「宇宙指令M774」
データ
身長 | 2m~56m |
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体重 | 140kg~2万8000t |
出身地 | ババルウ星 |
概要
惑星侵略連合に属する宇宙人の1人で、メフィラス星人ノストラに高い変身能力を買われて招集された。
過去に登場したババルウ星人と同様、その変身能力は極めて高度なもので、一見すると本物と殆ど見分けがつかないほどだが、反面戦闘能力はあまり高くなく、ババルウスティックなどの武器を一切使用しなかったこともあってか、テレスドン・ケルビムには殆ど太刀打ちできていなかった(テレスドンは奮戦の末撃退に成功している)。
星人の姿でいる時は、時折顎に手を当てる癖がある。
また、テレスドンの出現を受けてテンパったり、攻撃を受けた際には大げさに痛がったりと、従来のババルウ星人と比べてコミカルで人間臭い挙動も特徴。
本編での活動
惑星侵略連合配下の宇宙人として、後述するにせウルトラマンオーブに化けて地球へと出現。
破壊計画を実行に移そうとした矢先、突如現れた(ノストラも想定していなかった事態)テレスドンから自らの身を守るために必死に迎撃したところ、謀らずも逃げ遅れた少年たちを救うことになる。
テレスドンが地中に撤退した後人間の姿になるが、その姿をジェッタに目撃されてオーブの変身前の姿だと誤解されてしまい、名前を聞かれた際にとっさに「馬場龍次」という偽名を名乗り、何とかその場を切り抜ける。
その後、ビートル隊の基地近辺で偵察活動を行っていたところを渋川一徹に怪しまれて職質されるが、ジェッタやガイと出会ったことでやり過ごすことに成功し(ジェッタは高校の先輩だと一徹に偽証し、これ以降、彼からは「馬場先輩」と呼ばれ慕われることになる)、集まった大勢の子供たちの前でヒーロー・ウルトラマンオーブのフリをする羽目になる。
地球侵略に来たつもりがすっかり子供たちに「ババリューさん」と呼ばれ懐かれてしまい、正体や本来の目的を明かすことができずに困惑するババリューだったが、オーブに宛てたプレゼントを受け取ったり、更にヒーローに憧れるジェッタの思いを知ったことで徐々に気持ちが揺らいでいく。
そして人に喜ばれることの気持ちの良さを知った彼は、子供たちに向けて笑顔を見せるようになるなど性格も軟化していき、「このままオーブとして生きていく人生もありなんじゃないか」とすら思い始めるようになっていった。
だが彼による破壊作戦が遅々として始まらないことに業を煮やしたメフィラス星人ノストラの円盤が出現し、破壊作戦の開始とその手始めとして子供たちを踏み潰すように命令される。
しかし、これまでの地球人たちとの交流を経て、地球への深い愛着とヒーローとしての自覚が芽生え始めていたババリューは、悪の暗黒星人であっても運命を変えることを決意し、自らの意志でノストラに離反した。
ノストラ「まず手始めに、その子供たちから踏み潰せ!」
ババリュー「それは…」
ノストラ「どうした? はやく踏み潰せ!!」
ババリュー「…できません」
ノストラ「なんだと!?」
ババリュー「そんなことできません。俺は今、ウルトラマンオーブなんです!」
ノストラ「お前はニセモノだっ!!ババルウ星人だろうっ!?」
ババリュー「確かに俺は、悪の星の下に生まれた暗黒星人だと思ってました。
だけど、こいつらが教えてくれんたんです。
運命は変えられる――俺だって、ヒーローになれるって!!」
激怒したノストラはジャグラーにケルビムを解放させ、ババリューの処刑を命じる。ババリューは子どもたちを守るために必死に戦うが、力の差は歴然であり、とうとう戦いの中で変身が解け、ババルウ星人としての姿を一同の前に晒してしまう。
これまでオーブだと偽り騙していたことをジェッタや子供たちに詫びるが、変わらずにババリューを信じる彼らからの声援を受けて再びケルビムに立ち向かう。しかし力及ばず、トドメを刺されそうになった瞬間、本物のウルトラマンオーブが登場。助けられた後、ジェッタや子供たちの前から静かに姿を消していった。
その後、地球人に身を窶し、髪を黒く染め清掃員としてひっそりと生活しているところをガイに目撃されている(ババリューの方もガイに気づき、嬉しそうな表情で顎に手を当てる癖を見せている)が、ババリューが地球で静かに生きていくことができるよう配慮してか、ガイはその場にいたジェッタにそのことは知らせず、結局、彼の消息を知るのはガイ1人のみとなった。
後の第22話「地図にないカフェ」にて登場した地球侵略目的の宇宙人御用達のカフェ『ブラックスター』で常連客だったことが店長の口から語られた。
店長の方も戦友と呼ぶほど彼のことを気に入っていたようである。
にせウルトラマンオーブ
身長 | 不明 |
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体重 | 不明 |
ババリューが変身したウルトラマンオーブの偽物。劇中ではスペシウムゼペリオンの姿で現れた。
変身の際のエフェクトは『ミラーマン』、効果音はウルトラマンレオのものが使われている。
外見は本物と瓜二つで、一見すると殆ど見分けがつかず、劇中でもケルビムの攻撃を受けて変身が解けるまでは誰からも正体を見破られなかった(ただし、ナオミだけは明らかに素人臭い戦い方から「オーブってあんな感じだったっけ?」と不審がっていた)。
ただ、似せているのはあくまで外見だけであり、ピンチに陥ってもカラータイマーが点滅しない、光線技を使用しない(使用しなかっただけなのか、それともまったく使用できなかったのかは不明)、変身時に周囲に飛散するリング状の光の色が異なり突き上げる手が左右逆になっているなどの描写はあった。
ウルトラマンと同様、一定の時間が経過したり大ダメージを受けるなどすると変身が解除されてしまう模様。
余談
- ババルウ星人はこれまで卑劣な悪役として登場することが多かったため、(半ば済し崩し的とはいえ)地球人との交流を経て改心し、最終的に身を挺して地球人を守ろうとする姿まで見せたババリューの描写は、これまでのババルウ星人のイメージを良い意味で覆すことになった。
- 「地球人と友好関係を築き上げたババルウ星人」は、厳密には、これより以前にも『ウルトラゾーン』にて地球でマグマ星人と共に美容室を営んでいた個体が登場しているが、あちらはギャグ色の強い外伝作品としての側面が強いため、ここではカウントしない。
- 偽者でありながら悪人ではなかったという点ではグレゴール人が化けたニセウルトラマンダイナおよびゲルワームが化けたニセウルトラマンコスモスに次いで3人目である。この回の「ガイのウルトラヒーロー大研究 」で「ウルトラマンコスモス」が紹介されたのは、強さと優しさを知るという今回の話のテーマとともに悪意を持たない偽者が登場したこともあるのかもしれない。
- 上記の行動からあまり注目されていないが、ババルウ星人が人間態を披露したのはシリーズを通して今回が初めてである。
- 人間態および声を担当した中村龍介氏は、『鎧武外伝』にて仮面ライダーブラックバロン(こちらも正義の戦士と類似した姿を持つ悪の戦士である)の変身者シュラを演じた経験があり、偽物・悪役という少々特殊な形ではあるがウルトラ戦士と仮面ライダーの両方を演じた俳優の一人となった。
- 中村龍介氏曰く、地元の友達が、自分の息子に「誕生日のプレゼント何が良い?」と聞いたら「ババリューさん」と答えたとのこと。