ほとんどの国や地域で通貨として用いられていて、国や時代によってさまざまな金額やデザインのものがある。
概要
硬貨の形は、正面から見るとたいてい正円であり、横から見ると薄い板状である。したがって、コインの基本形は薄い円盤であると言える。
国によっては五角形や六角形のコインを鋳造、使用しているところもあるが、円に内接する形状であるという点では円形とほぼ同じと見做してよいだろう。
日本の大判や小判も広い意味では硬貨の一種であるが、楕円形の貨幣がコインと見做されることは現在はあまりない。
硬貨の表と裏
硬貨のどちらが表でどちらが裏か迷ったり、友達とどちらが表か裏かで言い争ったりした人はいないだろうか。
日本の硬貨の場合は、「年号が記してある方が裏である」と定めてある。また、年号と反対の面には、漢数字による貨幣の価値(金額)が刻印してあるので「漢数字で金額が書いてあるほうが表である」と考えてもよいだろう。
外国の硬貨で横顔のシルエットが彫られているものでは、シルエットのあるほうが表である。
日本の硬貨
記念硬貨などを除いた、日本で一般に流通している硬貨は以下のとおりである。
・五円玉:黄銅(真鍮)製。穴が空いている。表のデザインは稲穂と水平線と歯車。
・十円玉:青銅(ブロンズ)製。古いものでは縁にぎざぎざの溝がある。表のデザインは平等院鳳凰堂。
・五十円玉:白銅製。穴が空いていて、縁にぎざぎざの溝がある。表のデザインは菊の花。
・五百円玉:ニッケル黄銅製。表のデザインは桐。縁に斜めの溝が入っている(旧五百円玉では「NIPPON◆500」の刻印があった)。
五百円玉は、現在世界で流通している硬貨(記念硬貨などを除く)のうちでは最も高額なもののひとつである。
関連タグ
スクラッチ……しばしば「コインでこする」と記してある。
レントゲン、X線……世界最初のX線写真は硬貨を写したものだった(ただしその写真がX線写真であることが分かったのはだいぶのちのことである)。