概要
『ファイアーエムブレム 聖戦の系譜』の前半に登場。白いバンダナと額のほくろが特徴の弓兵。クラスはボウファイター→スナイパー。
ヴェルダン王国の第3王子(とゲーム上では設定されているが、裏設定では早世した本当の第1王子の息子で、父の死後に祖父のバトゥ王の養子となった)。
父となったバトゥや兄(本来は叔父)のガンドルフやキンボイスと違い、ロプト教団から送り込まれたサンディマを全く信用せず、彼の命令でグランベル王国との戦いになったことを憂い、ガンドルフが攫ってきたエーディンとついでにデューを逃がす。その後はエーディンの説得でシグルド軍に加わる。エーディンと彼女の姉ブリギッドとの間に恋人会話が発生する。
ジャムカの初期装備であるキラーボウは弓使いなら誰でも装備できる上に使い勝手が良く、しかも彼のスキル追撃・連続・突撃が合わさって敵が死ぬまで撃つのをやめないという状況がたまに起こる。さらに、彼自身は「技」のパラメータに難があるものの、キラーボウの命中率100%がこれを完全にカバーしている。以上の事情から、ヴェルダン王国は十二聖戦士の興した国ではないが、プレイヤーに「ヴェルダンの神器はキラーボウ」と言われることもある。
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歴史上の偉人としてのジャムカ
生涯
モンゴルの名門ジャダランを治めた人物で、ボルジギンの王子テムジン(チンギス・ハーン)とは幼馴染。ヂャムハとも言い、漢字表記は札木合。別名はグル・ハーン(強き大王)。
歴史書『元朝秘史』によると、当初はテムジンのさらわれた家族を奪還する作戦に協力し、アンダ(盟友)の契りを交わす親密さだったといわれる。しかし、ジャムカの弟タイチャルが家畜をテムジンの家臣から奪って殺された事件をきっかけに対立が深まり、十三翼の戦いに発展して仇敵となってしまう。
ジャムカはトオリル・ハーンやダヤン・ハーン、タルグタイと言った各地の群雄を焚き付けるが、彼らはいずれもテムジンに倒された上、ジャムカ本人も捕虜への冷酷な扱いや戦利品を惜しむなど人望のなさが災いし、遂には下働きの部下に裏切られて捕まる。テムジンは裏切り者を処刑した上でジャムカとやり直そうとしたが、「血を流さない方法で自分を処刑して下さい」と負けを認めたジャムカは死罪を望み、テムジンは泣く泣く刑(皮袋に罪人を押し込めて馬に踏ませる)を執行させた。
備考
- 元友人で主人公を凌駕する器を持ちながら、「天は二物を与えず」の例え通りに運勢と人望がなかったり、潔い末路からライバルの理想像として描かれる。なお、行動に不可解なものが多い事から彼の存在を疑問視する説も存在する。
- 末路についても諸説あり、四肢を切り刻まれる残忍な報復を受けたとも、ホラズムへ逃げて亡くなったとも言われる。後者の影響からか、1965年の映画「ジンギス・カン」でホラズム王(アラーウッディーン・ムハンマドがモデル?)を対テムジンの切り札として繰り出したり、蒼き狼と白き牝鹿Ⅳと言った歴史ゲームでもホラズムが彼に好意的な国として登場することがある。