概要
主に、男性が主人公の作品で使われる(女主人公の作品ではあまり使われない)。
概ね以下の条件を満たしているキャラがメインヒロインと言えるが、条件を満たしていなくても公式設定でメインヒロインとして定義されている場合もある。逆に、これらの条件を満たしていても、公式設定ではメインヒロインではない場合もある。
ストーリー上での扱い
- ストーリーの第1話、あるいは数あるヒロインの中でも最初に登場する(ことが多い)。
- ヒーローに助けられる、もしくはヒーローと行動を共にする(洋画に多い)。
- シリーズ作品において、ほぼ全ての作品に登場し、女性キャラで出番が最も多い。
- 主人公に想いを寄せていて、ストーリーが分岐しない場合に最終的に主人公と結ばれる(ことが多い)。
- 男性主人公の作品で、もう一人の主人公、準主人公となる女性(準主人公の「準」が外れることはない)。
- キャラ紹介で、主人公の次に紹介されるか、女性キャラで一番最初に紹介される。派生で、一番最後に紹介されるなどのパターンもある(中途半端な順番では出ない)。
- ギャルゲーにおいて、全ルート攻略後、最後に攻略可能になる(トゥルーエンドになる)。
- ホビーモノやスポーツモノにおける、主人公(男性)を応援する少女。
- 数いるヒロインの中で、最も物語の主旨に近いメッセージを伝える(ダークヒロインではないことが多い)。
- 女性キャラのラスボス。
- 男性主人公と接する中で、その男性主人公に作中もっとも重大な影響や大きな変化をもたらす直接の存在となる。
- 分岐シナリオの場合、どのシナリオを選んでも必ずシナリオに絡んでくる。
演出上の扱い
- アニメや映画のスタッフロールのキャストで最初のグループに位置する。
- 単行本や小説、DVDなどのパッケージで一番大きく描かれている。
- OPムービーで最初か最後に登場する(言いかえれば途中に出てくるヒロインはメインヒロインではない)。
- CG一覧で最初に登場する。
- オーソドックスな容姿(であることが多い)。
なお、メインヒロインとしてよく使われるタイプのキャラクター(例:主人公の幼馴染、お姫様、巫女、赤いリボン、白いワンピース服、ピンク髪・栗毛・黒髪のロングヘア、桜・薔薇・月などのモチーフ、リカちゃん・ジェニー・バービーを少しいじったような容姿等)の事をメインヒロイン属性と言ったりもする。
また、ギャルゲーなどで攻略可能なヒロインと攻略不可能なヒロインが混在する場合、攻略不可能なヒロインの事をサブヒロインと呼称するのに対し、攻略可能なヒロインの事をメインヒロイン。また、条件を満たすことで攻略可能なヒロインの事を隠しヒロインと呼称する場合もある。その場合は一人に限らない。
例>『キミキス』・『アマガミ』メイン6人+2人、『フォトカノ』メイン6人+3人。
「メインヒロインらしい」とされる女性像(『ガラスの仮面』の紅天女のような存在)が有耶無耶・有名無実になっていく物語(『ヘルタースケルター』など)も古くから定番とされている。
悪役として傾国の美女が出てくる場合、正体が人間ではなく動物型の妖怪(蛤が作る蜃気楼、女狐、化け猫など)だったりする。
ファン同士のコミュニティーで、「作者がメインヒロインにしたい女性は(作中での扱い、自分の好みはどうであれ)大体分かる」という話がささやかれていることが多く、本編が泥沼状態でもない限り、作者の考えと読者の考えは概ね一致している。本編が泥沼状態、または、メインヒロインと捉える女性が読者によって異なり、ファンコミュニティーが泥沼な場合は、「ハーレムが公式」「メインヒロインが選択制なのが公式」と受け取られやすい。
女主人公とメインヒロインの関係性
女性が主人公の少女漫画は、男性が主人公の少年漫画と同じ世界をモデルにしており、少年漫画をメインヒロインの視点から見せ、恋愛模様を描き綴ったようなものだと伝えられてきた。が、
少女漫画では、少年漫画、萌え絵、ヒーローショーなどが劇中劇、作中作、絵中絵などのメタな表現で済まされていることが多く、「世界」の物理法則もかなり異なる(少年漫画と絵柄が似ている作品もあるが、基本的に第四の壁の明言がある)。
メインヒーローがギャルゲーでいえば主人公よりもライバル、少年漫画でいえばラブコメの主人公よりもバトル漫画の主人公に多い垢抜けた容姿なことも多い(尤も、主人公の容姿が明確に設定されていないギャルゲーも多いのだが)。
女主人公は各読者が感情移入や自己投影を行いやすいように大なり小なり脳内で補正しやすく作られている為、「これが女主人公向き」という性格がない。本人よりもガワがメインヒロイン属性と言った感じである。
関連項目
冴えない彼女の育てかた:メインヒロインを育成するという何ともメタな題材を扱った作品
反対語:メインヒーロー