アンチョビ(GuP)
あんちょび
アニメ「ガールズ&パンツァー」の登場人物。
プロフィール
人物像
- アンツィオ高校隊長。衰退していたアンツィオの戦車道を再建するために愛知県の学校からスカウトされ、履修者数が僅か数名しか残っていなかった状態から現在のチームを作り上げた過去を持つ作中屈指の苦労人。
- 黒リボンで結んだドリルツインテールが特徴。劇場版ではウィッグではないかと指摘されたが地毛である。
- 大洗女子学園側からは「調子に乗られると手強い相手」と分析されていたが、あっさり(描写的に一瞬で)負けてしまった。
- が、その後、アンツィオ戦がOVA化されることが発表された。しかもその中で明らかになった試合内容はかなりの熱戦で、TVシリーズで付いてしまったかませ犬的イメージを文字通り完全に吹き飛ばした。やったねチョビ!
- ちなみに着ているのは制服ではなく軍服。制服姿はOVAにて初お目見えとなった。
- アンツィオ高校として、大洗優勝の祝賀会に人数分のアンチョビの缶詰(半額セールのシールが付いている)を贈っている。
- 小説版では、フラッグ戦ではなく殲滅戦になっている。
- ドラマCDでは武部沙織が訪問した際、恋愛トークで盛り上がり収拾がつかなくなる。
- すぐそばにもっとすごいのがいる上にマントを羽織る(=身体のラインが見えにくい)制服のせいで今ひとつ目立たないが、軍服を着た際の身体のラインからすると彼女もまたなかなかの砲弾をお持ちの模様。
- 余談ではあるが、彼女の所属するアンツィオ高校の戦車はP40、セモベンテM41、L3軽戦車と、大洗女子の初期戦車と同等ないしそれ以下の性能の物が目立つが、それでも1回戦を(苦戦したけど)突破したあたり、戦術師としては有能なのだろう。
コミカライズ版
OVA版
- やや男性的かつ高飛車な口調である一方、性格はノリがよく仲間思い。
- 「弱くない」を「強い」、「ベスト4」という目標を「優勝」と、端々でセリフをより上位の言い回しに訂正する場面がある。一見自信のなさを必死に鼓舞しているようにも見えるが、その他の場面での前向きっぷりを考えると、より高みを目指す向上心の表れと見るべきであろう。
- みほを初めとした大洗のメンバーに友好的に接しており、試合後に夕食を振る舞ったり、決勝戦では一番乗りで応援に駆けつけている。戦車道に関しても、対戦相手に正々堂々と勝負しようと語り、自分のためとはいえ無茶な行動をとって崖から転がり落ちたチームメイトを叱りつつもその身を案じるなど、性格面ではコミカライズ版とは大きく異なっていることがわかる。
- これについて公式では「どちらもパラレルワールドとして楽しんで欲しい」としている。
- 漫画版ではほぼ自己主張の無いアンツィオ高校の生徒たちだが、OVAではペパロニを筆頭に大変フリーダムな連中である為、アンチョビは彼女たちをまとめるのに大変苦労している模様。とは言え、その姿は、やんちゃな妹たちに世話を焼く姉のような温かさも感じさせる。生徒たちの方も、実際にアンチョビを「ドゥーチェ(総帥)」「姐さん」と呼んだり、彼女の窮地には危険も顧みず救援に向かおうとするなど、大変信頼しているようだ。
- 尤も、「戦車道のよこみち」や劇場版では「パスタの茹で加減に一家言ある所を見せる」「杏が言った“干しイモパスタ”に一瞬興味を引かれる」など、彼女もまたアンツィオ高校の気質に染まっている所を見せている。
- 「癖は強いが見所のある仲間をまとめあげ、奇策で勝利を狙う」という点で主人公西住みほとの共通点が指摘される。
- 試合では当初、カルパッチョが搭乗するセモベンテM41とL3/331両とともに行動していた。
- セモベンテM41やL3/33が描かれた偽物の看板を十字路の街道に配置させ、敵を戸惑わせる「マカロニ作戦」を実施するが、ペパロニたちが予備まで配置してしまったため、あっさりバレる。
- 最後は単独でいた敵フラッグ車のカメさんチームを追いかけるが、それは自身を誘い込ませるための囮であり、待ち伏せていたあんこうチームに砲撃されて敗北する
- 試合後はみほ達の勝利を称え、その場で宴会を開いて親睦を深め合った。
- 大洗と黒森峰の決勝戦では大洗の応援に駆け付け、たくさんの応援グッズや横断幕を用意して前日の夜に一番乗りで会場入りしたまでは良かったのだが、決勝戦が始まるまで時間が余っていることを理由に宴会を始めて一晩中ドンチャン騒ぎした結果、夜が明ける頃には全員騒ぎ疲れて寝てしまい、そのまま夕方まで爆睡。アンチョビ達が起きた時には既に決勝戦は終了して表彰式が始まっていた。一体何しに来たのやら…。
劇場版
