アスモデウス
あすもでうす
概要
旧約聖書外典『トビト記』等に登場する、ユダヤ教・キリスト教の悪魔の魔王。
七つの大罪の色欲を司る堕天使で、元は智天使であったといわれる。
アスモダイ、アスモダイオス、アスモデとも呼ばれる。
グリモワールの一つ『ゴエティア』によると、ソロモン72柱の魔神の1柱で、アマイモン配下の東方の悪魔の首座であり、72の軍団を率いる序列32番の大いなる王とされる。
容姿は牛・人・羊の頭とガチョウの足、毒蛇の尻尾を持ち、手には軍旗と槍を持って地獄の竜に跨り、口から火を噴くという。 姿を見ても恐れずに敬意を払って丁寧に応対すれば非常に喜び、指輪やガチョウの肉をくれたり、幾何学や天文学などの秘術を教えてくれるという。
アスモデウスの話としてトビト記の書物にこういうのがある。
アスモデウスはサラという少女に取り憑き、彼女が結婚するたびに夫を殺していた。そんなある日トビアとアザリアという若者がやってきた。アザリアはトビアにサラと結婚するように言う。トビアは断ったが、「魚の内臓を焚き火に入れれば大丈夫だ!」というアザリアの助言により結婚を承諾。結婚の初夜、焚き火に魚を焼くとなんとアスモデウスが逃げている。と、その直後アザリアがラファエルに変身し、彼を連れ去った!。そう、実はアザリアはラファエルだったのだ。その後アスモデウスはエジプトに幽閉されたとういう。ちなみにアスモデウスはサラには手を出していない。これはアスモデウスが小心者だったからだという(色欲の悪魔なのに・・・)。
また、アスモデウスは唯一ソロモン王に抗えた悪魔でもある。
ソロモン王は72柱の創設者でもあり、ベルゼブブですら適わない。それは神から授かった指輪のおかげだった。アスモデウスはこれを盗んで、海に投げ捨て(自分が使うことはできない)ソロモン王を無力化し、一時期そこの悪魔の王として君臨したのだ。しかし海にいた魚の中から指輪が出てきた。そう、魚が指輪を飲み込みそのまま釣り上げられてしまったのだ。ソロモンは指輪を再び手にし、アスモデウス共をけちらし、再び王になったのである。それ以降ソロモンは指輪を大事にしたという。と、まあ悪魔の中でも名高いことをしたのである。ちなみに魚の内臓が嫌いなのは魚の内臓から指輪が出たからだと思われる。
創作作品におけるアスモデウス
Fate/Grand Orderのアスモダイ
魔神柱を参照。
転生したらスライムだった件のアスモデウス
究極能力の一つ。
「色欲之王」と書く。
魔王ルミナス・バレンタインが所持。
彼女が大切にしていた「精霊力の棺」を奪われた怒りにより、「色欲者(ラスト)」が進化。
能力は「生」と「死」を司るというもので、魂と肉体がその場にあれば死者を甦らせることが可能。
レンタルマギカのアスモダイ
アディリシア・レン・メイザースが使役するソロモン72の魔神、その中でも上位四柱の一角。異形の姿をしてるが同時に美を体現した美しさを持つ。