「アルスよ! 何ゆえもがき 生きるのか?
滅びこそ我が喜び。死にゆく者こそ美しい。
さあ、わが腕の中で息絶えるがよい!」
概要
『ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…』に登場する大魔王。
魔王バラモスを操る真の黒幕。
アレフガルドを永遠に明けない夜の闇に閉ざし、アレフガルドの大地を作った精霊ルビスを石像に変えて封印した。
地上世界にはバラモスを送り込んでいるが、勇者の活躍で未遂に終わり、自らの存在を知らせることになる。
作中には天界も存在するのだが、流石にそこまでは手付かずの様子。
アレフガルドの完全封印を達成しており、一つの世界を既に征服済みの魔王として知られる。
その世界征服ぶりは、ドラクエ7の魔王オルゴ・デミーラとどちらが上かと頻繁に議論対称になっている。
封印した領域、世界の規模ではデミーラの封印の方が大規模であるが、一つの世界を完全に封じたという点ではゾーマに軍配が上がるとされる。
戦闘
マヒャド、こごえるふぶき、いてつくはどうなどの冷気系の攻撃を使いこなす。ドラゴンクエストシリーズで初めて「いてつくはどう」を使用した敵でもある。補助効果を消すのに「凍てつく」という演出は、冷気を得手とする彼こそがこの攻撃のパイオニアだからに他ならない。
登場直後は闇の衣(バリアー)をまとっているため、アイテム「ひかりのたま」を使い、闇の衣を剥いでからが本番。
SFCなどのリメイク版では凍える吹雪を使う確率が上がっているため、吹雪に強い呪文や装備が欲しいところ。
ファミコン版では、回復系呪文や薬草でダメージを与えることができる。攻撃系魔法の効きにくいファミコン版では、魔法使いより僧侶の方が(下手をすれば戦士の武器攻撃より)ダメージを与えられることが有る。
また、「ひかりのたま」を使わずに倒す事もできる。「ひかりのたま」を使用していない状態のゾーマは闇ゾーマと呼ばれる。
闇ゾーマの能力は通常時(闇の衣を剥ぎ取った状態)よりも高く、倒すにはより高いレベルが必要となる。
モンスターズ
モンスターズ1
りゅうおうとシドーを配合すると生まれる。
????系の中でも高い能力と耐性を持つ上、配合チャートでは最下層の魔王同士で生まれるのでかなり作りやすい。お手軽かつ強力なモンスターだった。
ただし、メタル化はできないので対戦を極めたプレイヤーにはあまり重宝されなかったようだ(本作ではメタル化が可能なのはダークドレアム、デスタムーア最終形態、神龍のみ)。
モンスターズ2
1と同じ配合方法で生まれる。ローズバトラーなどが出現する鍵がある為、りゅうおうとシドーが作りやすく、より簡単に配合できるようになった。
また、今作からメタル化が可能となり対戦での使用率も増加した。
ジョーカー
数少ない2回行動できるモンスターであり、キラーマシンなどと共に高い採用率を誇る最強クラスのモンスターだった。
ジョーカー2
行動回数が1~2回に減少したが常にマホカンタの特性を習得。ラスボス中唯一のSサイズで物凄く小さい。しかも、この作品ではSサイズと複数行動、常にマホカンタなどの強力特性を持つモンスターにマイナス補正がかけられる。
ゾーマはその影響をもろに受けてしまい全能力が激減、魔王でも最弱の1体にまで落ちぶれた。
そのHPなんと620。巨大モンスターの圧倒的火力が幅を利かせる中、HP620は余りにも低すぎた。
ジョーカー2プロでは最強レティスが流行。デイン系弱点のゾーマはその低いHPと共に、活躍の機会を大きく奪われてしまった。
テリー3D
能力が上昇し、持ち直した。
位階はラスボスの中では低位。しかし他のラスボスに比べ配合で作りやすいということでもあり、作りやすさを考慮するとそれなりに優秀。今作から、性能の似通ったモンスターが異常に多い事でも知られている。
イルルカ
新生配合でメガボディorギガボディを付加する事でモンスターズシリーズにおける小さな体を克服・・・できるはずだったが攻撃回数は1~2回と変わらない上に「強者の余裕」や「ヘロヘロ」といってマイナス特性が発動する為、大きくすると実質戦う事ができない。ちなみに、アスラゾーマも復活。
ジョーカー3
ほうおう×バラモスゾンビで誕生。
HP以外の全ての能力が高く、賢さと素早さは最大基準値と屈指の能力値を誇る。