- 全国大会決勝戦では上述した事情から大洗の応援をし損ねたアンチョビたちであったが、大学選抜チーム戦にはCV33に搭乗して駆けつける(ペパロニ「今度は間に合って良かったっすね~」)。しかし、2人乗りにも関わらず、カルパッチョとペパロニとともに無理矢理3人で搭乗していた。
- たんぽぽ中隊に配属され、序盤からCV33の機動力を生かして偵察役として駆け回った。
- ひまわり中隊を襲った謎の砲撃の正体を掴むべく、編成されたどんぐり小隊の面々とともに捜索に当たり、カール自走臼砲を発見する。
- カールを倒すべく、アヒルさんチームが提案した「殺人レシーブ作戦」を実施し、継続チームが囮となって護衛のM26パーシングらを引き離した隙に、アヒルさんチームに乗って石橋からカールに向かって突撃する。
- アヒルさんチームがスピードを出してからタイミングを見計らって急ブレーキをかけると、アンチョビたちはCV33ごとカール目掛けて投げ飛ばされる。そしてその滑空中にカールの砲身中を狙って機銃を撃つが、全く効果なく、そのままひっくり返った状態で落っこちる(CV33だったからか、白旗判定は出なかった)。
- その直後、杏から履帯を回せという指示を出される。最初は命令されるのを嫌ってこの提案を渋ったが、「干し芋パスタを作ってやる」という言葉を受けてあっさり承諾して履帯を回す。そして、その上をカメさんチームのヘッツァーがカタパルトの要領で滑空し、そのままカールの砲身中に砲撃を命中させ撃破。結果的に、アンチョビたちは最大級の難敵を排除することに貢献した。
- 遊園地跡地に後退後は、CV33のサイズと軽さを活かしてジェットコースターのレールに上り、チーム全体のGPSの役目を務める。
- 逐一敵や味方の情報をみほたちに伝え、あんこうチームとカメさんチームが迷路に入った際には、これと連携して逃走経路や待ち伏せをサポートする。
- ところが、大学選抜陣営のルミにその存在がバレたため、上ってきたM24チャーフィーにレール上で追いかけられる。さらに前方から別のチャーフィーが現れて挟み撃ちの形となり、絶体絶命の危機に陥るが、ウサギさんチームにチャーフィーを2両とも撃破してもらい、事なきを得る。そして、下を通りかかったカモさんチームに乗せてもらい、レールから降りる。
- その後、残存しているパーシングを発見し、カモさんチームから降りてパーシングの前方に回って挑発。自らを追いかけさせて釣り堀まで誘き寄せると、「T型定規作戦」を決行し、スピードと軽さを利用して釣り堀を水切りの要領で突っ切る。追ってきたパーシングは釣り堀の前でギリギリ踏み止まるが、背後からカモさんチームの砲撃を受けて落っこち、そのまま水没。見事釣り堀を渡り切って歓喜するアンチョビ達だったが、直後に島田愛里寿のセンチュリオンに砲撃されて撃破されたのであった。
- EDクレジットでフィアットSPA38Rに乗って帰路に着く。その際、ペパロニ、カルパッチョと並んで楽しく何かの歌を歌いながら映るカットが話題と人気を集めた。
- 劇場版ノベライズでは、帰りに買い食いや食材探しをするためにあえてさんふらわあや聖グロリアーナ女学院の学園艦の便乗を断り、アンツィオまで走行して帰ったことが判明する(試合会場から函館まで走行した後、プラウダ高校の船で青森まで乗せてもらい、そのまま帰路に着いたとのこと)。
- 後日談となるOVA『愛里寿・ウォー』でも登場。愛里寿が高校編入を検討していることをどこからか聞きつけて、カルパッチョらと共にフードワゴンを引っ張って大洗の学園艦に堂々と侵入。校門前でイタリア料理の販売を行っていた。
- 見学に訪れていた愛里寿をイタリア料理で釣ってアンツィオ高校に編入させようとしたが、チーズやオリーブオイルなど好き嫌いが多かったため断念。だが、すぐに立ち直って歓迎会から残念会に切り替えた。
リボンの武者
- 人物像は概ねOVA版に準じるが、勝負に対する厳しさ、抜け目の無さなど漫画版の要素も若干取り入れられている。
- 隊員の練度向上、およびファイトマネーおよび露店での売上による資金集めのため、積極的にタンカスロンに参戦している。とはいえ、ペパロニの「うちの戦車なら戦車道よりタンカスロンの方が向いているかもしれない」という発言には流石に腹を立てていた。
- 同作では彼女の出身地を、豊田市ではなく名古屋市であるとペパロニから勘違いされている。尤も、名古屋市の知名度があまりにも大きすぎるため、県外の人が「愛知県といえば名古屋市」という先入観を持ってしまうのはやむを得ないことかもしれない。
- ちなみに、磯前神社奉納戦車戦において、彼女が陣取っていた山戸呉服店は、現実の大洗町でも彼女のパネルが置かれている店である。どういう経緯で服屋の2階に上がり込んだのかは謎。