曖昧さ回避
- 映画『ポケモン・ザ・ムービー XY 破壊の繭とディアンシー』の登場人物。⇒アルガス・スティール
- SDガンダム外伝シリーズの第三作目。⇒アルガス騎士団
- SRPG『ファイナルファンタジータクティクス』の登場人物。当記事にて解説
「家畜に神はいないッ!!」
人物
フルネームはアルガス・サダルファス。
エルムドア侯爵配下の近衛騎士団所属の騎士見習いかつ口の悪いゲスである。
五十年戦争の没落貴族の家の出身で、上級貴族に媚びて取り入る事で上級貴族の力を利用して悪事を働きつつ、自分の家の再興を最大の目的としている。貴族でも平民でもないという自身の境遇から来るコンプレックスか、平民を見下す意識が非常に強いのでその結果平民からも蔑まれている。
本編では第1章にしか登場しない(PSP版では後に再登場:後述)ものの、ラムザとディリータの運命、延いてはイヴァリースの運命にすら影響を与えた男だったりするが、別に使い捨ての彼がいなくてもザルバック・ベオルブとその配下達がティータごと骸旅団といったテロリストを始末する運命は変わらず、その汚い役目をアルガスの代わりに背負うことになるのでベオルブ家の兄妹仲が険悪になる事以外大きな変化はなかっただろう(FF14次元ではラムザとアルマとザルバックが合流して隣国に逃げ延びたので、恐らくザルバックがティータを直接始末しなかったのがラムザとアルマ達と和解できたかもしれないと考えるとザルバックにとっては汚い役割を押し付ける程度には利用価値はあった)。
当初は助けられ、侯爵の救助に協力してくれたラムザとディリータと同行し、同年代の友人兼仲間ポジションを形成しつつ、前述のコンプレックスが表面化した結果、後述の名言の数々によりプレイヤーに強烈な印象を与え、色んな意味で高い人気を得た。
ちなみに彼との初遭遇時に「彼を助ける」を選んでアルガスが戦闘不能になるとゲームオーバーになる。その一方で「躯旅団の殲滅」を選ぶと勇気が10上がる特典があり、アルガスが戦闘不能となってもゲームオーバーにはならないので2周目以降はこの選択を選ばない理由がない。
後にラムザと絶縁状態になった後はラムザの兄達に取り入りラムザと敵対。彼との戦いでは「オートポーション」で回復されるので生半可な攻撃では倒す事ができず、彼を助けずに躯旅団ごと袋叩きにしストレス解消したプレイヤーは早めに彼を倒さないと任務を優先した事を指摘してラムザの勇気を10下げてくるので高火力攻撃でさっさとその汚い口を塞ごう。(ちなみに彼を助けた場合は「今度は見殺しにするんだな」という開き直る台詞を聞いた時点でラムザのブレイブが10上がる特典がある)
どうせなら初遭遇時のアルガスを見捨てて勇気10アップした後、アルガス戦で速攻で始末した方がかなりお得である。
不自由な運命の強制選択
なお、FFTは自由のあるRPGではないので、彼を助けずに見殺しにしたり、さっさと始末する事はストーリー上不可能で、どんなに彼が気にくわなくとも否応なしに助けさせられることになる。ラムザがベオルブ家に残って兄達に下剋上を行ったり、アルガスを使い潰すルートすらないのだから何とも不自由な運命である。せめてJP稼ぎのサンドバックとして利用してあげよう。
アルガス見殺しルートの一例
アルガス使い潰しルートの一例
PSP版
「今まで俺をバカにしてきた連中は皆殺しにしてやる!」
4章のメスドラーマ・エルムドアが待ち構える魔物と亡霊の住処となったランベリー城でデスナイトとして待ち構えており、魔物に身をやつして蘇ってもその口汚なさは相変わらずである。ルガフィーの魔物達を引き連れており、貴族平民を問わず自らを馬鹿にしてきた連中を皆殺しにしようと企む。
だがラスボス(笑)とはいえ、ルカヴィーの黒幕である聖天使の肉体に選ばれたラムザの妹を始末できると考えている以上、彼の下心を見抜いているエルムドアやヴォルマルフからは重要な情報を知らされておらず、神殿騎士団のバルクのような信用を得る事はできなかった。ルガフィーの眷属になっても没落貴族時代の取り巻きであった頃と境遇は変わらず、使い走りとして逆利用され使い捨てられる運命にあるのは何とも皮肉である。どうやら小物界の大物と並ぶ存在にはなり得なかったようだ。