反面、HPはかなり低い他、???系では珍しく状態異常耐性が即死以外全て普通(即死も半減)とかなり虚弱なため、うまく特性やスキル構築を行う必要がある上級者向けの魔王。
配合の仕様変更により、デメリットなしでサイズを自由自在にできる。遂にデメリットなしの巨大なゾーマを作れるようになった。
ただし、本作の魔法型は1枠で使う方が強いため、サイズを上げたゾーマが対戦で使われる事は少ない。アスラゾーマは闇に葬られた。
ドラゴンクエストモンスターズi/ez
外見が似ているボトクの配合素材になる。
ちなみにボトクはオルゴ・デミーラの配下である。
その他
バトルロードでは、メラゾーマやジゴスパークなど、冷気系以外の呪文も扱う。また、とどめの一撃は「極大焼失呪文」と呼ばれるメラ系最上級呪文「メラガイアー」。
登場するたびにモーションが変更されている。
ちなみに以前は4本指だったが、大人の事情ゆえか近年では5本指になっている。
ドラクエ3の後日談である「ロトの紋章」では倒された後なので出番は少ないが、続編の「紋章を継ぐ者達へ」ではかつての配下である魔物の軍勢が敵勢力になるなど存在感がアップ。この作品では大魔王として現在も忠誠を誓う魔物が登場するなど死して尚そのカリスマ性が衰えてないことが伺える描写がある。
…そして2016年夏。ドラゴンクエストライブスペクタルツアーにももちろん登場。これはドラゴンクエスト3が題材となっているため、もちろん出てくるのは当たり前…なのだが。
なんかやたらと魔改造されていた。
そのやってる事といえば…
1.バラモスを倒した勇者達をそのまま直行でアレフガルドへと叩き落とす。
(なお、この時ゾーマは原点とは違い、バラモスに対し、「よくやった、後は我に任せて眠りにつくがよい。」と言っており、バラモスも「ありがたき幸せ」と言っていた事から、このゾーマは他の作品とは違い、手下を大事にしていたという事になる。)
2.何故か上記の時と、初めて勇者達と対峙した時の音楽がデスピサロ戦のBGMである、「悪の化身」になっていた。(これは魔改造とは言えないかもしれないが、特に勇者達と対峙した時に「悪の化身」→「勇者の挑戦」のラスボスBGMコンボは、来場者にゾーマが改めて大魔王であるという事を植え付けたのでは無いだろうか。)
3.闇の衣の効果が【全ての攻撃を跳ね返す】という、マホカンタやアタックカンタなどの跳ね返し技を合わせたようなチート仕様となっていた。つまり、ライブスペクタルツアーの闇ゾーマは、どうやっても倒せないという歴代の魔王ですら歯が立たないと言うハイスペックとなっていた。(おそらく今迄のモンスターズシリーズ等のあんまりな扱いへの反逆とも言えるかもしれない…)
4.どう考えてもマヒャドの威力がおかしい。勇者達一行は来場者達の力も借りて、光の玉で闇の衣を剥がす事に成功。しかしゾーマは「健闘をたたえよう。だがここまでだ。」と言い、あろう事かマヒャドを2、3発放っただけで勇者達を全滅寸前まで追い込んでしまった。際早マヒャデドスの間違いでは無いだろうか…
ここまでのチート仕様と化したゾーマだったが、自らの名の意味を思いだし、歴代ドラクエ1〜10までの主人公(3、4、9、10の女主人公は除く)の力を借りた勇者ロトのギガデイン→ギガスラッシュ→ギガブレイクという、半ばオーバーキルとしか思えない攻撃の数々に敗れ去った。(ちなみに、歴代勇者が揃った時には、「こんな事があってたまるか!」と感情を露わにした上、倒された後のセリフ「私は人間の悪意によって何度でも蘇る」の後にギガブレイクで滅ぼされるという、チート過ぎた代償であんまりな最期を遂げてしまった。
余談
2013年12月、念願であったwikipedia単独項目を獲得。ラスボスとしては竜王に並ぶ快挙である。
……が、2014年2月27日付けでゾーマのページが削除されてしまった。
「ラスボスの中で最も格上」「ラスボスの中でも別格の存在」などのファンによるあからさまなゾーマよいしょな編集により記事の信憑性が著しく損なわれた為、単独項目は不要と判断されてしまったのである。
この一件により、ゾーマが単独項目を獲得する日は随分遠のいてしまったと言える……
尚モンスターだから項目を作ることを許されないと言う訳ではなく、ドラクエなら1の竜王など単独項目化されたのもあるので、今後、二度と再立項できないということはない。