→ 鉄鞭+爆弾(『3』以降)→ 重棒(『5』以降)→ 鉄舟(『6Empires』以降)
…と、その戦術は一貫せずシリーズが進むに連れ変化しているが、いずれも豪快な攻撃を主体とした肉体派の戦術を用いる。
『3』にて追加された新攻撃が爆弾投げだったことから、一時期は
「爆弾魔」「ボマー」「ボンバーマン」など不名誉なあだ名をいただくこともあった。
『6』では中の人の影響からか、とうとうプロレス技を使用するように。
実在のプロレス技であるバックドロップだけでは飽き足らず、某額に肉の人のフィニッシュホールド「抜山蓋世撃」までやってのけた。(通称「黄蓋バスター」「ショーグンバスター」等)
どこからか聞こえてくる呉兵たちからの「将軍」コールを受けながら技をキメるその華麗で熱すぎる演出は、爆弾など遠く及ばない衝撃をプレイヤーに与えた。
また、『6Empires』から登場した新武装「鉄舟」は、戦場にどこからともなく大津波を引き起こし豪快にサーフィンするという、その姿は最早インパクトの塊。海のない場所でサーフィンをやってのけることから、一部では「丘サーファー」とも呼ばれている。誰がうまいこと言えと。但し武器変更の煽りでEX技の地獄車はパワーボムに変更された。
最新作『7』でも、相変わらず無双奥義はプロレス技×3。今作では空中からのブレーンバスターと、鉄舟を背負ったまま両腕を広げて回転する打撃技が追加。
その様はまさに「孫呉の赤きサイクロン」と呼ぶべきか。昔のように黒髪モヒカンだったら完全にアウトであっただろう。
SDガンダム三国伝における黄蓋グフ
CV:今村直樹
モチーフは『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ・グフ。
轟の老将で、孫家の家老衆『長沙四騎衆』のひとり。
普段は主に若い孫権や孫尚香のお目付け役を務め、特にお転婆な尚香には手を焼かされている様子。
鋼鉄の多節鞭を自由自在に操り、若者たちに負けない活躍を見せる。
赤壁の戦いにて液体火薬を手に捨て身の特攻を仕掛け、壮絶な死を遂げた。
アニメ『Brave Battle Warriors』でも孫尚香のお目付け役として存在感を発揮。
劇中での活躍が評価されたのか、念願のキット化も果たしている。
武器
鉄砕鞭
たくさんの節がある鋼鉄の棒。鞭のように自由に曲がる。
モチーフとなったグフのヒートロッドのイメージが投影された武器である。
虎爪盾
腕に取り付けた爪。B3グフ(グフカスタム)のガトリングシールドを彷彿とさせる武装。
『恋姫†無双』シリーズにおける黄蓋
詳しくは「祭」の記事をを参照。