戦闘時には「瀕死回復」で生半可な攻撃をほぼ無効化してしまい、彼の汚い台詞を聞く羽目になるが、雷神シドがいれば彼を倒すのに何の問題もないだろう。メンテナンスがあるので装備は盗めずリフレクがかかっており、スロウを無効化する性質がある。時間が勿体ないという人はさっさと倒し、彼をサンドバックにしたいという人は戦技でステータスをブレイクしよう。
彼を倒すと情けないマザコンぶりを晒して二度目の死を迎えるが、同じく敵対したガフガリオンには一言別れの台詞があったにもかかわらず、ラムザは嫌いを通り越して無関心になっていたのかもはや小物どころか小石程度の障害にしか捉えていなかった。悪魔に魂を売って魔物となった彼に神はいなかった。
共同戦線「つむじ風」
ルカヴィの眷属アルガスが厳選された養殖ゴキブリのように10匹現れるステージがある。ルカヴィの眷属になった影響でステータスは不明だが、HP999、MP990位と推定されている。Gのごとく飛び回れるように全個体に「高低差無視」が付いており、特に「ダメージ分配」や「MPすり替え」を持っている個体が厄介。だが、呪いの指輪(アンデット化による暗黒剣対策)+バレッタ(状態異常対策のリボン)+ハメドる(攻撃される前に攻撃)+精神統一(対象の回避率を無視して攻撃できる)の組み合わせがあれば楽にG駆除できる。
名台詞
「家畜に神はいないッ!!」
FFTでは最も有名な暴言で、後年のFF14では技名にさえなっているほど。骸旅団(五十年戦争末期に平民出身の義勇兵によって結成された骸騎士団の残党。戦後、国家の財政難から報償もなしに解散させられ、職を失ったために革命を起こそうとした)所属の女騎士ミルウーダが「私たちは貴族の家畜じゃない」「神の前では何人たりとも平等のはず」と訴えたのに対して放たれた台詞。
また、ミルウーダとの戦闘中はこれ以外にも「同じ人間だと?フンッ汚らわしい」「生まれたときからお前たち平民は俺たち貴族の家畜なんだ」などと、アルガスのコンプレックスが滲み出た名(暴言)が連発される。もっとも彼自身は前述のように悪魔に魂を売り、人間すら辞めて堕ちるところまで堕ちていくことになるのだが。
「ヤツとヤツの妹はここにいてはいけなかった!花でも売って暮らしていればよかったんだよッ!」
貴族でありながら平民出身のディリータを親友と称するラムザに対して放たれた台詞。この前後の一連の出来事・会話がラムザとディリータを決別させ、ディリータの「イヴァリースの王になる」という野望を喚起させた。第一章「持たざるもの」からその後の物語へ続く鍵となる台詞だといえる。
なお、ここでの「花」はふたつの意味を持っていると言われているが、このダブルミーニングを知らない者には「普通に花を売る職業なんだな」と認識されるので、表現規制に引っかかる心配はない。
ファイナルファンタジーロストストレンジャー
4巻で禁術倶楽部に所属するメーガス三姉妹やボーゲンらのテロに遭い、アルガスは同じ悪徳貴族のラーグやダイスダーグと共に始末された事が判明した。
FF14
「朕(ちん)はイヴァリースの王アルガスなり!朕の眠りを妨げるはなにゆえか?」
悪魔に魂を売った影響でルカヴィとして永久に転生し続ける事となり、再び転生した際に身分偽装するが、オンラインプレイヤー達に倒される。今際の際に正気に戻ったような台詞を吐き、今まで散々利用してきたラムザに助けを求めながら消滅するが、やはり彼は正気に戻ってもブレずに自己中のままだった。
どうやらアルガスの母はアルガスをルカヴィ転生地獄から助けてくれなかった模様。
ルカヴィに母はいなかった。
関連イラスト
没落したっていいじゃない。アルガスだもの。
関連タグ
FFT ファイナルファンタジータクティクス 没落貴族 小物 暴言 ゲス 寄生
FFLS ファイナルファンタジーロストストレンジャー 咬ませ犬
アルガスが取り入った貴族やルカヴィー
スクエニ作品におけるで似た者同士