概要
「来たのは誰だ」
身長 | 5m~70m |
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体重 | 500kg~4万トン |
『ウルトラマンオーブ』第5話「逃げない心」に登場。
ゼットン星人マドックの操るハイパーゼットンの亜種で、外見はイマーゴとほぼ同じだが、「サイス」の名の通り、両腕が鋏ではなくギガントのギガンティスクローのような鋭利な鎌へと変化しているのが特徴。
『ギンガS』に登場した個体と同様、背中の翼は失われているが、ワープ能力は問題なく行使できる。一方で、ハイパーゼットンバリヤーやハイパーゼットンアブソーブは使用していないが、使用可能かどうかは不明(もしかしたら近接戦闘に特化しているのかもしれない。ちなみに公式サイトでは、バリアーも使用可能と記載されている他、様々な能力を持ち合わせているともされている事から基本的なイマーゴの能力は全て持っていると思われる)。
マドックの手によって縮小して地下に隠されており、ウルトラマンオーブのデータを元に育てた切り札的存在とされていた。なお、マドックはハイパーゼットンデスサイスを育てるために人間を餌にしていたことを仄めかしているが、ガイを焚き付けるための虚言だった可能性もあるため、真相は不明。
オーブとの戦闘ではスペシウムゼペリオンのスペリオン光輪を鎌に引っ掛けてキャッチし、地表へと叩き落とすという器用さを見せ、その後のハリケーンスラッシュとの戦闘でもテレポートを駆使した戦法で互角に渡り合う(この際、『THE_FIRST_CONTACT』のコスモスを彷彿とさせるような、投げ技をテレポートで無効化する戦い方を見せた)。
しかし2人(あるいは自らを加えると3人。しかも1人はオリジナルを倒したサーガの一部であるゼロ)の力で戦うオーブが相手なためか決定打を与えるには至らず、暗黒火球を連射するもオーブランサーシュートにすべて相殺され、最期は胸部の発光器官を貫かれて破壊された後、そのままビッグバンスラストで内部から爆発させられて敗北した。
『ウルトラマンサーガ』や『ウルトラマンギンガS』では、対決したウルトラ戦士たちを手玉に取るほどの圧倒的な戦闘力を見せつけたハイパーゼットンだが、今回登場したデスサイスはオーブを倒すために育てられたにも関わらず、特に見せ場らしい見せ場も与えられず、新形態のかませ犬としてカラータイマーが点滅する前にあっさり倒されてしまうという憂き目にあってしまった。
マドックから与えられていたオーブのデータが第1~4話までのものしかなく、その場で登場したばかりのハリケーンスラッシュに対応しきれなかったのも敗因の1つと思われる(実際、自分のデータが分析済みである事を知ったオーブは、即座にハリケーンスラッシュにチェンジしている)。
オリジナルのハイパーゼットンは落とし穴が敗因になっていたり、元祖ゼットンも昨日完成したばかりの新兵器に対しては手も足も出なかった事を考えると、ゼットンという種族は想定外の事態には弱いのかもしれない。
他にも、ギガントと同様に両腕が鎌となっていることから、「ギガントを不完全な状態で脱皮させた個体」という考察も存在する。もしそうならばこれまでのハイパーゼットンと比べあまり戦闘力が高くないように見えるのも納得いくだろう。
また『サーガ』にて、ハイパーゼットンを育成するためだけにバット星人が地球(フューチャーアース)まるごと一つをわざわざ征服していたことから、ハイパーゼットンは通常のゼットン以上に育成するのが難しい個体であるとも考えられる。
もうひとつ語るなら、サーガ本編のハイパーゼットンは地球に住む人類のほかにもあらゆる生物、そしてスフィアをはじめとした数多の怪獣を取り込んで圧倒的に強化されていた。それと比べてオーブ本編に初登場した時のデスサイズは、サーガの個体ほどの力を得るには、必要となる生贄が足りなすぎたのかもしれない。
よって、デスサイズはあくまで強化態ではなく、端的に『ゼットンの亜種であるハイパーゼットンの、更なる亜種』と考えるべきだろう。
だが、そんなハイパーゼットンデスサイスに、名誉挽回の機会が訪れる。
ハイパーゼットンデスサイス(リザーバー)
「幻の少女」
第21話「青いリボンの少女」に登場したハイパーゼットンデスサイス。所謂再生怪獣であり、外見上は全く変っていない。
一か月ほど前から都内に青いリボンの少女・マーヤと共に姿を現しては突然に消え、混乱を引き起こしていた。彼女の右腕の腕輪によって操られている。
マーヤはゼットン星人マドックが万一に備えて用意しておいたスペアボディ(少女の姿なのは「ガイが攻撃できない姿」であるため)であり、その内にはマドックの意志が眠っていたが、偶然に出会った岩木夫妻との触れ合いを通してマーヤの人格も成長していたために、完全復活は阻害されていた。
マーヤがガイと出会ったことで本性を現したマドックによってついに復活してしまい、オーブオリジンとの戦闘になる。
腕輪によって操られているためか、テレポートを多用し背後に回って暗黒火球を放つなど利口に立ち回り、以前は圧倒されたオーブを逆に圧倒してカラータイマーを点滅させるまで追い詰めている。しかしマーヤの人格が自らの意志で腕輪を破壊したことで彼女の記憶と共にマドックの意志も消滅、コントロールを失い思うように動けなくなったところをオーブカリバーで切り付けられ、トドメにサンダーブレスターのゼットシウム光線を喰らい爆発・消滅した。
余談
鎌の形状は、デザイン画では曲線であったが、造型では見映えのため波状となった。
脚本を担当した小林弘利は、地下にいる状態はギガントを想定していたが、使用できるのが動かないプロップのみであったため、イマーゴにギガントの鎌を加えた新形態を登場させることになった。